ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

政宗九の視点 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-01-21 (土)

[][]貫井徳郎さん原作の映画「愚行録」試写会を観てきました。 22:57 貫井徳郎さん原作の映画「愚行録」試写会を観てきました。を含むブックマーク

あまり映画の試写会には行かないというか、そもそも誘われることは滅多にないのですが(映画好き、というほど観てないので当たり前ですが)、今回お誘いがありまして、映画「愚行録」の試写会を観てきました。

原作は貫井徳郎さんの同タイトルの小説で、貫井さんにとっては最初に直木賞候補になった作品ですね。


愚行録 (創元推理文庫)

愚行録 (創元推理文庫)


ミステリ作品の映画化というのは、ネタバレ問題もあって難しいところですが、『愚行録』はそんな中でも本当に難しい作品だったはずです。小説は全部語り口形式で、雑誌記者の田中が一家惨殺事件の関係者にインタビューしている体裁です。田中は最後まで「聞き手」としてしか登場しないので、それを妻夫木聡さんが演じています。元々実態の掴み難い役どころでしたが、見事だったと思います。そして全体的にも、原作にかなり忠実だったのではないでしょうか。


そして、田中の妹で、ネグレクトで子どもを虐待した容疑で捕まっている光子役の満島ひかりさん。彼女の演技は鳥肌ものでしょう。

ミステリなのであと細かいことは避けておきたいのですが、女性同士の「私の方が立場が上よ」的な優越感が滲み出てきてます。全体的に暗いトーンで、緊迫感を保ったまま終始する映画でした。


弁護士役の濱田マリさんも、いつものキャラを封印していたので、最初濱田さんだとは思わないほどでした。

あと端役ですが、実に印象的なのが、松本まりかさん。田向が参加した新歓飲み会でいきなり深い仲になる女子社員ですが、美少女時代から全然変わってない。今もめちゃくちゃ可愛い。同僚の渡辺と二股をやってて、渡辺が別れを切り出すシーンで、エレベーターに二人で乗って黙ったまま、どんどん表情が泣き顔になる姿にキュンキュンしました。はい、ああいう雰囲気の子にコロッと引っ掛かるタイプですww


明日、1月22日にジャパンプレミアがあるそうで、ここで主要キャストが全員出場して取材もあるでしょうから、明日以降、マスコミ等で採り上げられると思います。公開は2月18日。見て損はない映画ですよ。お楽しみに。


f:id:mmmichy:20170120124308j:image

「愚行録」パンフです。「ネタバレ部分は触れないで」の注意もありましたww

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20170121

2017-01-18 (水)

[]2017年本屋大賞ノミネート作品発表!! ……そして、ぼんやり予想の答え合わせ 22:03 2017年本屋大賞ノミネート作品発表!! ……そして、ぼんやり予想の答え合わせを含むブックマーク

本日1月18日の正午に、2017年の本屋大賞ノミネート作品が発表されました。


本屋大賞

(↑本屋大賞公式サイト)


その10作品とは、

西加奈子『i』(ポプラ社

i(アイ)

原田マハ『暗幕のゲルニカ』(新潮社

暗幕のゲルニカ

村山早紀『桜風堂ものがたり』(PHP研究所)

桜風堂ものがたり

川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』(サンマーク出版

コーヒーが冷めないうちに

村田沙耶香コンビニ人間』(文藝春秋

コンビニ人間

小川糸『ツバキ文具店』(幻冬舎

ツバキ文具店

塩田武士『罪の声』(講談社

罪の声

森絵都『みかづき』(集英社

みかづき

恩田陸『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎

蜜蜂と遠雷

森見登美彦『夜行』(小学館

夜行

でした。

ここで私が1月8日に書いた「ぼんやり予想」を見てみて欲しいのですが、


id:mmmichy:20170108

(1月8日の投稿にリンクします)


