E級日記

もんがぁ のE級的生活の記録です

讃岐UDON二人旅

今回の讃岐行きは家内の用事に便乗して私も付いて行ったのですが、その用事は11月6日の午後だけだったので、6日の午前中と高松で一泊後の7日は二人で讃岐うどんを食べ歩きました。家内は讃岐うどん巡りは初めてなので、今回は言うならば導入編。万人向けであってしかも讃岐の魅力が十二分に味わえる処として、S級の店をメインに選びました。
二日目に行った丸亀市の宮池畔、映画UDONのロケ地跡から望む讃岐富士です。この日は朝から雨模様のぐずついた天気で、せっかくの讃岐富士もガスで霞んでいました。この場所に立つと「これが讃岐なんだよなあ〜」としみじみ感じますね。


□11月6日
6日は朝6:30に車で自宅を出発して、8:45頃に帝都入り。この日は午前中に3軒ほど回る予定です。

●橋を渡って坂出に入ったら、やはり最初の店はここですね。「がもう」は大混雑だろうということは分かっていますが、今回は家内にとって初めての讃岐ですから。一見すると普通の民家のような処に行列ができていて、50台以上も入る駐車場があって、、というあたりを体験してもらおうと、ここを選びました。着いてみると既に50人以上の待ち行列です。家内にとっては「これに並ぶの!?」という感じでしょうが、まあこの程度であれば20分ほどの待ちですからね。行列に並んで讃岐のことを色々と話しているうちに、もう私達の順番になりました。

ここでは温いの(小)をもらってお揚げを取ります。揚げの甘味がお汁に滲みて、なんとも美味しいですね。朝早く家を出てから今日最初の食べ物ですが、これはしみじみと旨いです。

がもう  坂出市加茂町420-3


●次に行ったのは、「なかむら」@飯山です。ここのうどんは少し柔らかめですが滑らかでしなやかで、、実を言うと私はこのうどんが讃岐では一番好きかもしれません。車で移動しながら、「ここは元々は鶏小屋だった(らしい)」とか、「客に裏の畑からネギを採ってこらせて刻ませていた(らしい)」とか、予備知識を与えているうちに到着しました。行列は20人ほど、意外と少なかったですね。麺茹では女性でしたが、二代目の息子さんの奥さんなのでしょうか。

ここでは冷たいうどんを貰って醤油をかけて頂きます。ちく天とゲソ天も取りました。いや〜やっぱりここのうどんは滑らかで美味しいです。

なかむら 丸亀市飯山町西坂元1373-3


●3軒目はこれぞ"King of 讃岐"の「山越」です。「1時間くらい並ぶかもしれないなあ」と言いながら着くと、意外と少ないです。行列は15人ほど、しかし活気は相変わらずですね。ここは客を捌くスピードが速いのと、食べる場所が広くなったので混雑が緩和されたということもあるのでしょう。


ここではもちろん名物の釜玉を貰って、それとじゃこ天をとりました。釜揚げなのにしっかりとコシがあって、やはり美味しいです。ただ家内も言っていたのですが、昔はなかった庭園風の飲食コーナーは雰囲気的には今一ですよね(笑)。

山越 綾歌郡綾川町羽床上602-2

無事に初日予定の3軒を終わって、お昼頃には高松市に移動しました。午後は家内とは別行動で、私は高松市内を観て回りました。(11月6日の日記参照。)


□11月7日
2日目の朝、高松市内は雨でした。8:00前にホテルを出発して中讃方面へと向かいます。
9:00過ぎにまんのう町の「やまうち」に到着しました。雨は止んで少し霧がかかったような状態です。9:00開店の店には既に客が入っていますが待ち行列はなしです。実はこの店は15年ほど前に一度、家族で訪れたことがあります。まだ小さかった子供達をレオマ・ワールドに連れて行った時に立ち寄りました。直前にたまたまTV番組で「讃岐の山奥にある謎のうどん店」として紹介されたのを見た義母に教えてもらったからです。
まだ本格的な讃岐うどんブームになる前で、私にとって初めての讃岐うどん経験はこの「やまうち」ということになります。カーナビもなくて店に辿り着くまでに本当に苦労しましたね(笑)、客は私達だけでした。家内にとっても2度目ですが、この店のことは私よりもよく覚えているようで、「釜場の辺りは昔と同じ、客席は広くなってる」と言っていました。


宮武ファミリー独特のねじれた麺線、一口食べるなり家内は「この味、変わってない!」と言います。独特な小麦臭い味の麺なのだそうです。私は讃岐うどん巡りを始めてからは何回も「やまうち」を訪れていますが、正直15年前の味はよく覚えていませんでした。その時、やまうちのご主人から「うどんは醤油と味の素をかけて食べるのが一番旨い」と教えて貰ったことは今でも覚えているのですけどね(笑)。

