移動している時やバイトで流れ作業をやっている時、寝る前などに「死ぬ」ということについて考える。「死ぬこと」ってなんだろうなあとしょっちゅう考える。
死ぬことってやっぱり怖い。考えただけで怖い。私はチキンだから「怖い」というだけでもう嫌だ。痛いとか苦しいとかいうことも怖いし、今のこの状態がもう続けられず終わってしまうのも怖い。
だから自殺なんてもってのほか。自分で自分を殺すなんて絶対に無理だ。カミソリを手首に当てるのを想像しただけでゾクゾクッと気持ち悪くなる。飛び降りなんて高い場所に行ってその下を眺めるのを想像してもビビッてしまうし、自分が飛ぶ瞬間を想像すると恐ろしさでその先が考えられない。
私は「死にたい」と思ったことがない。チキンだったり厚かましかったりというせいもあると思うが、なぜか死のうと思ったことはない。死ぬほど辛い思いや死ぬほど恥ずかしい思い、自分が嫌になるくらい他人に迷惑かけたことがあるが、それでも死のうとは思ったことがない。怖いというのもあるが、そんな思いをしてでも生きたほうがいいなあとどこかで思っているからだと思う。
生きるということは絶対に楽しいと思う。それは日々の辛いことや嫌なことを真剣に考えてこそ楽しくなると思う。逆を体験してありがたみを知る、みたいな。普段普通に生きていると「生きること」が当たり前で「死ぬこと」は随分と遠いことのように思えてしまうから、死ぬことについて真剣に考えて考えることで生きることとは何か、生きているということは実はとてもすごいことで、奇跡の連続だということが自分なりに感じるような気がする。私はそうで、今こうやって「フツーに」生きていることってすごいと思う。死ぬことを考えた後は答えは出ないけどなんかすっきりする。
自殺について、人間は自分で生まれることを選べないから死ぬことも自分で選べないという意見もあれば、生まれることは選べないなら成長した後の死ぬことは自分で選んでもいいはずだという意見もある。このことに関しては答えは絶対に出ないと思うが、今は前者を徹底的に支持したい。生まれる前も、生まれた後も自分といろいろな人がかかわっている。ずっと関係が続く人もいるし、すぐに忘れてしまうような人もいる。感謝してもし足りないいい人もいるしもう会いたくないような悪い人もいる。そんな人たちのおかげで生きている。自分が生きているのは自分一人の力ではないのにそのかかわりをこの世から勝手に切ってはいけないと思う。人付き合いが苦手だったり嫌で離れていくのは別にその人の自由だと思うけど、この世から切れてしまうのは絶対に自分からしてはいけないと思う。普段の生活の中でちょっとでもかかわった人にいい影響を与えているかもしれないと厚かましく思えればそれだけでほんの少し前向きになれる。そしてかかわった人は一人も自分から死を選ばないでほしいと思う。
とにかく生きよう。死をもって償うような行為をしなければ絶対に生きたほうがいい。
次こそ頑張ろうと思ってもできない自分がいる。何でもテキトーで済ませてしまう自分がいる。本当はわかっているのに人のせいにしてしまう自分がいる。約束しても守れない自分がいる。傍若無人に振舞っている反面人にどう思われているかちょっと気にしてしまう自分がいる。悩んだりふっきれたりを繰り返す自分がいる。悪乗りして人に迷惑をかける自分がいる。みんな辛い思いしているのにずるしてしまう自分がいる。
でもそんな自分は自分しかいない。そんなダメな自分だと気づくことができている。それができる自分はそれで十分じゃないかと思う。生きるということは当たり前のことではなく奇跡の連続だし、そんな自分が今生きているのはすごいことだと思う。これだけすごいことを常に無意識に自分でしているのだから、生きようと意識して過ごすことはもう何よりも素晴らしいことだと思う。生きていることと生きるということ、生きようということ。
うああああ!!!!!
神木君が声変わりしていている・・・
男の子から男性へ・・・
戦わなきゃ現実と。
『舞姫通信』を読んだ
全く理由なしに自殺した兄。外見は頬のホクロ以外そっくりな双子の弟。その弟に亡くなった恋人(兄)の姿を投影する佐智子。佐智子の芸能プロで自殺志願のタレントとしてデビューした自殺未遂経験のある城真吾。教師である弟のいる高校で、毎年誰かが発行するこの学校で飛び降り自殺をした少女の舞姫通信。
この小説は「自殺」がテーマ。何度も出てくる「人はいつでも死ねる」という言葉、城真吾の「死ぬために生きる生き方だって、あっていいんじゃないんですか」という言葉、原島さんの「思い詰めるから、死ぬのか?」「真面目に生きて、精一杯考えて、それだから自殺するなんて、おかしいだろう」という言葉など、生と死について様々な場面が重い言葉を交えて出てくる。
読了した時、今までの重松清作品とは違いもやもやした感じが残った。重松清独特の心情や仕草の表現や、ラスト約30ページの展開は圧巻だったけど、他の部分がうまく説明されていない感じだった。原島さんと原島さんの娘はあのままでいいのか、城真吾の本当の姿は何だったのかなど、消化不良のまま終わった感じがした。それと、弟を完全に恋人だと思い、弟との関係も子供のことも全てリクちゃんの姿として見ていた佐智子については理解できないし、読んでいて腹立たしさを感じた。
あまりに詰められすぎていて息苦しかった。
- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/03/30
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