みゆき画廊の大沢昌助展を見る

 東京銀座のみゆき画廊で大沢昌助展が開かれている(11月28日まで)。大沢昌助は1903年に生まれている。1997年に93歳という高齢で亡くなった。没後18年になる。
 大沢は東京美術学校東京芸大)に入学した。1級上に猪熊弦一郎、山口長男、荻須高徳、岡田謙三、牛島憲之、小磯良平など一流の画家たちがいたが、大沢も決して彼らにひけを取らない優れた画家だ。
 大沢の作品はどれもすばらしく、とても良い展示になっている。何と言っても大沢は多様でさまざまな展開を示し、有名になった画家たちに見られる自己模倣がない。そのことは何よりも大沢の優れた創造性を表している。これらの作品は若々しく、高齢の画家の手になったものとは信じがたいほどだ。今回も120号の大作2点をはじめ、なかなか見る機会がない大作が並べられている。


 白い線が走っているような赤および青の120号の大作は、よく見ると白い線を描いているのではなく、線の部分は描かれていないのだ。画廊主の牛尾さんが先生は必ず形を描いていたから、これも何かの形を描いたのよと言う。そう言われて見ると、人が踊っているようにも見えてくる。




 2年ぶりの大沢昌助展は会期が2週間ある。ぜひ画廊へ足を運んで大沢昌助の世界に浸ってほしい。
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大沢昌助展
2015年11月16日(月)−11月28日(土)
11:00−19:00(最終日17:30まで)22日、23日休廊
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みゆき画廊
東京都中央区銀座6-4-4 銀座第二東芝ビル2階
電話03-3571-1771
http://miyuki-gallery.com/