リヨン観光


特に何もしなかった先週、「せっかくフランスにいるのだからもう少し遊んでみよう」ということになり、今週は電車に乗ってリヨンに遊びに行く。
寝坊して6時前に起床。キャプテン焦り、隊員につらく当たる。ちなみにこの日、僕はお腹を壊して脱水症状でしょっちゅう水を飲み、キャプテンは夜眠れなかったため睡眠不足という厳しいコンディションである。焦るキャプテンを横目に僕はトイレに駆け込み、ようやく出発。急ぎ足でぐんぐん進み、6時40分、遅れを取り戻して予定の時刻に駅到着。リヨン往復の切符を2人分購入し、ホームへ。キャプテン電光掲示板を見て「Cホームって書いてある」。しかし行ってみるとそれは逆方向の電車。慌てて元のホームに戻り、やってきた電車に乗り込む。電車の中では子供+お父さんの2人組みと向かい合わせになる。この子供がキャプテンの足を蹴りまくり、キャプテンご立腹。「日本語だったら絶対文句言ってるのに」。語学の弊害がこんなところにも。
リヨンのLYON PERRACHE駅に到着したのは9時過ぎ。再びトイレに駆け込んだ後、駅を出て街の中心方向へ歩くが、時間が早すぎるせいか、人もいないし店も開いていない。9時開店と聞いていたのだが・・・。仕方なくPAULで朝食にサンドイッチセットを購入し、テラス席で食べる。これがまた失敗。サンドイッチはおいしいのだが、キャプテンはここのところ歯が痛いらしく、あまり食べられずに落ち込む。さらに飲み物はコーヒーを注文できず(セットでは注文できなかったようだ)、オレンジーナカフェイン中毒のキャプテンはさらに落ち込む。すぐ隣のブラッセリーのテラス席は感じもよく、客も多い。さっそく選択を間違えてしまった。
PAULを出てさらに歩き、いよいよ繁華街へ。この頃になるとようやく通りにも人が増え始める。Etamを発見し、ハーゲンダッツカフェも発見。Petit Bateauも発見するがこちらは開店準備中。開いていたプランタンに入る。5階まで一通り見てみるが、めぼしいものはなく、すぐに撤退。プランタンは日本の方が品揃えもよく、ずいぶん感じがいい。リヨン店はいまいち。
今ひとつ盛り上がらないまま散策していると、H&Mの袋を持った人を発見。ちょっと探すと店を発見した。キャプテンようやく元気になって入店。人も少ないし、あれこれ試着して1時間ほど過ごす。いろいろ悩んだ末、購入したのは10€のプルオーバーのみ。男性モノもあり、キャプテンは鮮やかなオレンジのジャンパーを薦めるが、不思議な等高線の模様が入っていたので一時保留。店を出て世界遺産のリヨン旧市街へ向かう。

リヨン旧市街はいかにもヨーロッパという古い町並み。丘の上には大聖堂がある。「せっかくだから観光がてら大聖堂まで行こう」と歩いて坂を登る。これがけっこう急で長い。近道はないかときょろきょろしていると、階段を発見。しかし入り口の柵は閉まっている。通りがかったおじいさんがそこに入ろうとするので様子を見ていると、塀によじ登り、塀の上で腹ばいになったまま、バタバタと立ち往生している。「こ、これは・・、レギュラー?」と思いながら見ているとやはりレギュラーではないらしく、心配したマダムに声をかけられていた。ちなみにその階段の先は峻険な山道になっている。彼は無事どこかにたどり着いただろうか?






くねくねと道を登り、ようやく大聖堂に到着。汗だくになり、キャプテンは靴擦れができ、僕は久しぶりの長距離の歩きに太ももが張っている。  「たまに観光っ気を出すとこのざまよ」とキャプテン。しかし大聖堂から見下ろすリヨンの街並みは素晴らしい。写真を数枚撮り、お腹もすいたので、大聖堂の横のレストランで本日のコース料理を食べることにする。人もたくさん入っているし、美食の街リヨンでそうハズレはあるまいと思っていたのだが、これがびっくりするぐらいハズレ。前菜はよく正体のわからない刻んだ魚(?)と野菜を混ぜたもの、メインは煮た、または蒸した白身魚にクリームソースをかけ、水分たっぷりのご飯を添えたもの、デザートは硬いプリン。どれ一つとってもおいしいものはない。ちなみについてきたパンもなぜか昆布茶の味がする。キャプテン、このところ見せたことがないくらい不幸そうな顔でちょっとずつ食べる。普段残さないようにがんばる僕もこれにはお手上げ。2人で笑うしかない。キャプテン「唯一の収穫はバーの男の子がかわいかったこと」とのこと。彼については、まだ十代であろう、コンセルバトワールの学生ではないか、などなどいろんな妄想を膨らませていた。

大聖堂の下の階段を下りて街に戻る。これが近道だったらしい。しかし呆れるくらい長い階段である。太ももとひざがガクガクです。再びリヨンの街に戻り、Petit Bateau、H&Mなど散策。ハーゲンダッツカフェでしばし休憩して(今回のリヨンで唯一の救い。ただし10€)、裏通りを通って駅に戻る。この裏通りは意外に感じが良くて、アニエスもここにあったし、他にも感じの良いセレクトショップがあった。しかし帰りの電車まで時間がなく、仕方なくここは次回ということに。
電車内では二人用の席にそれぞれ座って広々爆睡。18時30分にヴィシーに戻る。いろいろあったが、けっこう楽しい旅行だった。暇があったらまた来るかも。中華食材店で出前一丁を3種類、米「日の出(SHINODEと書いてある)」を購入。ようやく部屋にたどり着いてからビールを冷やしていないことに気付き、2人で愕然とする。ハックは空腹に怒り、我々に頭突きを食らわせる。
キャプテン「来週から毎土曜日は何かして遊ぶ」とのこと。うむ、そうですな。