デビュー戦を見に行く

今日は日曜日なのに大学に行く。花園大学国文学会の大会で、卒業生の大前友香さんの発表(卒論をベースにした「『寝屋長者鉢記』について」)を聞くためである。mixiで「行く行く」と約束した手前もあるのだが (^_^;; 弥永さんの『観音変容譚』*1を読んで以来、鉢の説話がちょっと気になっていたので、是非聞きたいと思っていた。実際に発表を聞いてみると、飛鉢の説話とは関係なく、中将姫伝説のヴァリエーションみたいな感じだったのだが、それはそれで興味があるところなので、たいへん勉強になった。

卒論が優秀だったからとは言え、提出後半年でいきなりの大舞台?での発表は、さぞかし緊張したと思うが、堂々としていて聞きやすかった。自分の学会デビューを思い出し、唾液が不味く変質するのを感じる。質疑応答では、菊池政和先生による教育的な質問、橋本先生の便乗質問、そして曽根先生による教育的配慮のないストレートな質問 (^_^;; で「プロ」の洗礼を浴びる格好になったが、これも裏返せばいい発表だったからなのだろう。曽根先生の作者像(作者が想定していた読者像)に関する質問は、私も聞きたいなぁと思っていたので、今後調べが進んだりしたらご教示いたきたいところ。

ともあれ、お疲れさまでした。

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