『再起を目指す名門企業と、お蔵入りしかけた清志郎さんの・・・』

『再起を目指す名門企業と、お蔵入りしかけた清志郎さんの歌。どちらが長く市場に残るのだろう』<2017年8月11日(金)>
  「作品は素晴らしすぎて発売できません」。『春秋』(170810)は、1988年8月6日に発売委予定のRCサクセションのCDの販売を中止した東芝EMIの告知を紹介する。歌の中に「『ラブ・ミー・テンダー』と『サマータイム・ブルース』は原子力発電の安全性を問う歌にした。慌てた大株主の東芝が圧力をかけて“発禁”にしたのだ。清志郎さんの予見と批評眼の確かさにうなる。でも、「3.11」後の世界を見ずに2009年5月に逝ってしまった。再起を目指す名門企業と、お蔵入りしかけた清志郎さんの歌。どちらが長く市場に残るのだろう」。
 (JN) 原子炉のお釜からご飯を炊くお釜まで、何でも作れる東芝。光る回る走る歌う、輝く光強い力、東芝はどこへ行ってしまったのか。我が家に東芝製品やCDが随分ある。昭和の終わりごろはイケイケの時期ではなかったか。それなのに、随分にせこいことをしていた。それとも、子会社の経営者の忖度だったのだろうか。原発まで手掛けている強い東芝が、そんな歌で文句を言っただろうか。いや、若者の訴えを受け止める力はなく、本業の仕事にも見る目がなかったのか、今では上場企業としての存続危機である。「さっぱりわかんねえ。誰のため。知らねえうちに漏れていた。狭い日本のサマータイムブルース」。