作者に愛される棚瀬将棋
パーティ会場で棚瀬さんがIS将棋のことを「あまり好きではなかった」とおっしゃっていたのが興味深かったです。
一方で、今回の「棚瀬将棋」の指し回しは凄く好きとのことです。
なんかいい話だなあと思いました。作者に好かれないソフトは不憫ですし。
YSS戦で、9手の頓死を読み逃して逆転負けを食らってしまいましたが、
もし勝っていれば、7連勝の全勝優勝でした。非常に惜しいと思います。
作り直しソフトで、1次予選から参加でしたが、1次から2次でパラメーター調整をされたようです。
将棋板のスレッドで、「詰みルーチンがない」とか「詰みが弱い」みたいなことが書かれてましたが、
そんなわけないですよ(^^;
棚瀬さんの話では「並列処理がらみの障害」だそうです。
まだまだ未完成で、これから伸びる要素が高いので、今後に期待のできるソフトですねえ。
凄く棚瀬さんもわくわくしている状態じゃないでしょうか?
いくつか仕組みなどもお聞きしましたので、自分のソフトにも生かしたいと思います。
たとえば、Bonanzaの静止探索は、スライドなどの資料にもあるように、7段まで駒損しない取る手・成る手・1手詰め生成、
7段から歩を取る成らない取る手以外の駒損しない手という二段階ですが、
もうちょっと手を増やしているようです。
考えてみると、全幅探索といっても静止探索にはいると打つ手、動くだけの手は生成しないので、選択的探索と言えると思います。
(駒損する手も読まないし=水平線効果0)
通常選択的探索でも浅いところは全幅になってたりしますから、その深さが違うだけで、両者に決定的な差は無いとも言えます。
(静止探索を評価関数の一部と考えれば別だけど)
ということで、大幅に前向き枝狩りしている静止探索を、より正しい探索に近づけることで、末端が正確になり、
それは上部に反映されると思います。
何を残すかは工夫次第でしょうが、今回、私はBonanzaにならって1手詰めを入れて効果があったと思います。
これも静止探索で打つ手を追加したことになると思います。
(選手権のBonanzaは三手詰めを導入しているようです)
ただ、将棋の知識がないと難しいかなあ(^^;