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益体無い話または文

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2016-04-29

[私事]4月が終わるが2016年度1カ月やっての雑感


日本の歴史学習は網羅的な知識体系の構築を求めてきたが、IBDPなどではトピック的で概念操作能力を求めている。日本の従来の教育はインプット重視だったが、そこから転換し、アウトプット重視になりつつある。アクティビティや経験体験・言語能力・プレゼンなどが求められているのだ(大学入試制度改革・「高等学校基礎学力テスト」・「大学入学希望者学力評価テスト」など)。しかし現場はまだ網羅的な知識体系の構築に始終している。よって教員は死ぬ。

主題学習

B科目を前近代と近現代に分けて各2単位。2コマで1主題程度の進度。週2コマだと全70コマ授業があるのだが、それでも35主題しか扱えない。学校行事などで実際は50コマくらいしかできないだろうから25主題ということになる。それを考えると例え文化史削ったとしても帝国主義くらいまでしか進まない。不安だ。もっと精選・スリム化して全体を1コマで1主題こなせるくらいにしないといけないのかと思うが、内容が軽くなってしまう。内容よりも概念・流れ・構造重視で行くしかないか?社会科系科目で何よりも私が許せないのが、ただ諾々と教科書進めていって、1年経って終わったとこまででバイバイサヨナラってこと(知識垂れ流し授業)。とりあえず1学期は仕方ないとしても夏休みに内容構成を考える必要があるな→GW中にプリント作り直して軽くします。作ってたプリントが無駄になるが実態に合わせて調整した方がよいと判断。あとアクティビティを取り入れたいんだよねぇ、するとやっぱり反転授業しないと無理か?アレもコレもはできないよ(今年度は無理だろう。来年度考えよう)

精選しても既に31主題でコレだもんなぁと。週2コマで近現代史フルコンって無理ゲー。
  • 環大西洋革命
    • 1.大西洋三角貿易
    • 2.第二次英仏百年戦争
    • 3.産業革命
    • 4.アメリカ独立革命
    • 5.アメリカの領土拡大
    • 6.ラテンアメリカの独立
    • 7.フランス革命の勃発と展開
    • 8.フランス革命とナポレオン帝国

  • ウィーン体制
    • 9.ウィーン体制の成立
    • 10.ウィーン体制の動揺
    • 11.社会主義思想史
    • 12.ウィーン体制の崩壊

  • 19世紀欧米史
    • 13.東方問題
    • 14.ロマノフ朝ロシア(アレクサンドル1世〜ニコライ2世)
    • 15.イタリアの統一(リソルジメント)
    • 16.ドイツの統一(プロイセン改革〜普仏戦争)
    • 17.ドイツ帝国(ビスマルク〜ヴィルヘルム2世)
    • 18.フランス(第二帝政〜第三共和政)
    • 19.イギリス(ヴィクトリア朝時代)
    • 20.アメリカ(南北戦争とアメリカの膨張)

  • 欧米列強の世界進出とアジアの変革
    • 21.第二次産業革命と大不況(1873)
    • 22.帝国主義列強と世界分割
    • 23.オスマン帝国の衰退(1)サウジアラビアとエジプトの自立
    • 24.オスマン帝国の衰退(2)トルコ近代化政策
    • 25.カージャール朝ペルシアとその周辺
    • 26.インド大反乱とインド帝国の成立
    • 27.東南アジアの植民地化と民族主義
    • 28.東アジア(1)冊封体制VS自由貿易帝国主義(アヘン戦争・アロー戦争)
    • 29.東アジア(2)東アジアのヘゲモニー争い(清朝VS明治政府)
    • 30.東アジア(3)日露戦争と韓国併合
    • 31,東アジア(4)清朝の滅亡と辛亥革命

NIE

世界を解釈する方法を身につけるのが歴史学習ということをNIEで教える
  • 個人的にはNIEとアクティブラーニングとIBDPを結び付けたいと思ってる(ついでに言語活動やPISAの読解力リテラシーの向上にもつながる)。世界史NIEでは国際欄に記事を限定して行う。「事実と意見」を区別することを身につけさせるために要約文とコメント文に分け要旨把握能力と論理的表現力を育成している。今のところ週1回提出させ3回ほどやったが、生徒のコメント文に私個人が赤ペンでツッコミを入れて国際情勢と授業の世界史との関連性を指摘している。意欲ある生徒は私の解釈を論破するために自分で勉強してくるので嬉しい限り。あくまでも私が教える歴史は私の歴史解釈であり、歴史には複数の解釈ができることを身をもって体感してほしいものである(IBDPの目的でもある)まぁ生徒数多すぎだけどな(サンプル数が多くて研究的には良いのだけど自分の体力的な問題)!!

