勝手に将棋トピックス RSSフィード

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2003年06月30日

[] Onsite Fariy Mate 定期出題

Onsite Fariy Mateの月例出題を解きました。

キルケというルールはチェスから来たルールで、なじみがない方が多いと思いますが、将棋に応用するとまた独特の味があります。今回の作品もシンプルな図ながら面白い手順が実現されています。

[] 砂時計に関する素朴な疑問

6月17日の話題に関係があったりする事柄です。

7分を計れる砂時計があるとします。この砂時計をひっくり返して砂が落ち始めてから、1分後にもう一度砂時計をひっくり返しました。2度目にひっくり返してから砂が落ち切るまでの時間は、正確に1分でしょうか?

この疑問は私には本当にわかりません。2度目にひっくり返したときの1分に相当する量の砂の上には、空気しかありません。しかし最初は、1分に相当する量の砂の上に、6分に相当する量の砂が載っていたわけです。上からの圧力が変われば、砂の落ちる速さも変化しそうに思うのですが、実際のところはどうなのでしょうか。

※ 金の延べ棒をきっちり7分の1に切るにはどうするかというのも難しい問題な気がしますが、それはそれでおいておきましょう。

2003年06月29日

[][] 囲碁で公式戦初のネット対局

SARSの影響もあり、韓国に棋士が中国へ渡らなくてもいいようにネット対局としたそうです。カメラを設置して映像を送ることで不正行為は防げるということでしょうか。

ネット対局は費用が安くつくのがメリットですが、現在のところ通信が途切れることがあるのが難点ですね。何らかのトラブルで突然つながらなくなったときどう対処するかを、事前にきちんと決めておくのが重要だと思います。

将来的には、将棋でもネット対局も公式戦で採用されるでしょう。これがその先駆けということになるでしょうか。

[] 将棋パイナップルでのやりとり (3)

将棋パイナップルでの棋譜の「著作権」についてのやりとりはまだ続いていて、やや錯綜気味になっています。ルール評論家氏とさるさ氏のやりとりは大筋で決着しているように見えますが、新たに塚本惠一氏も加わってどのような展開になるか先が読めません。

どの書き込みも長文なので、全部読んでいる人はあまりいないと思います。私も正直なところ追いつけていませんが、がんばって読んでいます。まとめるのは大変そうなので、もう少し落ち着いたら考えます。

とりあえず、さるさ氏の主張の次の部分には反論が必要だと思うので、手短に書いておきます(と、言っても長いですが)。

竜王戦倶楽部では

>>対局棋譜や写真等、本サイトに掲示された情報については読売新聞社にすべての権利がありますので、 転載等は固くお断りいたします。

と書いてありますし、他のタイトル戦のページや毎日のページでも同様でしょう。

これだけはっきり書いてあるにも関わらず「私は積極的債権侵害はない。勝手に棋譜の使用ができないことにつき故意や重過失はない」といえる権利がどこにあるのでしょうか。

竜王戦倶楽部のトップページに誰でもわかる大きな文字で対局棋譜や写真等…とでも書かないといけないでしょうか。

将棋パイナップル 棋譜の「著作権」について

まず事実関係を確認しておきます。上で引用されている注意書きは、竜王戦倶樂部の「本サイトのご利用について」(http://ja.st76.arena.ne.jp/club_general/commment.html )にあるものです。(この文を見つけるのにだいぶ手間取ってしまいました。*1

ほかの新聞社のページを見てみると、例えば毎日新聞社のMainichi INTERACTIVE 将棋には次ような注意書きがあります。

Copyright 2002-2003 THE MAINICHI NEWSPAPERS.All rights reserved.

毎日インタラクティブに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。

著作権は毎日新聞社またはその情報提供者に属します。

Mainichi INTERACTIVE 将棋

これは著作権に関する注意書きであることは明白なので、棋譜の著作権を仮定しない議論では無関係です。ほかの新聞社でも同様で、読売新聞社のサイトでも「・YOLに掲載の記事、写真の無断転載を禁じます ・著作権、リンク、個人情報の取り扱いについてはこちら」と、著作権に関する注意にとどまっています。竜王戦倶樂部のように「すべての権利*」という具体性に欠ける語が登場しているものはありません。このことから、竜王戦倶樂部が法律に詳しくないために、権利の詳細を検討しなかっただけではないかという印象を持ってしまいます。

すべての権利*」と言っても、例えば所有権が含まれないことは明らかです。それでは、具体的にどのような権利を主張しようとしているのでしょうか。

対局棋譜や写真等、本サイトに掲示された情報については読売新聞社にすべての権利がありますので、転載等は固くお断りいたします。*」という文章を善意に解釈すると、「法的に保護される権利についてはできるだけ主張します。転載はしないで下さい。」ということになるでしょうか。実際にどこまでが権利として保護されるのかは、読む側に判断を任せているわけです。ということは、読売新聞社に転載を禁ずる権利がないならば、転載しないことをお願いしているだけであり、転載しても法的に罰せられることはないという解釈も許されることになります。「お断りいたします」と言っているからといって、必ずしもそれが法律で認められた権限に基づいているとは限りません。実際には「できれば転載しないで下さい」という意味だということですね。(ちなみに、日本将棋連盟はこちらの「転載をしないようお願いする」立場です。)本当に転載してもらっては困るのなら、「権利」の内容をもっと具体的に書いてもらわないと伝わらないと思います。

ほかにも問題点はありますが、もう一つだけ指摘すると、注意書きのある場所がわかりにくいことがあります。棋譜を見たいと思っている人(ほとんどの人はそうでしょうが)は、特段の事情がない限り棋譜のページに一直線に向かいます。わざわざ「本サイトのご利用について」を見る人はほとんどいないでしょう。そういう状況では、閲覧者にとって注意書きはあってないようなものです。

