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2018-12-29

[]朝日新聞書評委員が選ぶ「今年の3点」から



 朝日新聞も年末書評欄で恒例の「書評委員が選ぶ今年の3点」を特集している(12月29日)。書評委員がそれぞれ2018年のベスト3冊を推薦している。その中から私も興味を持った思った本を選んでみた。

椹木野衣(推薦)


『時のかたち 事物の歴史をめぐって』(ジョージ・クプラ―著、中谷礼仁・田中伸幸訳、鹿島出版会・2592円)

近年、哲学の世界で人新世や思弁的実在論をめぐる議論が盛んだが、本書は今読んでもそれらを凌駕する。1962年に世に出るもようやく訳出。従来の美術史から物と時の関係を根本から刷新。「芸術史のコペルニクス的転回」の帯文に偽りなし。

出口治明(推薦)


『陰謀の日本中世史』(呉座勇一著、角川新書・950円)

ちまたには陰謀論フェイクニュースがあふれている。専門家が正しい情報を発信しないことも一因だ。本書は誰かが猫の首に鈴をつけなければという思いから本能寺の変の黒幕説に代表される歴史の安易な物語化を一刀両断した快作だ。

野矢茂樹(推薦)


『本居宣長』(熊野純彦著、作品社・9504円)

熊野さんは、レヴィナスヘーゲルカント、和辻、ハイデガーベルクソンマルクスなど、なんでこんなにも軽々と理解できちゃうのだろうと、今までも驚かされてきたのだが、今回の本居宣長には心底驚いた。この人の頭の中はいったいどうなっているのだろう。

 書店で見たが、分厚くて文字通りの大著。高価なのは納得するが、しかし・・・

長谷川真理子(推薦)


『心の進化を解明する』(ダニエル・C・デネット著、木島泰三訳、青土社・4536円)

本書は進化生物学をきちんと理解している哲学者が、意識、自意識がどこから生まれたかを論じた好著。

 このほか、「書評委員のこの1年」というコラムがあり、そこに紹介されている柄谷行人に興味を持った。

今年書評した本に触発されて、『世界史の実験』(岩波新書)という本を書いた。来年2月刊行予定。

 これは読みたい。


陰謀の日本中世史 (角川新書)

陰謀の日本中世史 (角川新書)

本居宣長

本居宣長

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