足ることを知らず

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ニコニコプレミアム会員がそろそろプレミアムでなくなってきた件

プレミアムでもニコニコ出来ない。

前々から思っていたのだけど、プレミアム会員でも、ニコニコが重い。
4月で社会人になってから、ニコニコ動画を見る時間帯も混雑帯の22時〜25時になったのもあるかもしれないが、僕がプレミアムになった2009年の中ごろと比べると、明らかに重い。

エコノミーからプレミアムに乗り換えた際、その軽さと画質に感動して、無双気分を味わっていたが、最近ではその重さからなかなか快適なニコニコライフが送れていない。
プレミアムでこれだけ、重いとか、エコノミーはどれだけ重いんだと思う。

重いというのは、結構致命的なサービス欠陥だと思う。広告の出稿量や、動画閲覧数、滞在時間等にもかかわってくる。何より、ネット上でお金を払っているユーザーというのは明らかに「手厳しい」のである。

従量課金と月額・定期課金
従量課金というのはサービスの魅力訴求が全てである。購入するその時の心の動きが大切で、「買う」側にキモチを動かしてしまえば、それでいい。何故なら、購買の意思決定は一番最初の購入時のみだから。
これに対して、定期課金というのは魅力訴求に加えて、サービスの「維持」が必要なのである。勿論、「向上」の方が好ましい。最低でもサービスクオリティを「維持」出来なければ、月に1回やってくる購買の意思決定の機会にすぐに「切る」判断をされてしまう。一番最初の購入時、提示する金額が低い分、サービスクオリティの維持は大切な要素になる。

月額会員数は売上数とは異なる。売上数は兎に角、増やせばいい。しかし、月額会員は、増やすことのほかに「減らさない」努力が必要となるのだ。

そもそも、サービスにお金を払うことが根付いていないネット上では、このサービスの「維持」は重要なのだ。


そもそも、何故重いのか?
原因は色々考えられる。
無料会員の数、または有料会員一人あたりの動画消費が増えた、生放送等の新サービスなどがまず一つ目の可能性だ。即ち、データ消費が爆発的に増え、サーバー等の研究開発費が追いつかなくなった可能性である。
次に、データ消費に対するコストが足りていないという考え方もある。ニコニコ大会議のようなイベント、生放送等新機能への投資によって、データ消費をカバーする投資が出来なかったという可能性である。

いずれにしても、ニコニコ動画は今間違いなく黎明期にある。あらゆる投資を「抑える」ターンではない。むしろ、他サービスの追随を許さないために、圧倒的に攻めきるターンにある。しかしながら、現在のプレミアム会員サービスでは、既存会員が離れていくことも考えられなくない。そのためには、サーバー増強等も必須だ。支出を抑えることは出来ない。

プレミアムの上を検討しなければならない。
ニコニコ動画はプレミアム課金の次の形を検討しなければならない。
それはフリーミアムからの脱却かもしれないし、フリーミアムを複雑化させたものかもしれない。

前者であれば、広告収入へのシフトや、新聞のような「全員課金」(これはネットにおいては最も難しいビジネスモデルだと思う。恐らく、日経新聞電子化も苦戦している。)、キャラクター等の版権ビジネス等、色々考えられる。だが、正直やりつくしている感もある。生主にニコニコ動画の枠を売ったり、ニコニ広告がいい例である。売れる資産は売っている。動画そのもの、動画の空白枠を売っているわけだから。

後者に関しては、プレミアムを1年続けたら、ロイヤリティによって、新しく機能がつくとか、プレミアムの上のスーパープレミアムを作るといった方法が考えられる。

ちょっと話がそれたけど、プレミアム会員が変わる必要があると思うよって話。