対局の勝敗と同じように対局の棋譜も自由に利用できると考える人は多いですし、私も棋譜の転載が日本将棋連盟や新聞社に損失をもたらすとは思いません。もし棋譜の転載をなくしないのなら、もっと明確な形で書く必要があるでしょう。もっとも、私は棋譜の転載は奨励するくらいの方が、将棋界のためになると思いますし、日本将棋連盟もこの考え方をある程度は認めていると思っています。本来の場所とは別のところで棋譜を見て、もう新聞を買わなくてもいいと考える人もいるのかもしれませんが、棋譜を見てここはどうなんだろう、観戦記も読んでみようと考える人も多いはずです。長期的に考えれば、棋譜をオープンにすることが利益を生むと思うのですがいかがでしょうか。

つっこみどころはまだありますが、今日のところはこのくらいで。

*1:関係ありませんが、"commment"って何でしょうか。

2003年06月28日

[] 将棋対局場は節煙

昨日の駒音掲示板での武者野勝巳六段の書き込み。

今年の総会で節煙が承認され、控室に「節煙にご協力下さい」とか書いてある紙が張り出されました。

駒音掲示板 書き込み番号[3028

たしか囲碁では全面禁煙だったと思いますが、将棋はJT将棋日本シリーズを抱えているため禁煙には踏み切れなかったのでしょう。とはいえ、世の中の流れに沿った決断だと思います。

しかしこの話は初耳でした。棋士総会が非公開とはいえ、少なくとも可決された事項くらいは公表すべきではないでしょうか。

[] リレー将棋大会 179チームが参加

将棋倶楽部24第8回リレー将棋大会の参加申し込みが締め切られました。最終的に参加申し込みを済ませたのは179チーム、716名。知っている人がどのくらい出場しているか見るだけでも一苦労なほどの規模です。第1回からの参加チーム数の推移を見ると次のようになっています。

19 → 18 → 23 → 34 → 55 → 80 → 136 → 179

最近の急増ぶりが際だっていますね。第5回あたりまでは優勝予想を考えるのも楽しかったですが、今では結果を追いかけるのも面倒になってきました。知り合いいるチームに絞って観戦しようかと思います。

[] 杏フィルター

id:doublecrownさんが作成中の杏フィルター。見ての通り、将棋に関するページへのリンクを自動的に生成するプログラムです。まだ試行錯誤段階ですが、いろいろ発展が望めそうですね。

これを見ていて気になったのが、ぱっと見て何のページなのかわからないアンカーが多いことです。あるページの主題が何なのかは、検索エンジンでも様々な方法で自動的に取得する方法が試されていますが、なかなか難しいようですね。文章を自動的に要約するシステムがあればいいのですが、簡単に実装するわけにはいかなさそうです。(http://www.remus.dti.ne.jp/~a-satomi/nikki/2003/06c.html#d27n01 を見ていると、ある程度は可能になっているみたいですが。)根元的な問題として、htmlの書き方が適切でないページが多いことがあります。

googleなどの検索エンジンが、あるページに関連の深い言葉として認識するのは、次のようなものがあります。

1. ページのタイトル

<title></title>の間に書かれる内容です。ここに書かれる言葉は、ページの内容を適切に要約していることが期待されるので、検索エンジンはこの部分を高く評価しています。htmlの仕様上、省略不可とされていることもポイントが高いです。しかし、KANSAI-SHOGI.COMのようにここに何も書いていなかったり、書いてあっても「日記」のように単独では何のことかわからないものもよく見かけます。

2. 見出しの内容

<h1></h1>などの間に書かれる内容です。見出しは、タイトルと同じようにそのページの内容を適切に要約していることが期待されます。ニュースの見出しは要約となっていますね。em要素やstrong要素などで強調された部分も同じように扱うことも考えられますが、見出しを明示している場合に比べると、要約である可能性は低くなります。しかし、例えば新聞社のサイトのうち多くはh1,h2などのタグを使わずに、fontb,spanなどで済ませていました。(例外は、東京新聞、報知新聞、日刊スポーツ)これでは検索エンジンには見出しであることが伝わりません。新聞社のサイトの作りがお粗末なことは知っていましたが、そこまでとは思いませんでした。

3. そのページにリンクしているページのアンカー(もしくはそのtitle属性の内容)

<a href="http://www.example.com/"></a>の間に書かれる内容です。例えば、「首相官邸」のようにリンクする部分にはリンク先のページの名称を書くことになっていますから、そのページを示す言葉として適切と考えられるわけです。

しかし現実には不適切なアンカーも多く見られます。代表的なのが「<a href="http://www.example.com/">お申し込みはこちら</a>」のようなリンクで、here症候群と呼ばれています。これについては、「ここ」というリンクについてのリンク集を参照下さい。これに似た悪い例として、「政府は調査結果を<a href="http://www.example.com/">公表した</a>。」のようなものがあります。リンク先は調査結果なのですが、「公表した」では何のページだかさっぱりわかりません。

ブラウザによってはページ中のリンクを抽出して一覧にする機能を持ったものがあります。これを使ってみると不適切なアンカーがいかに多いかが実感できるでしょう。私も気をつけなければなりません。

4. meta name="description" の内容

例えば、将棋タウンではソースを見ると次のような記述があります。「<META name="description" content="駒の動かし方から、将棋道場の案内、本の紹介、詰将棋等の問題まで様々な将棋に関する情報を発信しています">*

このような指定によってページの内容の要約を記述しておくことが推奨されているのですが、検索エンジン用に虚偽の記述を書くことが行われたため、現在は検索エンジンもこの項目を重視しなくなっています。結果としてこれを書いているページは少なくなってしまいました。しかし、使いようによっては簡単に要約を得ることができるので、見直されてもいいのではないかと思います。

検索エンジンはおおよそこの順に重要度を高くつけていると思いますが、フィルタの場合には現在のところ3.が中心になっているようですね。これは新聞などの記事を集めるときには有効ですが、そのほかのページでは不適切なアンカーを拾ってしまうことが多いように見えます。そのあたりをどう工夫するかが問題ですね。

2003年06月27日

[] 「コンピュータ囲碁を岐阜県へのITベンチャー誘致につなげたい」(ITPro)

コンピュータ将棋についてはどうなのでしょうか。ビジネスが軌道に乗っているという意味では将棋ソフトが先んじていますから、今からベンチャーが割り込む余地は比較的小さいかもしれません。

