草の乱

年末年始は恒例となっているDVD鑑賞三昧をしておりました。
何本か借りてきた作品の中で心に残ったものがこちらです。

草の乱 [DVD]

草の乱 [DVD]

明治17年に埼玉県秩父で起こった農民武装蜂起、秩父事件を題材にしています。

秩父事件については恥ずかしながら余り良く知りませんでした。
友人のキクタリンという教育関係の仕事をする人が埼玉の近代史について知るには秩父事件は知っておくべきだと良く言っていたのが心に残っていて調べようと思いつつそのままになっておりました。
そんなとき、昨年たまたま相方のお供で熊谷に行ったときに立ち寄った埼玉県立熊谷図書館で秩父事件のことをクローズアップした展示がありました。
1階には草の乱のロケで実際に使われた旗があり、2階には草の乱の紹介された書物、雑誌、秩父事件の本が展示してありました。
これは見なくてはと思っておりました。

そして、年末TUTAYAに行ってみたらDVD発見。
早速、借りてきて見ました。

スゴイかったです。
こんな大きなうねりが今から130年ほどの前の秩父であったなんて。
農民たちが自由と民権を勝ち取るために蜂起して戦う姿の潔さ。
結果としては政府によって鎮圧されてしまうのですが、この大きなエネルギーは後世にも語り継がれてゆくでしょう。

農民蜂起ということでとにかくたくさんの人が出てきます。
8000人ものボランティアのエキストラの方たちが参加したそーな。
CGではない群像は圧巻そのものです。重い、画に重量感があります。

メインの役者さんたちも良かった。
井上伝蔵役の緒形直人、田代栄助役の林隆三などなど豪華な俳優陣です。
中でもひときわ良かったのは加藤織平役の杉本哲太。かっこいいですねぇ。
話も愛だ恋だという話はなく、秩父事件を舞台にしていてひたすら男くさくてイイです。

舞台になった上吉田や下吉田に秩父事件の資料館やオープンセットなどがあるそうなので一度、足を運んでみたくなりました。