引きゲーとは

最近「旋風BFは誰が使っても勝てる。ミラー戦は引きゲー」なんて言葉を耳にすることがあります。

果たして本当にそうでしょうか。

確かにプレイングレベルが同じぐらいのプレイヤーがほとんど同じ構築でやれば黒い旋風、ダークアームドドラゴンなどのパワーカードを引いた側に分があると思います。

ですが、基本的なプレイングが出来ていないのにこんなことを嘆くプレイヤーが多すぎると思います。


私自身はあまり旋風BFを使わないので細かいところまでは分からないのですが、基本的なミラーにおけるプレイングを紹介して行こうと思います。


 1、 余計な伏せカードを置きすぎない


大嵐が無くなったからといってとにかく手札にある魔法罠を全伏せしていませんか?

そんなことをしたら、上手いプレイヤーにはゴッドバードアタックで簡単にアドバンテージをとられてしまいます。

相手の場にシュラ、3枚の伏せカードがあり、自分の手札にはシロッコゴッドバードアタックがあるとしましょう。

ここですぐにシロッコを召喚せず1ターン待ってゴッドバードアタックをセットしてからシロッコを召喚して、相手が奈落の落とし穴を発動してきたとすると、それに対してゴッドバードアタックを使用して2枚のカードを対象に破壊することができれば、カード一枚分のアドバンテージを得ることができます。

ですが、相手の場がシュラ、1伏せだったらどうでしょうか。

ゴッドバードアタックを使用してもアドバンテージを得ることができず、
続いて伏せカードを伏せられてしまうでしょう。

これはあくまで極論なので実際はゴッドバードアタックを警戒して奈落を発動せずに他の手段で倒したり、ゴッドバードアタックを発動してもスターライトロードや神の宣告があるかもしれませんが、とりあえず覚えておいて損は無いと思います。

更に2枚になったサイクロンやエンドフェイズのデルタクロウアンチリバースの警戒などもあるので、BFミラーは伏せる枚数の駆け引きが重要です。

スターライトロードや神の宣告一枚だけをセットし、デルタクロウやゴッドバードをケアした後に2枚目3枚目のカードを伏せる、という慎重なプレイングも必要でしょう。


 2、 シロッコ警戒プレイ


先攻初手にブラストやシュラがあったら何も考えずにとりあえず召喚していませんか?

ブラストやシュラをシロッコから守る手段がなければそのプレイングは危険です。

例えばシュラを召喚。サイクロンをセットしてターンエンド。

相手はシロッコを召喚して効果を発動。攻撃力3800になり、カルートを一枚使っても届かない。2枚使ったとしても相手の手札にカルートが一枚あるだけで攻撃力を上回られてしまう上に、返し手が無く絶望的な状況になってしまうので発動はできないでしょう。

結果戦闘でアドバンテージを取られた上に、2000のライフ、そして相手の場にシロッコが残ってしまうというかなり危ない状況になってしまいます。

同じ理由で、ライフが無くなるからと言ってヴァーユなどを裏守備で考え無しに出すのも頭の良いプレイングではありません。相手のシュラに戦闘破壊された時のリスクや、後からゴッドバードアタックを引いた場合にどうなるかを考えてみましょう。

上手い人のプレイングを見ていると1ターン目はモンスターを出さず伏せカードのみでターンを返すことは少なくないと思います。

上位のプレイヤーがBFに魂を削る死霊を採用している理由も、以上の点を考えればわかりますよね?

相手のシロッコを対処する手段が無いならむやみにモンスターを展開しないことを心がけてください。


 3、 「黒い旋風」で手札に加えるモンスター


BFミラーで発動できるだけで優位に立つことのできる魔法カード黒い旋風ですが、あなたが手札に加えてくるモンスターは本当に正しいですか?

先攻初手で黒い旋風、シュラ召喚。強い流れです。ここで、何も考えずに攻撃力が高いからなどという理由でブラストを加えたりしていませんか?

「手札による」なんていう思考停止をすればそれまでですが、BFミラーで決め手となるモンスターは間違いなくブラストではありません。むしろ、ブラストはかなり弱い部類に入るでしょう。

加える優先順位では、ブリザードやカルートのほうが明らかに上です。

まずブリザードですが、BFミラーの返し手としてはとても優秀です。シンクロを使えばほぼ全てのモンスターを処理することができるのでゲームを決定づける力があるカードと言えるでしょう。

そしてカルート。シュラが場にいて手札にカルートがあれば、相手も同じセットを持っている、またはシロッコやゲイルが手札にいなければ処理が難しくなります。さらに、加えたカルートを場に出すことによって2度目の旋風の発動も狙えますね。

それでは何故ブラストサーチが好ましいとはいえないのか?ですが、それはまず、「ブラストにゲームを決める力は無い」という点です。

まず、ブラストの貫通効果はBFミラーにおいてほとんど意味がありません。そして相手がシュラを持っていた場合やはりカルートの打ち合いでも不利になってしまいます。

そして次に、そのブラストを召喚して黒い旋風を発動できるか?という点です。

ブラストを手札に加えたプレイヤーは十中八九「黒い旋風をつなげたいから」という理由からでしょうが、

相手プレイヤーは黒い旋風を発動されたらそれをこれ以上通させないようにと、奈落の落とし穴、月の書、ゴッドバードアタック、サイクロンなどで必死に妨害をしてくるでしょう。

そうなってしまうと結果的にブラストしかサーチできていないので、あまり有利とは言えないと思います。

ブラストをサーチする状況というのは、シュラで即座にモンスター戦闘破壊できる状況で、シュラ+ブラスト+ヴァーユでトリシューラを狙うことができる状況がほとんどだと思います。

これと同じように、黒い旋風発動中にシロッコの召喚に成功した場合、シュラを持ってきて戦線を維持するのか、またはゲイルで即座にシンクロするのか、ブリザードやカルートで返しに備えるか。良く考えたほうがいいと思います。

「この黒い旋風をもう一度通すことが出来るのか?」

というのはかなり重要だと思います。

このように黒い旋風で手札に加えるカード一枚でも考えてプレイをしないと、黒い旋風を引いていたのに負けてしまった、なんていう事態に成りかねないのでサーチしてくるカードは良く考えて決めましょう。



以上3つのポイントを挙げましたが、少なくとも私の周りでBFを使っているプレイヤーにとってはこれは常識といっていいほど当たり前のことだと思います。

ですが、こんな当たり前のことも知らずに「ミラーは引きゲー」なんてことを嘆くプレイヤーが少なくないということも事実だと思います。

今回勝ちあがった櫃旋風のようにミラーに有利な構築を考えることも大事ですが、まずは自分のプレイングを見直してみてはどうでしょうか?


本当にいつも勝ち上がっているプレイヤーは引きだけで勝っていると思いますか?

一度考え直してみて下さい。



疲れたので続きを書くとしたらまた今度。