しかし、東大将棋でもそれだけで生活できるほど売れているわけではないようなので、資金援助してくれる人がいれば技術はもっと進むでしょうね。

[] 「神無一族の氾濫」

詰将棋パラダイス6月号の第19回神無一族の氾濫5、神無三郎氏作のばか詰205手『霧姫』を解きました。かなり苦労しました。

歩を稼ぐ手段とタイミングが問題になってきますが、これだけ不規則部分があるのに非限定が一カ所もないのが信じられません。角1枚での追いはときどき見ますが、角2枚での追いになるとこれだけ複雑になるのですね。

[] 詰将棋の海外進出

ニコリのパズルの有料サイトPuzzle Japan英語版)が海外向けのキャンペーンを行っているという話。詰将棋とニコリは愛好者が重なっている部分も多いと思うのですが、裾野の広がりには大きな差ができてしまっているようです。

詰将棋の英語サイトは、例えば山田康平氏のものなどがありますが、非常に数少ないのが現状です。(そのほかの英語サイトは、おもちゃ箱詰将棋サイト一覧を参照。)海外進出はまだまだ遠いのでしょうか。

[] 将棋パイナップルでのやりとり (2)

昨日の記事に関連した話題ですが、将棋パイナップル 棋譜の「著作権」についてでの議論はまだ続いていました。78番の書き込みが削除されていたので終結したのかと思ったのですが、早とちりだったようです。もう少し見守ることにします。といっても、ルール評論家氏は「これで本当に最後」と書いているので、終結の公算は高そうです。

法律の半可通未満の人間の感想ですが、さるささんの書いていることはよくわかりません。どうも議論がかみあわなくなっているような。法律の知識以前に議論の様式の段階でずれがあるように見えます。

2003年06月26日

[] 山本昭一氏追悼特集

昨年6月に亡くなった詰将棋作家の山本昭一氏。941手詰の「メタ新世界」が最も知られている作品でしょう。

風みどりの玉手箱でその山本氏の追悼特集として、65の作品が展示されています。不完全作も含まれていますが、やはりさすがと感じさせられます。今日のところは途中で眠くなってしまったので、また明日見直すつもりです。

期間限定とのことですので、皆様もお早めにご覧下さい。

[][] リレー将棋大会にコンピュータ参加?

YSSと彩のページ掲示板の書き込みから。コンピュータ将棋チームを作って将棋倶楽部24 第8回リレー将棋大会に出場する話があるそうです。現在あと一名を募集中のようですが、参加が実現すれば注目を集めそうですね。お祭りですから、あと一人は人間でもいいので参加を果たしてほしいです。

[] 将棋パイナップルでのやりとり (1)

今月4日から、将棋パイナップル 棋譜の「著作権」についてスレッドで、さるさ氏とルール評論家氏との間でこの問題に関連するやりとりがなされていました。私にとって興味深い話題なのでここで少し何か書いてみたかったのですが、さるさ氏の主張がよくわからなかったため控えていました。今日になって一応終結したようなので、感想など書いてみます。

途中から、さるさ氏が話題をずらしていったように見えるので、要約が難しいのですが、さるさ氏の的はずれな主張に業を煮やしたルール評論家氏が自身の身分を明かすことで、決着がつくことになりました。

さるささん、ごめんなさい。 <(_ _)>

素人丸出しの人と法律論を戦わせる趣味はありませんので、さすがに今回で最後にさせてください。

言うまでもないですが、私は法曹資格持ってますし、経験年数も10年を超えてます。おまけに知的財産権を専門家に取り扱ってる者です。 私が言っていることの意味が分からないのであれば、それは、貴男又は貴女が不勉強なのだとしか言いようがありません。

将棋パイナップル 棋譜の「著作権」について

知的財産権が専門かどうかまでは判断できませんでしたが、ルール評論家氏の文章を読んでいた人はだいたいそう思っていたのではないでしょうか。(もしかしたら、以前にも明言していたことがあったのでしょうか。将棋倶楽部24掲示板に書き込まれていた頃の文章は、私はあまり読んでいないので、そうなのかもしれません。)

同じ投稿で、ルール評論家氏は棋譜の著作物性に関する私見を述べています。

著作権は「創造的表現」について成立します。そして、だからこそ、棋譜に著作権は成立しないのです。

棋譜には創造的表現がありません。

内心の思想ないし感情をそのまま正確に指し手に表せてしまうので、羽生先生が指そうと、私が指そうと、同じ思想ないし感情を完璧に再現できてしまう・・・それが言語の著作物との最大の差です。 言語であれば、同じ内心の思想ないし感情を持っていたとしても、表現は人によって千差万別です。

しかし、将棋の指し手の場合、角道を開けようと思えば、76歩と表現するしかない。飛車先を突こうと思えば26歩と表現するしかありません。違いますか?

将棋パイナップル 棋譜の「著作権」について

これまでウェブ上で、棋譜の著作物性を否定する見解はいろいろありましたが、これが最も説得力あるものではないかと思います。

棋譜と著作権にまつわるMEMORANDUMの中で、私は著作権の範囲を広くとらえるなら棋譜の著作物性を肯定できるという議論を行いました。その議論に沿う形で反論するとすると、棋譜には同じものがほとんど存在しないという事実を挙げてくることになります。「たとえ同じ思想・感情を持っていたとしても、ほとんどの場合結果として異なる棋譜が生成されるということを、その事実は示唆している」という内容の主張です。(もちろん、同じ手順が他の対局でも再現されることがあるなら、その部分の手順については著作権が成立しません。)

上の主張の弱い点の一つは、棋譜に同じものが存在しないというのが経験的事実でしかないという部分にあります。将棋倶楽部24などで行われているアマチュアの膨大な数の棋譜を念頭に置くと、同じものが存在しないとは言えない可能性もあります。もし全く同じ棋譜が存在することが普通にあるのなら、それこそ議論の前提が失われることになります。