やまうち 仲多度郡まんのう町大口1010


この日の2軒目は「三嶋製麺」、ここは映画UDONの冒頭に出てくる店ですよね。今回訪れた中ではこの店だけが私の未訪店でした。以前から一度来てみたかったのですが、何故か機会がなかったです。行ってみると近くの琴南公民館で公民館祭りを開催中だったので、そこに車を停めてさせて貰いました。やはり讃岐ですからね、ここでも賄いはうどんです。主婦の方々がうどんを作って販売していました。
土器川の上流になる谷川を渡って小さな集落に入ると、そこにある民家の一つが「三嶋製麺」です。看板も何もなくて、これは知らない人には絶対に分からないですね。恐る恐る戸を開けて中に入ると、そこに製麺場がありました。UDONにも登場したおばちゃんの他にお手伝いの人が3人いました。元々は町内の食品店への卸しや近所の人へ玉売りをする製麺所ですが、現在は作業場の横に10席ほどのテーブル席があって、そこで食べることができます。


注文は玉数と温い/冷たいだけ。テーブルに置いてあるネギ、玉子を好みで入れて、醤油をかけて頂きます。うどんは柔らかで滑らかな食感ですね。お勘定は食べ終わったあとで自己申告します。小(1玉)120円、玉子30円、うどんの持ち帰りは1玉70円。う〜ん、安いなあ。

三嶋製麺 仲多度郡まんのう町川東276

この後は、「谷川米穀店」の傍を通って「道の駅琴南」まで行ってちょっと休憩。谷米は日曜定休に変わったのでこの日は休みですが、以前にも増して土曜は混んでいるのでしょうね。更に善通寺方面に戻って熊岡菓子店でカタパンを購入、この日の最終目的地の「はまんど」へ向かいました。
ところで、今回が家内にとっては初めての讃岐UDON巡りでしたので、その感想を聞いてみると、「うどん自体は全くレベルが違うという程ではなくて、むしろ広島の良い店(とく一、乃きや等)の方が美味しい」とのこと。確かにこれらの店のご主人は元々讃岐で修行された方々ですから、そういうこともあるでしょう。「私はもう讃岐はいいわ」とか言っていますが、結構楽しんでいた様子も見えるので、また来る機会もあるかもしれません(笑)。

讃岐ラーメンはまんど

さて、今回の讃岐行きの締めはラーメンです。讃岐というとやはり"うどん"のイメージが強くて、ラーメンが話題になることはほとんどありませんが、唯一この「はまんど」は全国的に見ても突き抜けたレベルの店だと思います。
「はまんど」に来るのは何年ぶりだろう?以前来た時に営業されていたプレハブの建物の裏に新しい奇麗な店舗が出来ていました。同じ敷地内には息子さんがやっておられるつけ麺専門店「萬次郎」もありますし、少し離れた場所には、もう一人の息子さんが経営されている「虎右ヱ門」という店もあるそうです。益々の盛況ぶりですね。

ここのメニューは結構頻繁に変わりますが、基本は変わらないように思います。店の外には待ち行列がなかったのでラッキーと思って店内に入ると、広い待合室があってそこに15人ほどの待ち客がいました(笑)。券売機がありますので、二種類のラーメンを頼んで家内と分けあうことにしました。新しい店舗は木造で天井か高く、ガラスの仕切り越しに厨房の様子も見えます。ご主人の"盛の大将"の姿も見ることができました。

"讃岐そば"(500円)、奇麗な黄金色のスープですね。出汁の基本はイリコと小魚、野菜だそうです。表面には香味油が浮いていて塩分が少し高めですがキレのある味です。麺も独特ですね。太い平打麺ですが、もっちりしたコシがあってうどんというかパスタに近いような食感です。食材は地元の物を使って、スープにも麺にも独特の工夫があって、このあたりがこの店の真骨頂ですね。

"はまんど"(580円)+味玉(130円)、肉と魚のダブルスープに背脂が加えられています。天ぷらうどんをイメージして考えたと聞いたことがあるのですが、見た目よりあっさりしています。こちらが元々の「はまんど」のラーメンだそうですが、今はさらに美味しくなっているのではないでしょうか。

いや〜美味しかったです。今現在、残念ながら広島にはこのラーメンに匹敵する店はないように思います。讃岐に来た時には、うどん以外にこの店も忘れてはいけませんね。
はまんど 香川県三豊市三野町大見3873-1 http://hamando.cocolog-nifty.com/