なんと、可能性が高そうな「A群」から9作品がノミネートに残っているではないですか。外れた作品『桜風堂ものがたり』も、「B群」の中に居れていた作品でした。なので、的中率は「95%」ってことでいいですか?(ちょっと盛り過ぎか)


「A群」に入れた作品で結局漏れたのは3作品。うち、住野よるさんと米澤穂信さんは、対象期間内に2作品あったため、もしかしたら票が割れたのかも? 門井慶喜さんが漏れたのも意外でしたが、今回は、というよりは、今回もまた、時代小説のノミネートがありませんでしたので、あるいは、時代小説に投票していた層の書店員が投票しなくなってるのかも知れません。ここはなんとも言えませんが、、、


これから二次投票が始まり、今年の本屋大賞が発表されるのは4月11日です。果たしてどの作品になるか、もうすでにドキドキしています……(明日の直木賞の結果次第でいろんな見えない力が作用するかも……)。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20170118

2017-01-12 (木)

[]第7回広島本大賞ノミネート作品の紹介/3月下旬に発表される「広島本大賞」にはどの作品が選ばれるのか!? 22:20 第7回広島本大賞ノミネート作品の紹介/3月下旬に発表される「広島本大賞」にはどの作品が選ばれるのか!?を含むブックマーク

ご存知の方も多いかと思いますが、私は「広島本大賞」の実行委員をやっています。広島の書店員とタウン誌編集者有志が運営している、広島の魅力あふれる作品を紹介し広めて、その中から「広島本大賞」を選ぶ、まだまだ規模は小さいですが、いろいろ頑張っている賞です。

公式ツイッターアカウントもあります。


2017広島本大賞(@hirobooktaisho)さん | Twitter


現在は第7回目の広島本大賞が動いておりまして、既にノミネート作品10作品が発表されています。「ほんのひきだし」さんでも紹介していただきました。


これぞ広島県!のご当地本「第7回広島本大賞」ノミネート作品が決定! | ほんのひきだし


10作品に絞られるまでも激論を重ねた、どれも自信を持って「広島の魅力が出てます」と言える作品だと思います。今後、広島県内の協力書店でのノミネート作フェアを経て、3月下旬に大賞が発表され、5月ごろに授賞式を行う予定です。ぜひ注目してみてください。


カープ風雪十一年

カープ風雪十一年

強父論

強父論

銀杏アパート

銀杏アパート

三江線写真集

三江線写真集

徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男

広島の探偵 (文庫)

広島の探偵 (文庫)

夜行

夜行

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20170112

2017-01-10 (火)

[]子どもたちに大人気「サバイバルシリーズ」の歴史編「歴史漫画サバイバルシリーズ」は山田風太郎的な味わいがあるぞ 22:01 子どもたちに大人気「サバイバルシリーズ」の歴史編「歴史漫画サバイバルシリーズ」は山田風太郎的な味わいがあるぞを含むブックマーク

書店員なら誰もが知っている、あるいは小学生のお子様をお持ちの方ならみなさんご存知なのが、朝日新聞出版の「サバイバル」シリーズです。

ものすごーくざっくりと紹介すると、火山、地震、ウイルス、恐竜世界など、様々なシチュエーションにおかれた主人公たちが、その危機を克服していく様子を通じて、テーマとなった世界の知識が得られるという科学学習漫画のシリーズです。

朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:サバイバルシリーズ


元々は韓国で発売され大ヒットしたものの日本語輸入版なわけですが、実は日本でもオリジナルのシリーズが現在刊行中。それが「歴史漫画サバイバル」シリーズです。奈良時代、平安時代、戦国時代、江戸時代など、様々な時代にタイムスリップした主人公がその時代について学んでいくシリーズになっています。

朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:歴史サバイバルシリーズ


で、その新刊である『大正時代のサバイバル』をぱらりらしてみたのですが、これが読んでびっくり。

東京タワーのエレベーターに乗っていたら、浅草十二階(凌雲閣)にタイムスリップしていた、という書き出しからしてすげえわくわくするではないですか。そこでまず出会うのは宮沢賢治。手に持っていた「注文の多い料理店」の原稿を見て「それ面白かったです」と言い、宮沢賢治が「まだ冒頭しか書いてないんだけど……」と戸惑うシーンが。

さらに尾崎行雄、平塚雷鳥に会ったり、関東大震災に遭遇したりと、大正時代全部メガ盛り、みたいな感じ。極め付きは江戸川乱歩先生の登場です。

f:id:mmmichy:20170110124817j:image

「日本で初めて本格的な推理小説を書いたといわれてる人」という解説は結構ざっくりしちゃってると思いますけどね……「推理小説」という言葉は当時から日常的だったっけ?


それはともかく、乱歩先生が暗号の秘密を解く手伝いをしてくれる、というストーリーになっていました。

ことほどさように、大正時代のネタがたくさん盛り込まれていて、しかも主人公がことごとく出会うという、まるで山田風太郎の小説のような世界が広がっていました。大人が読んでもなかなか楽しいです。

機会があればぜひ手に取ってみださいねー。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20170110

2017-01-09 (月)

[]2017年ブレイク必至のミステリ作家を、一人だけ挙げておきます。 21:34 2017年ブレイク必至のミステリ作家を、一人だけ挙げておきます。を含むブックマーク

自分の店で、あるいはチェーン店で、「今年きっとブレイクするミステリ作家フェア」というのを時々やってきました。2012年に初めてやったのですが、その後2013年、2016年にも同様のフェアをやりました。ここで採り上げた作家さんをざっと振り返ってみます。

2012年(次世代ミステリ作家フェア)

飴村行

初野晴

長岡弘樹

長沢樹

梓崎優

円居挽

滝田務雄

福田和代

月村了衛


2013年

小嶋達矢

友井羊

宮内悠介

似鳥鶏

伊岡瞬

門井慶喜

鯨統一郎


2016年(今年はこの作家がブレイクするぞ!フェア)

井上真偽

白井智之

早坂吝

深緑野分

下村敦史

周木律

深木明子

青崎有吾

本城雅人

田丸雅智

いかがでしょう。なかなか鋭いところを突いてると思いませんか? 2013年の宮内悠介さんはまだ『盤上の夜』しか出てなかった頃ですよ。


2016年も本ミス一位の井上真偽さん、直木賞候補になった深緑野分さん、今や若手ショートショート作家の旗手と言っても過言ではない田丸雅智さんなど、いいセレクトです。自分のセンスが、というよりは、活躍された作家さんがすごいんですよ。


さて、今年2017年はまだ同様のフェアはやってないのですが、今年のブレイク作家を一人、ここで予言しておきましょう。

芦沢央さんです。

……え、とっくに売れてるって? もちろんです。しかしきっと、今以上に売れる人気作家になるだろう、ということです。そうなって欲しいのです。

芦沢さんのデビュー作『罪の余白』は映画化もされました。

罪の余白 (角川文庫)

罪の余白 (角川文庫)

ただ実はごめんなさい、これは私は未読です。『今だけのあの子』は読んでます。

本格的に注目するようになったのは、2016年最初に読んだ『いつかの人質』でした。こりゃすげえ、思わぬ拾い物だ、と思いました。

いつかの人質

いつかの人質

そしてあれですよ、『許されようとは思いません』ですよ。これはミステリ短編集の歴史に残る、いや、残すべき作品集ですね。

許されようとは思いません

許されようとは思いません

そして去年出たもう一つの作品が『雨利終活写真館』です。「遺影専門の写真館」という舞台で、人の生と死に絡んだミステリが描かれます。意外な真相の向こうに浮かび上がる人間たちの温かみに感動しますよ。

雨利終活写真館

雨利終活写真館

というわけで、今年はもっと売れて欲しい、と応援しております。皆さんも読んでみてくださいね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20170109