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2016-09-04

[]BALDR HEARTの感想・レビュー

死んだ人間の意識を再構成し、デザイナーズチャイルドに宿らせようとするはなし。
インターネットミームの拡散が新たな観測を生み出し現実の認識を書き換えるという設定が割と面白い。
今回から兵装が擬人化少女になっていたが、テロ容疑の汚名を被り死んだ少女たちだったという工夫もみられる。
しかし舞台装置としてはSKYシリーズに比べてこじんまりとしており、根本原因はジジイの未練という展開。
バトルはごちゃごちゃしており近距離戦は囲まれてはめられるので遠距離徹甲弾プレイに始終してしまった。

雑感


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  • デザイナーズチャイルドとセクサドール
    • 舞台装置は近未来ネット空間。ユビキタス社会の浸透により人々は自意識を電脳空間に没入させることができるようになった、という設定です。人々の生活基盤は徐々に現実からネット空間に移っていき、今ではネット空間の方がメインとなりつつありました。物語の時系列的な起源はデザイナーズチャイルドとセクサドールの駆け落ちから始まります。ワダツミインダストリーという企業で奴隷のような傭兵隊を率いていたデザイナーズチャイルドがセクサドールと恋に落ち、逃げ出したのです。安寧を求めたデザイナーズチャイルドは、自分を生み出した企業であるワダツミを憎むようになり、フガクという会社を立ち上げ報復を誓ったのです。そんなデザイナーズチャイルドの姿を見たセクサドールは優しかった男が冷酷になっていく姿を見せつけられ徐々に夫婦仲が覚めていったのでした。愛する妻の変貌をみたデザイナーズチャイルドはやり直しを求めます。なんと自分と妻の意識をネット空間からクローンに移植するというものでした。この「やり直し」はワダツミへの報復も兼ねており、ワダツミ一族の遺伝子からクローンを作り上げ、そのクローンに意識を移植しようとするものだったのです。主人公くんはこの計画においては、移植先のクローンの2代目として作られた存在であったのです。作られた存在であることに主人公くんは苦悩することになるのですが、既にもう自分は別個体であり自分は自分であると自己肯定できるようになり、意識の移植先にすぎない殻のような存在から自己を確立していくことになります。


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  • ミーム、リンカネーション、アカーシャ
    • 物語の近未来では肉体的な死を迎えても電脳体としてネット空間に存在することが可能となっていました。これにより「情報子」が拡散することによって現実の認識が書き換えられると事象が起こり始めていたのです。つまりは死んだ人間が生きていたという情報子が拡散すると、もう既に死んでしまっているはずなのに、多数の人間にその存在が流布されて観測されることで、あたかも存在しているように認識されてしまうのです。最後にシナリオ解放され攻略できるようになるヒロインの凪は、もう既に死んでいたものの、主人公くんが観測したことを契機に人々がその情報子を拡散させたため、あたかも生きているように扱われるというわけさ。
    • あと攻略ヒロインたちは皆、クローンであったりデザイナーズチャイルドであり、まっとうな人間が一人もいません。電脳空間では電脳体の消滅が死として扱われるのですが、その情報は漂い続け、阿迦奢にすべての情報が記録されていると言います。その阿迦奢から特定の情報子だけを取り出し、肉体に転化させようというのが輪廻機構というわけです。ヒロインたちを攻略していくうちに物語の全体構造が見えてくるという仕組みであるので、正直キャラとしての思い入れよりも、シナリオを進めるための装置っぷりがひしひしと感じられてしまいます。ちなみに各攻略キャラは以下のような感じ。武士っ子ヒロインは30年前の内乱でテロリストの汚名を着せられて死んだ少女のクローン、ツンデレは娘に欲情する父親が自分の性的欲望を満たすために作った電脳体の入れ物、イモウトは主人公くんと同じ施設で作られたデザイナーズチャイルド。

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