美堂蛮(ねこ)
(9月21日の日記の銀次が来る前に、二人がどうやって遊んでいたか)
…盗聴が趣味って辺りから、やべぇ奴だってのはわかりきってたから、今更驚きゃしねぇけど。
この程度の趣味の奴なら、まあ、結構いるしな。
「やっぱり、こういう趣味だったんだな、弦巻き」
部屋のドアを閉めた途端に、両手首に弦が巻きついて、一纏めにされる。
天井から吊り下げられたまますんのは、きつそうだから勘弁だけどな。
「別に誰にでもってわけじゃないですよ」
にっこりと笑う笑顔がその辺の女より綺麗な分、寒ぃよなぁ…こいつ。
「美堂くんは特に、束縛したい気分になるんです…言われたことないですか?」
「なくもねぇけど」
押さえつけて泣かせたくなるんだと。邪眼のせいだかなんだかわかんねぇけど、迷惑な話だぜ。
「縛るのは好きですけどね。その時だけでも自分のものになったような気がするから」
リン…と鈴を鳴らして口付けてくる。
「…意外にせっかちだな、弦巻き。ベッドまで、待てねぇのかよ?」
キスは合格点やってもいいな。悪くねぇ。
「せっかく美堂くんが僕と遊ぶ気になってくれたんで、銀次さんがいらっしゃる前に、いろいろな美堂くんを見ておきたいな、と思って」
こいつの銀次に対する敬意っつーかなんつーかも、よくわかんねぇよな…。
って…。
「服、破くんじゃねぇよ、弁償しやがれ」
ふと気付くと、シャツもズボンも下着まで、前を縦一直線に裂かれてた…帰れねぇじゃねぇかよ、これじゃ。
「もちろん、弁償します。上から下まで、僕の趣味で美堂くんに似合うと思う服を買って、プレゼントしますよ」
「ジャンクキッズからの上納金でかよ?」
ま、こんくれぇ言ったからってこいつがへこむとは思わねぇけど。
思ったとおり、けろりとしてやがる。
「お金はお金でしょう? それともそんなお金で買った服なんか嫌だって言うんですか?」
「いーや、金は金だよな。ついでにその金で、ロフト付きの部屋でもオレに買ってくれよ」
「嫌ですよ…銀次さんと暮らすんでしょう? 僕と暮らしてくれるなら、考えますけどね」
くすくす笑いながら、首筋に口付けて、胸元に手を這わせてくる…。
「…っ、跡、残すんじゃねぇぞ…っ…」
「わかってます…まだ、僕も死にたくありませんから」
跡付けなきゃ殺されねぇって保障はねぇと思うが…。
…っやべ…っ、もう足にきてやがる…手首縛られてるせいで、オレも興奮してるみてぇだな…。ちっ…。
「…弦巻き、オメー、オレと暮らしてぇとか思ってんのかよ?」
なんか、こいつに翻弄されんのは腹立たしいから、しゃべり続けてやる。多少は誤魔化されんだろ。
「そうですね、今日は美堂くんのことが好きですから」
「あぁ?」
「今は美堂くんを気に入ってるから、一緒に暮らせたら楽しそうだとは思いますが、明日も同じ気持ちかどうかはわかりませんから」
…そうだよな、変わらない気持ちなんかねぇよな?
その刹那的な考え方、まったく同感だぜ…気に入った。
「気に入ったぜ、弦巻き…今だけな」
オレ達は同じ考えを共感できる者同士特有の笑い方をして、もう一度口付けた。
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☆☆☆
ああっ…時間かかった(汗
やっぱり、カヅッちゃんは苦手ですー(−−;
二人がどうやって遊んでたのか気になるって意見があったんで考えてみたんですが…難しいです…。
変わらない気持ちなんかない、と思ってるからこそ、一途な銀次や十兵衛の気持ちを信じたいな、ってところがあるかと。
しかし…この後えっちしてたら、服なんか買いに行ってる時間はないと思うんですが…どうしたんでしょうね?(笑
&カヅッちゃんの運命や、いかに(笑
あ、「天井から吊り下げられた状態でするのは嫌だ」って蛮ちゃんが思ってるだけで、現在吊り下げられてるわけじゃありませんから(^^;
腕は一つにまとめられて、上に上げられてるけど、足はちゃんと床についてます(^^;;