本題に戻ると、さるさ氏は、少なくとも当初は次のようなことを問題にしていました。

タイトル戦などでは、有料の大盤解説会やウェブ上の棋譜速報が行われることがあります。そのようなところで棋譜を入手した人が、直ちにウェブ上の別の場所に無断で棋譜を公表してしまうと、その時点で誰でも無料で棋譜を見られることになり、有料のサービスを提供している側が困るのではないかということがあります。棋譜の著作物性が認められなくても、このような行為は営業妨害として取り締まることができるのではないかという主張でした。

これについて、私は次のような観点があるのではないかと思っています。

果たして、棋譜そのものはそれほど価値のあるものなのでしょうか。例えば大盤解説会は、その名にあるとおり「解説」が主体のイベントです。たとえ棋譜が流出したとしても、解説が流出しなければ実質的な損害は受けないのではないでしょうか。ウェブ上の棋譜速報にしても、棋譜速報単体の有料サービスは少なくとも現在はありません。これも棋譜そのものに金銭的価値がほとんどないことを意味していないでしょうか。棋譜だけでなくそれに付随する情報があって初めて、商売として成り立つほどの利益を生むことができるのだと考えています。したがって、単体の棋譜はむしろ積極的に公開していくべきだと思います。

それでも、どうしても棋譜の流出を拒みたいならば、大盤解説会なり棋譜速報サービスなりの契約の中で、明示的に棋譜をよそで勝手に公開してはいけないという条項を作ればいいのではないかと思います。そうすれば、営業妨害という立証の難しい手段を使わなくても、契約違反という形で明確に違法行為にすることができます。コンサートで無断撮影禁止にするのと同じ論理ですね。現実には棋譜を公表した人物を特定することが難しいかもしれませんが、それはどのような場合でも同じことです。

私はそのように考えているので、棋譜と著作権にまつわるMEMORANDUMでは主に新聞などで公表されたあとに棋譜をどう取り扱うかを念頭に置いて書いています。さるさ氏が問題にしたような速報性の絡む状況については、著作権の議論ではなく、契約の問題として対処する方が現実的と思います。

[] 今日の驚いたレファラ

このページが比較的上位に来ること自体が不思議です。

[] 不定期で

昨日は書くことはあったのですが、書く時間がありませんでした。更新は不定期ということで。

2003年06月24日

[] 渡辺明五段に聞く(NIKKEI NET 将棋王国)

日経の新しい企画。話題の棋士にインタビューし、知られざる素顔に迫るそうです。第一回は王座戦でベスト4に進出している渡辺五段。

もう少し量があるといいなあと思いましたが、内容は無難にまとまっていてそれなりに面白いです。ただ、初めの顔写真はひどいですね。後ろの壁にフラッシュの光が反射してますし。カメラの素人が撮っているにしても、もう少し何とかしてほしかったです。

とはいえこの企画は面白いので、次回以降にも期待します。日経はがんばっていて好感が持てます。

(26日追記)下の方の写真はいい表情に撮れていますね。背景はちょっと気になりますが。

[] @nifty掲示板に脆弱性

@niftyの掲示板の設計がまずかったために、他人のIDおよびパスワードを盗むことができてしまうという話。問題になったのは下のページで指摘があったのがきっかけのようですが、これを読む限り問題の根は深そうです。

このようなクロスサイト・スクリプティング脆弱性は、何年も前から様々なサイトで発見されており、攻撃方法を知ることも容易な状況です。したがってこの脆弱性があった場合、すぐに対処する必要があります。対処方法は、下のページあたりが参考になると思われます。

どうしてこのようなことを書くかというと、将棋関係のサイトでもこの問題は無縁ではないからです。例えば、えーと、いや何でもありません。

(26日追記)@nifty掲示板に重大なXSS脆弱性が発覚(スラッシュドット ジャパン)も参照のこと。

2003年06月23日

[] 看寿賞 選考結果発表

全日本詰将棋連盟のサイトで、詰将棋界最高の賞、看寿賞の選考結果が公表されました。実力者が揃って受賞ということで、大方の予想に近い結果でしょうか。田島秀男氏はここ4年で3度目の長編賞受賞。すごいですね。

部門作者作品名掲載誌手数
短編原亜津夫詰パラ9月9手
中編角建逸『風鈴』詰パラ11月47手
長編田島秀男『夫婦馬』詰棋めいと31号423手
長編添川公司『明日香』近代将棋12月703手
特別賞森田銀杏『トランプ詰』近代将棋7月33手×4題

(24日追記)上記ページで、選考の投票過程も公表されました。いわれてみれば、岡本氏作も受賞しておかしくなかったですね。

2003年06月22日

[] プロ棋士の年収

取材人@Sくんの怪異な日々の21日分で、次のような話があり、へーと思いました。

 とある若手棋士がこんなことを言っていた。
「B級1組定着を目指します。これで年収一千万は確保できますから」
 謙虚なのか傲慢なのかよくわからんセリフだ。

取材人@Sくんの怪異な日々

羽生善治の年収が毎年一億円を超えているとか、トップクラスの年収の話はときどき耳にしますが、それより下の将棋棋士の収入がどのくらいあるのかというのはよく知らないんですよね。原稿を書いたりすれば副収入もあるでしょうが、とりあえず対局料に関しては少しだけ公表されています。

上のページで見ると、対局料一千万円というのは全棋士中30位程度ですから、B級1組で一千万を超えるというのはだいたい合っているようですね。(もっともこれは手取りの額でしょうから、税金などが引かれることになりますが。)さらに、700万円で50位くらいのようですから、C級1組だと600万円台ということになりそうです。中田宏樹七段は、2001年度の704万円から2002年度に1,365万円と倍近くに増えていますが、これは竜王戦で挑戦者決定戦まで進出したのが大きかったのでしょう。順位戦とは違う意味での価値が見えてきます。かなり適当にまとめるとこんな感じでしょうか。