IBDPにおける歴史の解釈

DPの「歴史」を学習する生徒は、現在の世界が形成される過程で重要な役割を果たした歴史上の出来事を探究し、過去と現在の出来事がいかに複雑かつ相互に絡み合っているかを理解する機会を得ます。例えば、紛争、権利、統治といった今日の世界が直面している多数のグローバルな問題について、その歴史的な事例を学習します。これにより、過去を考察することを通じて、自分自身そして現代の社会に対する理解を深めます。


批判的思考のスキルを養い、歴史に複数の解釈があることを理解することが重要です。この結果、高度で能動的な「過去の批判的研究」が行われます。コース全体にわたって織り込まれている主要概念のひとつが「ものの見方」であり、とりわけ多数のものの見方の価値を認めるよう生徒に奨励することが重視されています。


歴史は時として、他の視点を考慮に入れない偏った「国家神話」とも言える壮大なストーリーを広めるためや、特定の視点を優位に立たせるために、利用もしくは乱用されることがあるという認識を、IBの生徒はもたなければなりません。生徒は、過去に対する複数の視点に対して疑問を投げかけ、批評し、比較し、根拠に基づいた裏づけを行うよう奨励されます。また、過去に記録されたすべての出来事に対して、異なる視点や反対の視点があり得ることを認識すべきです。さらに、社会的少数者や女性をはじめ、さまざまな人々が過去の同じ出来事に臨んでどのように異なる経験をしたかを、一次資料の情報や歴史学者の見解を用いながら調査・比較することもできます。このような学習を通じて複数のものの見方を探究することと国際的な視野の育成の間には、とりわけ深いつながりがあります。


アクティブラーニングとNIE
  • 今のところは、私が生徒の解釈とやり取りしているだけだが、そのうち生徒同士でやらせたい。アクティブラーニングへの発展。生徒同士のペア活動・グループ活動でコメント文を紹介しあい、他人の文章を評価させたり意見を述べさせたりする。あと教壇で生徒全体の前で自分の解釈を述べるとか。まぁ時間ねーんだけど。理想としては反転授業で主題学習の学習範囲をやり、それと関係がある新聞記事を集めて置いて生徒に読ませて要約とコメントを書かせ、さらに生徒同士で互いの文を評価しあうってのをやれればかなりいけるんじゃないかな?

IBDPが求めるアクティビティ
  • 内容の単なる暗記ではなく、高いレベルの思考(分析や評価など)を要するアクティビティーを生徒に提供する。
  • 振り返りのアクティビティー(リフレクティブ・ジャーナルやオンライン上のブログまたはポッドキャストなど)を歴史の授業に取り入れる。
  • 「 歴史」の授業で生徒に記事を読ませる際、少人数のグループに分けて、「単語−表現−文章」(カギとなる単語、表現、文章を、生徒が蛍光ペンや下線などでマークする)のように思考のルーチンを可視化するアクティビティーを行う。これにより、記事にしっかりと向き合えるようになる。また、特定の単語、表現、文章を選んだ理由について生徒に話し合わせる
  • クラスメート全員の前で口頭プレゼンテーションを行う。これにより、生徒の口頭プレゼンテーションのスキルの向上を促す。
  • 生徒が互いの成果物を評価する機会を与える。
  • 「 歴史」における重要概念の1つが「観点」であるため、歴史上の特定の問題や出来事に関して、別の観点に立って考慮することが必要となるアクティビティーを行う。
  • 現地訪問や実地調査、もしくは教室内でのロールプレイやシミュレーションなど、経験に基づく学習を歴史の授業に取り入れる機会について検討する。

IBDPが教員に求めること
  • 複数の解釈や説明に触れることで、生徒が歴史上の出来事の複雑さを理解するよう促す。
  • 「 変化」など、歴史における抽象的な概念を扱う際には、常に具体的な例に概念をあてはめることで、それが現実の世界で何を意味するのかを生徒が理解できるよう促す。
  • 世界史の学習は生徒の国際的な視野を育てるための絶好の機会であるため、その機会を最大限活用するような授業を計画する。
  • 「 歴史」の学習を通じて生徒は、現在の世界が形づくられるまでの過程で重要な役割を果たした歴史上の出来事を学習し、過去と現在の出来事の間にある複雑な相互関係性について理解を深める機会を得る。このため、「権力」、「不平等」、「対立」、「権利」など、今日の社会でも重要な概念を歴史のトピックのなかに見出し、また歴史を通じてこれらの概念を学習するようにする。