THE WHO 来日までの COUNT DOWN 18日 ザ・フー

 79年に当初は映画として、発表されたKids' are alrightは、それまでのフーの出演したTVやinterviewやコンサートを記録したドキュメンタリーです。発表当時は未発表の演奏シーンや1回限りしか放映されなかったinterviewを見ることができることだけでファンにとっては価値のある作品でした。私がビデオで最初に見たのが、82年頃で2万円位出して購入した記憶があります。こういったドキュメンタリーは今では珍しくもないし、他にフーの関連でもあります。このために撮影したのは2曲のみですから、特別な趣向が凝らされているわけではないのに、ロックドキュメンタリーとして最高の評価を得ている。今度DVD化された時は、そのためのHPが設けられ、作業の経緯が逐次更新されていました。そこまでするかと思いましたが、そのわりには、よく覗いていました。
 バンドとしての魅力があるから、これだけの作品ができたのは言うまでもないことですが、監督のジェフ・スタインの手腕による部分も見過ごせない。具体的にどの部分と指摘するのは容易なことではないが、79年の発表なのにQuadropheniaから全く入っていないのは監督の意向によるものと思われます。初期の間奏部分でPeteが踊っているシーンとか、生意気なinterview、Rock'n roll circusでの怪演、Woodstock, ギターの破壊シーンの編集部分などにフーの魅力が詰まっています。今月、日本でDVDが発売されたらファンのマストアイテムになるでしょう。
 Won't get fooled againの演奏の後に、ロジャーに美女が駆け寄り抱擁し、ピートには変なおじさんが駆け寄ってきて抱き合うシーンが面白いですね。何故ロジャーには美女で、ピートにはあのおじさんなのか納得がいかないものがあります。キース・リチャーズだったらあそこで、ギターでぶん殴るんでしょうが、ピートみたいに抱擁しあうのも勇気がいります。私は根っからのピートファンだったので、一時期はあのおじさんが非常に羨ましく思えたものでした。
 ところであれは”やらせ”だったのしょうか?新たな疑問が浮かんでしまいました。