  • 名人:4,000万円
  • A級:1,500万円
  • B級1組:1,000万円
  • B級2組:800万円
  • C級1組:600万円

これに、順位戦以外での棋戦でたくさん勝てばその分が上積みされます。C級2組がわからないのですが、これを見ると400万くらいでしょうか。月収にして25万円くらい。平社員だと思えばそれなりに恵まれた待遇ですね。まあ勝手な推測なので、あまり真に受けないで下さいね。

takataka 2008/05/02 00:43 手取りは既に税金引かれてるでしょ。

2003年06月21日

[] 連勝記録

昨日の王将戦予選で、山崎隆之五段が阿部隆七段を破り、自身の昨年の記録に並ぶ16連勝を達成しました。強敵を破りさらに記録を伸ばしそうな勢いです。昨年度の連勝賞・勝率第一位賞に続く快記録を達成できるでしょうか。

後ろから北島忠雄五段が11連勝と追いかけているので、連勝賞が誰になるかまだまだ予断を許しません。

[] いろいろと更新

もずいろ 風変わりな将棋の部屋の方をいろいろと更新しました。詳しくは、更新履歴をご参照下さい。

2003年06月20日

[] キッズgooのフィルタリング

キッズgooという子供向けのポータルサイトをご存じでしょうか。ウェブ上の文章に自動的にふりがなを付けてくれるなど、ときどき便利なのですが、子供向けということで検索結果などにおいてフィルタリングを行っており、ここ経由では読めないページも多くあります。

常識的に考えれば、将棋関係のページならフィルタリングされることはめったになさそうに思いますが、調べてみると意外に多くのページが読めなくなっていることがわかります。某巨大掲示板群へのリンクがあるページが表示されないのは確認しましたが、そうでなくても読めないことがあり、方針がよくわかりません。例えば、大手サイトの中では次のページがフィルタリング対象になっています。(ほかにもあるかも)

これらのサイト内のページにアクセスしようとすると、「(このページはキッズgooのルールいはんが見つかったためひょうじしないよ)」と言われてしまいます。どのあたりが違反なのか全くわかりません。保護者の方へによれば、「有害語リスト」や「有害URLリスト」に基づいてフィルタリングをしているそうですが、このやり方ではうまくいっていないということですね。

ちなみにこのページは大丈夫なようです。お子様にも安心!ということで。

Rocky-and-HopperRocky-and-Hopper 2003/11/06 18:18 こんな古い記事にコメントしてすみません(笑)うちがフィルタ対象だったのは、おそらくIIJ4Uだったからではないでしょうか。わたしがネットに本格参入したとき、当時回線自慢だったIIJ4UとDTIで悩んだ末にIIJ4Uを選んだのですが、IIJ4Uは大手国内サーバとしてはアダルトサイトがかなり多いんだそうです。あとで気づいたんですけどね(笑)

mozuyamamozuyama 2004/02/08 00:48 すみません、三ヶ月遅れで気付きました(おい)。そのとき調べた限りでは、IIJ4Uでもフィルタリングされないページは数多くあったと記憶しています。何気ない言葉がが引っかかったとか他の理由があるかもしれません。例えば「裸玉」とか書くとNGでした。

Rocky-and-HopperRocky-and-Hopper 2004/02/08 08:29 なるほど〜 「裸」はだめですか(笑) ところで、今のサーバに引っ越してからはちゃんと検索されますね。基本的に記事が増えるばかりで、減らしている物はあまりないはずなのですが・・・(・_・?) トップに変なことを書いたことがあるのかしらん。

mozuyamamozuyama 2004/02/08 15:47 ほかのサイトも理由がわからないです。何か思いもよらない基準があるのかもしれません。

2003年06月19日

84手目 △7八角まで

[] 棋聖戦、佐藤康光棋聖が連勝

棋聖戦第2局▲丸山忠久棋王 △佐藤康光棋聖 は84手で後手の佐藤棋聖の勝ち、2連勝で防衛に王手をかけました。棋譜などは産経将棋Webからどうぞ。

後手のゴキゲン中飛車に先手は最近見かけなくなった丸山ワクチンで対抗。左美濃に組んだのが新しいようです。じっくりした駒組み合戦から先手が動き、銀桂交換が確定したところでは先手有利という評判でしたが、その後玉頭に勢力を築いた後手が逆転に成功したようです。(控え室の様子

先手は勝てませんでしたが、ゴキゲン中飛車にこの作戦が通用するのなら指してみたいですね。

[] ウェブ上での放送事業

情報を即時的に届けるという意味で、将棋の棋譜速報も放送の一種と考えることができます。これまでウェブ上での放送で成功した例はほとんどありませんでした。しかし5月24日に書いたように、将棋は、伝達に必要な情報量の少なさを生かして、事業展開の初期段階での有力なコンテンツになる得ると思っています。毎日新聞が最近棋譜速報を始めたのもそのような思惑があるのかと考えた時期もありました。

しかし、この記事を見ると何も考えていないようですね。

IPで流されてしまうと、ライツ(著作権)の保護が出来ないことは明らかだ。*」という文に見られるように、少なくともこの文章を書いた人は、ウェブ、放送、商売といった事柄に関して理解が貧困です。ウェブ上での著作権保護技術は現在も精力的に開発が進められていますし、従来のテレビ・ラジオといった媒体でもコンテンツをコピーするのは容易になっています。細かいつっこみかもしれませんが、ウェブ上での放送を指して「デジタル放送」と書いているのも気になります。この人はテレビ放送がデジタル化されることを知らないのでしょうか。

ウェブ上での放送が広まっていないのは、単にまだ時期ではないか、事業者の努力が足りないからです。見る人が少ないのでは、提供されるコンテンツが少ないのも当然です。そのような理解で商売をしようとすること自体、疑問を感じます。

