アートギャラリー環で古茂田杏子展を見る

 東京神田のアートギャラリー環が開廊40周年だという。その記念に古茂田杏子展が開かれている(9月24日まで)。古茂田杏子は1946年生まれ、両親とも画家で、父が古茂田守介、母が美津子、2012年に目黒区立美術館で古茂田守介+古茂田美津子展が開かれた。
 今回、古茂田杏子展と銘打っているが、それは画廊の1階のスペースで、2階には古茂田守介と古茂田美津子の作品が展示されている。つまり初めての古茂田一家の展覧会なのだ。
 古茂田杏子の作品を見ると、浮世絵の伝統をおもしろく継承している。画廊の作ったちらしに画家鏑木昌弥氏が「古茂田杏子さんの線は美しい」と書いている。浮世絵の世界にも通じる妖しい世界を作っているが、不思議と清潔感が漂っている。父守介の作品に3歳の杏子というのがあるが、現在70歳の作家が3歳の頃と心映えは変わっていないのではないか。
 線も作品世界も妖しく美しい古茂田杏子の個展は、見る者を飽きさせないだろう。
【以下・古茂田杏子】







【以下・古茂田守介】

 3歳のときの杏子


【以下・古茂田美津子】



       ・
古茂田杏子展
2016年9月5日(月)〜9月24日(土)
11:00〜18:30(最終日17:00まで)日・祝休廊
       ・
アートギャラリー環
東京都中央区日本橋室町4-3-7
電話03-3241-3920
http://www.art-kan.co.jp/
※JR神田駅東口を出て中央通りを右折し(三越方向へ向かい)、カメラのキタムラの先を右折、すぐに老舗の蕎麦屋「砂場」があり、その手前を左折するとすぐ。(徒歩3−4分)
あるいはJR新日本橋駅または地下鉄三越前駅下車、連絡通路にて2番出口より徒歩3−4分