パソコンさえあれば簡単にできると思ったら大間違い

今やっている統計学の授業は講義形式です。ですから、板書がメインになり、そのないようはいくつかの分析方法のための数式を説明することが中心になっています。個人的には、情報+数学系の学科出身なのでそういう授業をするのは苦ではないのですが、授業を受けている学生が苦労しているのがわかるのが悲しいです(涙)

そんなときには、ちょっとした事例を紹介するだけでなく、自分で分析するためのツールとしてExcelが良いのではないかと思っています。ただし、アドインの「分析ツール」は使わないのが重要。つまり、統計のしくみをわかってないといけないと思うんですよね。そんなときに役立つ本で、今の授業の参考にしている本が2冊あります。

Excelで学ぶ統計解析入門

Excelで学ぶ統計解析入門

Excelで学ぶ統計解析―統計学理論をExcelでシミュレーションすれば、視覚的に理解できる

Excelで学ぶ統計解析―統計学理論をExcelでシミュレーションすれば、視覚的に理解できる

どちらもExcelの関数を使って、統計学の分析方法の説明をしています。ただし、前者の本は添付のCD-ROMに収録されているアドインソフトを使った分析の説明だけの場合もあったりするので、個人的には後者のほうがおすすめです。とくに区間推定や仮説検定の説明で、「たくさんのデータから実際に標本を取り出して推定・検定」のシミュレーションがなかなか面白いと思います。

どちらの本も解説に使われているデータや処理がCD-ROMに収録されているので、統計学の初心者も安心して学習できるようになっていると思います。内容的にも、記述統計や推測統計、中心極限定理など、統計学の入門にふさわしい内容だと思いますので、統計中級者にも役立つのではないでしょうか。