2003年06月18日

[] 「神無一族の氾濫」

『極光II』を読んでいた間、放置していた詰将棋パラダイス6月号の第19回神無一族の氾濫6、神無七郎氏作のばか詰437手を解きました。

無駄のない配置で二つの機構がうまく組み合わさっています。非限定のないばか詰の最長手数記録更新でしょうか。

[] 棋書復刊

将棋パイナップルのリレーエッセイで金子タカシ氏が「復刊&マイベスト3」という文章を書いています。

MYCOM将棋文庫で絶版になった棋書が続々と復刊しているのは喜ばしいことです。今度出た『相振り革命』も購入してしまいました。

しかし、『寄せの手筋168』の復刊の仕方は疑問手でしたね。送料を含め2,000円以上という価格設定は高すぎますし、購入ルートが限られているのも困りものです。『寄せの手筋168』は歴史に残る名著なので、版元の高橋書店から普通のやり方で復刊しても利益の出る本だと思うのですが、そのあたりの判断をできる人がもういないのでしょうか。

『寄せの手筋168』は何度も増刷されたので古本で入手できる機会もありそうですが、もっと部数の少なかった『凌ぎの手筋186』、『美濃崩し180』は古本で見つけるのも相当難しいでしょう。本当はこちらこそ復刊してほしかったのですが、著者の金子氏ですら「復刊あるいは文庫化されることを願いつつ*」としか書けないようなので、当分は無理なのでしょうね。高橋書店の本が古本市場で高値が付く状況はまだまだ続きそうです。

2003年06月17日

[] 羽生が王位戦挑戦者に 第四十四期王位戦七番勝負

王位戦挑戦者決定戦 羽生善治四冠 対 屋敷伸之八段は羽生の勝ち。きっちりと結果を出しますね。一年ぶりに立場を入れ替えての谷川羽生七番勝負となりました。

主催の西日本新聞の記事はURLが固定されていないようなので、Yahoo!ニュースにリンクを張りました。昨日付のよみくまの八面六臂も紹介しておきます。

ここでも紹介されていますが、竜王戦ランキング戦4組決勝 神谷広志七段 対 北島忠雄五段は北島の勝ち。これでランキング戦通算三回優勝となり、六段への昇段が決まったそうです。取材人@Sくんの怪異な日々の16日付日記によれば、この規定で昇段するのはこれが初めてのことだそうです。言われてみれば、まだ五段だったのが意外な棋士ですね。理事になって忙しい中結果を出すのはさすがです。

[] プロアマ戦 時間切れの話

プロアマ戦プロアマ戦(続)に関連する話。竹内俊弘氏の時間切れ問題についてです。将棋パイナップルに竹内氏の「結末」という文章が掲載されました。

竹内氏は、時間に余裕のあるプロが、まさか即座に指すとは思わなかったということです。そして、自分なら絶対に指さないと書いています。私はそちらの方が常識的な考え方だと思います。逆説的に考えると、待っていたら勝てないと思ったのかもしれませんね。

[] クイズの解答(ひねくれ版)

眠り猫のきまぐれ日記で16,17日に出題されたクイズに、少しひねくれて答えてみます。

問題1
マッチかライターがないと無理っぽい気がしますが、それは置いておいて、こういうのはどうでしょうか。まず、蚊取り線香の両端と真ん中あたりに同時に火をつける。二つに分かれた部分のうち片方が燃え尽きたら、残っている部分の真ん中に火をつける。(この時点ではかなり短くなっているでしょうから、真ん中がわかるでしょう。)残りも燃え尽きたら15分経ったことになります。
問題2
よく知りませんが、所有権の共有持分を設定して贈与すればいいような気がします。というか、のべ棒は一本でしょうか?
問題3
意外に難しい問題だと思います。砂時計は砂の落ちる速さが均一ではありませんからね。こんな感じでしょうか。事前に次の作業を行っておきます。「両方の砂時計をひっくり返し、5分の砂時計が落ちきったら5分の方だけをすぐにひっくり返す。そのまま7分の砂時計が落ちきった時点での5分の砂の位置に印を付けておく。」これで、5分の砂時計で2分が計れるようになりました。あとは、7分、7分、2分とすればOKです。砂時計では2分たってからひっくりかえしたのでは、2分を計れないのが難しいところです。というか、普通に正解を書いてますね。
問題4
海に逃げればいいのではないかと思うのですが。というか、木が生えているのなら水もありそうな気がします。

2003年06月16日

[] 先ちゃんの浮いたり沈んだり

遅まきながら、週刊文春6月19日号を読みました。目当ては先崎学八段の「先ちゃんの浮いたり沈んだり」。5月23日に行われた日本将棋連盟棋士総会の様子が書かれています。5月24日では書く気がないらしいというようなことを書いてしまいましたが、がんばって書いていますね。失礼いたしましたです。

処世術」の一環ということでかなりぼかした書き方をしているのですが、行間からいらだちが伝わってきます。特に最後の部分は将棋ファンの思いをくみ取っているように感じました。

誰が立ち上るか皆が固唾をのむ中、中原永世十段がすっくと立った。マイクを持って、「新理事会による互選の結果、私が会長に選ばれました。」といった。

これで総会は終了。あとは飲み屋で感想戦。私は不覚にも悪酔いして、谷川さんにからんでしまった。

[] 森田さんを偲んで

5月12日に亡くなった森田銀杏(正司)氏の生前の写真および、各氏による追悼文が、全日本詰将棋連盟に掲載されています。7月末までの限定公開ということですので、忘れないうちに見ておきましょう。故人の偉大さを再確認できます。

2003年06月15日

[] トライルールの新情報

もずいろ 掲示板の方で相入玉のトライルールに関して、新しい情報をいただきました。鉄人68号さん、ありがとうございました。

今度「持将棋考」のページに追記させていただこうと思います。

[] googleに載る

ここで書き始めた当初は、かなり早い時期にgoogle検索の結果に表示されていたのですが、なぜか数日前まで全く表示されなくなっていました。ページランクが下がるのならわかるのですが、全く消えてしまうのはおかしいと思っていたところ、Google Danceという話を読んでこれと関係あるのかもと思いました。

今日改めて調べたところ、なぜか5月31日の文だけがヒットするようになっていました。謎です。

[] 掲示板荒らし

ある将棋関係の掲示板が非常に荒れています。この様子だとこのまま閉鎖でしょうか。悲しいです。

それにしても、IP丸出しで罵詈雑言を書き込むのは強気ですね。

2003年06月14日

[] 「将棋と認知科学」(さらにx5 追記)

