新・鍋でもうだうだ

2007-06-02 インクジェット用紙検証開始。

[]インクジェットアートペーパーを買ってきたよ。 00:41

銀一が日祝休みで、土曜も16:00までしか営業していないことを知らずに16:20に来店して凹んでいたMooさんです(;´Д`)

先に記事を書いていたように色々とアートペーパー系を買い込んできました。サンプルとか見つつ買ってきたのは以下の商品。

  1. PICTRAN 局紙 @156 25枚
  2. LYSON STANDARD FINE ART @223 20枚
  3. Canon ファインアートペーパー PhotoRag @241 10枚
  4. holbein WaterProof Spray インクジェット用 1.2k

ちなみに使用プリンタキヤノンPro9000、プリンタ設定の色調整で「色補正:なし」「カラーバランス:シアン-10」「コントラスト:10」に調整しています。

というわけで出力してみて、24時間ほど直射日光の当たらない場所で放置乾燥させた後の感想をば。


ピクトラン 局紙

まずは結構期待のピクトランから。もともと染料インクに最適化して作られているというこの用紙。期待するポイントは染料インクで印刷した際に発揮されるという255と253を見分けられるという階調表現力。日本人写真家として和紙に出力する、というのも気分的になんだか良い。

プリンタ設定

用紙の取扱説明書にはカラープロファイルは「スーパーフォトペーパーなど」と書かれていますが、あえて「他社ファインアートペーパー」を選択。

結果

出力結果は売り文句にたがわぬ豊かな階調表現。まさに現実世界を窓から見ているかのようなリアリティある階調の豊かさを感じました。ただ若干コントラストが落ちるようなので、ビビッドな絵柄よりもナチュラルな色合いの絵柄の方が好適かと。今回テストプリントに使った絵柄はかなり淡い色合いの花の写真なので、非常に好ましい出力結果となりました。

表面のテクスチャーは(ラメ糸を好きこんだ和紙のような)若干の光沢感があります。これを好ましいと思うか、余計な演出と思うかは個人の好みによって分かれるかも。個人的にはいらないかな。表面の光沢感あるコーティングのおかげでアートペーパーとしては擦れなどには強そう。

単価も安く、A3、A3ノビも揃っているので使い勝手はかなり良さそう。

ライソン スタンダード

アーカイバルファインアートの世界では結構有名らしい英国LYSON。ここのプリントガードスプレーを銀一で購入する予定だったものの買えなかったのですが、ヨドバシアキバにて用紙を発見したのでつい購入。紙の厚みや、テクスチャーなど物質として所有欲を満たすに十分な紙質を感じさせます。長期保存性にも期待。

プリンタ設定

ピクトランと同一。

結果

ピクトランに比べて若干表現できている色域は狭い印象。しかしじっくり見ると階調自体は残っている様子。どちらかというとピクトランの方が階調は豊かな気がする程度。ピクトランではリアリティあるプリントと感じましたが、ライソンは極めて絵画的なプリントになりました。アート商品としてみたときにはこちらの方が所有欲は満たされそうです。

表面のテクスチャーはまさに画材用紙。若干フカフカした印象を受けました。あと、用紙のカット後が手作業のようにちょっと荒くなっています。これも好みの問題かな。個人的には好きです。

白色度はかなり低めで、結構黄色かかっています。個人的にはかなり好ましい。

ただし紙の入手性が非常に悪いのが問題。ヨドバシアキバではA4の20枚入りが3パックだけしかおいていませんでした。銀一でも取り扱いがあるようですが、A3サイズがないと展示には使いにくい。もっと厚みがあれば素敵なんだけどなぁ。

キャノン フォトラグ

独ハーネミューレ社からOEMしている用紙。同社のフォトラグシリーズ中でもかなり薄い方の紙ですが、ハーネミューレブランドよりもはるかに高い(;´Д`)

プリンタ設定

一応純正紙なので推奨どおりに「ファインアートペーパー フォトラグ」の設定で。

結果

色の傾向としてはライソンとほぼ同様でした。ただ、キャノン純正紙というか、プリンタメーカー純正紙は白色度が高すぎるのでやや青白い印象。日本人は青に転んだ色合いを好む傾向が強いそうなのでメーカーの戦略としては正解なんでしょうが、個人的にはレトロな雰囲気というか、ウォームカラーが好きなので好ましくありません。

紙が薄いこともあって印象は今ひとつ。表面のテクスチャーはかなり滑らかでくせがなく使いやすそう。しかし今回求めているのは特徴的な用紙だったので物足りない。

OEM品ではなく、OEM元のハーネミューレブランドの厚手の紙を試してみたい。

総括

現状でもっとも好ましいのはライソンスタンダードでした。で、絵柄や用途によってはピクトランも用意しておきたい感じ。

純正紙は単価の割には期待はずれでした。ミュージアムエッチングも試そうかと思ったのですが、サンプルを見る限りだと色域が狭そうなので除外しました*1

当初フジカラーの裏打ちシートも試そうかと思っていたのですが、素材がPET素材だったのが好みに合わず今回は見送り。アートペーパーだと用紙自体の質感がかなり特徴的なので、裏打ちはせずに中性紙の厚紙をクリアポケットに同封する形でも良いかな、と思いました。額装するときのゆがみ防止は額装する際に裏打ちすればよいと思うので。

今後の課題

  • ハーネミューレブランドのフォトラグを試す。
  • ホルベインのコートスプレーを半分だけかけて日光浴させて、どのくらい差が出るかを試す。
  • ホルベイン以外のプリント保護剤の評判調査(ライソンプリントガード、コンドルフォト、などなど)。
  • ライソンのA3サイズの用紙の入手先を探す(ライソン自体は銀一でも取り扱いがある様子)

 

あと、ヨドバシアキバで見つけたスイスのプリンタ用紙(ブランド失念)の絹目調と印刷本紙が良さそうだった。絹目調は純正の絹目調っぽい感じで表面のテクスチャーが均等な感じ。サンプルは顔料インクで印刷されているようで、色によって光沢具合が異なっていて微妙でしたが、染料で印刷すればよい感じな気がする。印刷本紙は雑誌の質感そのままだったので単純に楽しそう。単価安かったし(@30くらい)。しかし、両方とも100枚単位でしか売っていなかったので購入せず。

絹目調はいまのところ、キャノン純正の写真用紙絹目調が表面のテクスチャ、表現可能な色域、コストと最良だと思っている。ピクトリコベルベッティは色味は良いのだけど表面のテクスチャがまだらで好みでない。

*1:キャノン純正紙では、写真用紙絹目調とプレミアムマットが色域では最良だと思う。もう少し白色度が低ければよいのだけれど。