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主に本と映画のライフログ

ロード・オブ・ウォー

うだつのあがらないウクライナ系移民の若者が武器の密売に天職を見出し、伸し上がっていくさまを描く。“全世界に戦争を売る男”“史上最強の武器商人”ユーリー・オルロフの栄光と孤独。

大嫌いなニコラス・ケイジ主演。エヴァ・フォンテーン役のブリジット・モイナハン(『リクルート』『アイ,ロボット』)が素敵です(黒髪、長身、知的)。不謹慎な見方をすると、扱ってる商品が武器なだけのサクセス・ストーリーです。ブラック・コメディと反戦映画の狭間を狙っているように思えるが笑えません。主人公が屑。どうしようもない(ニコラス・ケイジだからってのもある)。身内(弟、叔父)を巻き込む、麻薬中毒に陥った弟に薬を渡す、更正した弟をまた巻き込む。自分が捌いた武器が引き起こした悲惨な現実には目を瞑る。浮気はするし、薬もやる。こんなやつに感情移入できるわきゃないだろ。騙されちゃダメ、オルロフは確信犯。終盤、ICPO捜査官ジャック・バレンタイン(イーサン・ホーク)との間に交わされた会話。おれが悪いんじゃないと。結論「国家が悪い」としちゃうのは安易じゃないかい?対象を広げすぎると曖昧になるだけです。大統領も悪いけど、あんたも悪いよ。