7日の記事に次のリンクを追加しました。

まだ続きがあるようです。

[] 相手の駒が見えない将棋

静岡大学教授の飯田弘之六段が開発した変則将棋で、「DI将棋」というそうです。ついたて将棋から、偶然性を少し排除したようなルールですね。8月に無料対戦サイトをオープンする予定だそうです。個人的には軍人将棋あたりから始めた方が人が集まるんじゃないかと思うのですが、指す人が多いといいですね。

詳しいルールが書いていないのでよくわからない部分もありますが、反則をどう扱うのかが面白さを左右しそうな気がします。ついたて将棋だと一定回数反則した時点で負けですが、どうなるんでしょうね。反則に厳しいルールだと、厚みを作って入玉を狙いに行くような展開になりそうです。

[] 「伝統文化子ども教室」

米長邦雄ホームページが更新されました。この中の「将棋の話」に、これまで読者に気を持たせてきた話題が書かれています。「伝統文化子ども教室」という名目で将棋教室に税金からお金を出させようということのようですね。これは、文化芸術振興基本法(文部科学省サイト内)の次の条文に基づいて行われるものです。

第十二条 国は、生活文化(茶道、華道、書道その他の生活に係る文化をいう。)、国民娯楽(囲碁、将棋その他の国民的娯楽をいう。)並びに出版物及びレコード等の普及を図るため、これらに関する活動への支援その他の必要な施策を講ずるものとする。

普通は「伝統文化」といえば、郷土芸能だとか茶道・華道だとかをイメージしますが、そこに将棋を紛れ込ませたのがうまい着想だったわけですね。この事業を実際に行うのは文化庁から委嘱を受けた財団法人伝統文化活性化国民協会です。予算を獲得するには、ここの審査を通過しなければなりません。そこで米長邦雄永世棋聖の出番となる、ということなのでしょう。税金はこのように使われていくのですね。他の分野との競争が厳しいと思いますが、「日本中の市町村から教育予算として将棋に関係する予算を毎年頂く。*」ということになるのかどうか、見守りたいと思います。

2003年06月13日

[] 「将棋と認知科学」(さらにx4 追記)

7日の話題に、次のリンクを追加しました。

そろそろもずいろ内に移した方がよさそうですかねえ。

[] 女流棋士、人気はあるけど(asahi.com:将棋

女流棋士はその人気に比べて待遇が悪いのではないかという提言。

例えば、よみくまの八面六臂では次のようなことが書かれています。

あまり知られていないのだろうが、女流棋士の将棋連盟内での立場はいまだに確立されていない。連盟は週4日働くアルバイト職員の社会保険料は負担しても、女流棋士はそうした福利厚生制度の対象になっていない。そろそろ何らかの措置を講じるべきだろう。

よみくまの八面六臂 5月23日付

つまりそれだけ収入が少ないということなんでしょうね。例えば昨年度の女流成績一覧を見ると対局数が10局に満たないような女流棋士も多いので、対局料が少ないのは仕方ないと思いますが、イベントに参加したときのギャラはどのようになっているのでしょうね。将棋の実力が下回っているという現実を考慮すると、イベントを盛り上げるのも女流棋士の本業の一つと思えますから、そちらにも相応の報酬が出るべきですが。

そうして考えると、大して勝たないのに収入を保証されている男性棋士がいる矛盾が、いっそう明らかになってきますね。本質的な問題はそちらにあるのでしょう。

2003年06月12日

[] 将棋竜王戦ランキング戦決勝

  • 3組決勝 杉本昌隆六段 対 久保利明八段 は杉本六段の勝ち。(トーナメント表
  • 5組決勝 ▲山崎隆之五段 △加藤一二三九段 は山崎五段の勝ち。(トーナメント表

竜王戦もそろそろ佳境にさしかかってきました。賞金的に大きな勝負が続きますね。

[][] フィルタ

doublecrownさんが書いているような、フィルタ(っていうのでしょうか)があるとうれしいですね。著作権がらみで文句が付きそうではありますが、すくなくともローカルで動かす分には問題ないわけですし。

しかし各人が別々にそういうものを動かすと、ネットワーク資源の無駄遣いですね。やはり、はてなアンテナのようにまとめて動いていてほしいものです。見出しを表示することに文句が付くのであれば、id:mkomiyaさんが「見出しについて」で書いているアイディアは面白いと思います。自動的に適当な言葉に置き換えてしまうわけですね。

この考え方をもっと推し進めて、記事本文に適当な文章を付け加えて引用文として取り扱うことができれば、いくらでも記事を複製することができるかもしれません。もっとも、機械的に文章を付け加えていることがわかれば、引用元と引用先の主従関係がみたされないと判断される可能性が高そうですが、そこは外見的に区別が付かなければいいわけで、あとは技術の進歩を待つばかりということになりますね。このアイディアは私のものではありませんが、どこで読んだか思い出せません。少し無理がある気はしますけれども、現在の著作権制度に対する良い皮肉になっていると思います。

[] 日本データ通信協会のサイトにウイルス

日本データ通信協会のサイトにウイルスが感染していたという話。このサイトにはウイルスコンサルティングセンターなどというページもあったりするのですが、何というか困ったものですね。技術がないならないで、素直にそのことを認めてほしいものです。

2003年06月11日

[] 前会長二上九段 相談役に決まる

今日のさわやか日記によれば、今日は理事会があったそうなので、その場で決まったのでしょうね。

日本将棋連盟で相談役という役職は初めて聞きましたが、過去にも誰か就任したことがあるのでしょうか。前会長が就任するのが恒例なんでしょうか。よく知りません。

[] 「将棋と認知科学」(さらにx3 追記)

7日の記事で、

をリンクに追加しました。

私はどうも時間が足りなかったように感じました。事前に質問と答えを打ち合わせてあったはずですが、用意した質問を消化しきれなかったのではないでしょうか。終わりの方では時間延長を少し期待していたのですが、きちんと定時に終わってしまったのは残念でした。そのあとに懇親会があったようなので、そちらに間に合わなくなると困るということでしょう。

