BLOODY MONDAY

シーズン1全11巻を大人買い&読了。眠い。

BLOODY MONDAY(1) (少年マガジンコミックス)

BLOODY MONDAY(1) (少年マガジンコミックス)

このマンガを知ったのは、「情報と社会」という授業での学生アンケートによる。毎年「コンピュータが重要な役割で描かれている作品」「人間とコンピュータとの関係に焦点が当たっているような作品」で、おもしろいやつをジャンル問わず教えてくれー、と学生に聞いているが、毎回知らない作品が出てくるのが興味深い。きっとコンピュータは、現代における物語的想像力の大きな源泉のひとつなのだろう。ちなみにこの『BLOODY MONDAY』は、今年(多分)初めて回答があった作品で、複数人からのおすすめがあった。

作品の印象としては、『鋼の錬金術師』+浦沢直樹『MONSTER』+α、という感じ。『ハガレン』と『BLOODY MONDAY』は、設定の表層だけで見るとまったく違うが、前者の錬金術師も後者の「ハッカー」である主人公も世界の“理”を知り、操作することができる(一般人から見れば魔法使いにしか見えない)存在だと見れば、両者は同構造の話と言えるのではないだろうか、と思ったりする。裏を返せば、コンピュータやインターネットによる環境≒世界として観念されているということか。

マンガに出て来る技術は、一部を除いてセキュリティの教科書に載っているような典型的なもので、「うわ、こんなのあり得ねー」みたいな印象はほとんど持たなかった(もっとも私のセキュリティの知識は教科書レベルなので、専門家が見るとまた違うのかもしれないが)。ただ、ハッカーがCOBOLFORTRANを使いこなしてハッキングする、みたいな主人公のセリフは笑っちゃったけど (^_^;;(ドラマ版ではPython使いらしい*1)。Lispとか言っておけば、また違った味わいがあったように思うのだが。

*1:[http://japan.cnet.com/blog/isidai/2008/10/12/entry_27017004/:title]