溺れる人、再び
実際の原作では、ドラマの「主人公が説明口調で語る」で軽く流されていた
「依存症になっていく経緯」に重点が置かれていたような記憶があります。
すこしづつ、すこしづつ壊れていく、でも隠して、隠して。
一度、「とことん飲んでみよう」とする場面が出てくるのですが、
翌朝目覚めた時の描写はすさまじいものでした。
そういうくだりが本当に怖かった。
実際にアルコール依存症の人は完璧主義でプライドの高い人がなりやすいそうです。
鬱になる人も、完璧主義な人が多いように思うのですが、
ちゃんと出来ない自分が許せなくて、でも誰かに赦してもらうことですますのも嫌で、
そんな自分を消し去りたくて、現実を遮断するのかもしれないなあ、と思いました。
自分でも、何かが足りなくて、何かが満たされなくて、と思う時や、
何か忘れ去りたくて、とにかく辛くて、飲む時がある。
そうはいっても特に外では、早々にブレーキをかけて、はじけない私ですが、
それだけに、一旦ブレーキが壊れちゃうとああなるのかもしれない。
溺れる人―第3回Woman’s Beat大賞受賞作品集 (読売・日本テレビWoman’s Beat大賞カネボウスペシャル21受賞作品集 (第3回))
- 作者: 藤崎麻里,高橋和子,カウマイヤー香代子,八木沼笙子,竹内みや子
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/02
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (7件) を見る