たそがれは逢魔の時間

編集人 淀川美代子

釣りの獲物を求めてだんなさんが山形まで行ってしまったので、そうだ、と思いたち、新宿に『天国の日々』のリバイバルを観に行く。リチャード・ギアにはあまり興味はないけど、これと『ジャック・サマースビー』はいいです。というよりも、この映画はギアよりもマジックアワーでしょう。テレビ画面では見ていたけど、やっぱり映画館で見たほうが映像が際立つ。思えばこの映画を知ったのも『オリーブ』なのだった。(そして、撮影のアルメンドロスがトリュフォーの『恋のエチュード』も撮っていたことはつい最近知って、なるほどと納得したのだった)

吉田健一の『交遊録』(講談社文芸文庫)を読みながら横光利一の『夜の靴』をぱらぱらとめくったり、ムーミンシリーズを再読したりとだらだらした読書を続けてます。あちこち拾い読みしていると、ときどき何が何だかわからなくなることがあり、読んだ本の断片が夢のなかで入り混じったりします。これもひとつの逢魔が時間かも・・・と、タイトルと関連付けてまとめてみました。