ただ、運営体制を考えると責めるのは酷かなと思います。そもそも、ギャラは出ていたのでしょうか。出ていたとしてもないに等しいくらいではないかと想像します。

[] ブラウザでの閲覧と著作権

doublecrownさん近況と更新来歴でここ数日著作権関連の話題について興味深い話を書かれています。本当はそれに関して書きたいのですが、今日は6月6日付のコメントで話題になったことについて、自分の中で区切りをつけておきます。

まず何が問題なのかを説明しましょう。ブラウザでウェブページを閲覧するときには、必ずメモリ上にそのページのデータが再現されます。メモリ上にデータが蓄積される場合、蓄積される期間はそのページを見ている間だけだったり、コンピュータの電源を切るまでだったりいろいろですが、いずれにせよデータのコピーが行われているわけで、形式的には著作権法でいう複製にあたり著作権侵害になると解釈することも可能なように見えます。しかし、普通にページを見るだけなのにいちいち著者に許可を求めなければならないというのは明らかに不合理です。

そこでこの行為が著作権侵害とならないために、このデータの一時的な蓄積をどう判断すべきかということが問題となります。この問題は「一時的蓄積」の問題と呼ばれ様々な議論が行われており、未解決の課題の一つとなっています。可能性を大きく分類すると次の二つに分けることができるでしょう。

  • 複製を狭くとらえ、一時的蓄積は複製ではないとする。
  • 一時的蓄積も複製であるが、例外的に著作権が及ばないとする。

国内では、従来前者の考え方が多くとられていました。例えば下は1973年の著作権審議会報告に書かれた文章です。

内部記憶装置におけるプログラムの瞬間的かつ過渡的な貯蔵を著作物の「複製」に該当するものと解することには無理がある

著作権審議会 第2小委員会(コンピユーター関係)報告書 昭和48年6月

しかし情報技術の発展につれて、「一時的蓄積」といっても必ずしも統一的にとらえられない事例も報告されるようになりました。例えばRAM上での記録でも、コンピュータの電源を24時間切らずにおけば、メモリ上に保存されたデータをいつでも取り出すことが可能になります。

また海外ではむしろ後者の解釈が主流となっており、一時的蓄積も複製に含まれると考えるべきではないかという議論も多く見られるようになりました。その結果、著作権審議会でも詳細な検討がなされましたが、2001年の報告では、次のように結論を先送りする形となっています。

法改正の必要性については、実際に法制面での対応が必要な具体的な状況の有無、関連するビジネスの動き、国際的な場における検討の状況等を引き続き注視しつつ、必要に応じ、検討することとする。

文化審議会著作権分科会 「審議経過の概要」 平成13年12月

この問題についてはほかにもいろいろな視点がありますが、ここではこのくらいにとどめておきます。

2003年06月10日

[] 「将棋と認知科学」(さらにさらに追記)

7日の記事について、

をリンクに追加しました。

[] 日本将棋連盟の将来

米長邦雄永世棋聖の今日付さわやか日記によれば、米長永世棋聖は文化庁で話し合いをしたそうです。その内容は「本当に日本将棋連盟の将来を決定するくらいのものでした。ほぼ満点。*」とのことです。

具体的なことは書かれていませんが、理事に立候補した際の政策趣旨書にあるように、教育予算を将棋界に少し回してもらえることになったということでしょうか。あ、しかし、それなら文化庁でなく文部科学省のはずですね。わかりません。

[] にんにく

positive-girls.net の「つぶやきあっこ」9日分。個人的につぼでした。想像するとかなりシュールな光景です。

……と思ったら、その方面では有名な話なのでしょうか。(google:にんにく+探し物) 言葉に出すだけでいいあたりがお手軽ですね。もっとも、本物を持ち出すようだと、完全に一線を越えていますが。

2003年06月09日

[] 「将棋と認知科学」(さらに追記)

一昨日の話題ですが、誤字などが目に付いたので気づいた部分は修正しておきました。それから、次の一手テストの局面について補足しました。

また、リンクを新たに2つ追加しました。考えてみると棋士応援ページは真っ先に確認すべき場所でしたね。普段見ないのでうっかりしていました。

[] 順位戦C1速報

先ほどのことだと思いますが、「6月10日・第62期順位戦C級を速報しますMainichi INTERACTIVE 将棋」との発表が出ました。ってもう12時間もないのですが。ちなみにC1のことですね。

行き当たりばったりで予定を決めているように見えますが、大丈夫でしょうか。とりあえず無料のページにもちゃんと棋譜が出てくるかに注目します。

[] 673手詰

やっくんのほーむぺーじで摩利支天氏作の673手詰「STARSHIP TROOPER」の解答募集が行われています。これまでの作品の解答を見ると、不慣れな方でもコツがわかると思うので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

私も考えてみます。

2003年06月08日

[] プロアマ戦はアマの4勝6敗に

今日行われた第22回朝日オープン将棋選手権予選の▲横山泰明四段対△矢橋修氏戦は、115手で横山4段の勝ちでした。プロアマ戦一回戦は10戦中プロの6勝となり、プロがなんとか勝ち越しを果たしました。

[] 「将棋と認知科学」を聞く(追記)

昨日の話題に追記しました。

関連リンクを追加し、まとめを充実させました。

[] リレー将棋大会

将棋倶楽部24最大の祭典とも言えるリレー将棋大会の要項が今年も発表になりました。毎回チーム数が増えるこの大会ですが、今回は何チームが参加することになるでしょうか。

今回変更になったのは、予選が2敗失格方式になったこと。最低でも2局指せるわけですね。しかし、これによってさらに対局数が増えることになり、大会期間は7月から11月までと非常に長丁場になっています。勝ち進んだチームはスケジュールのやりくりが大変そうですね。

2003年06月07日

[] 棋聖戦は佐藤棋聖が先勝

第74期棋聖戦第1局▲佐藤康光棋聖 △丸山忠久棋王 は例によって横歩取り8五飛となりました。5八玉型 で▲3五歩 △同飛 ▲4六角 と進むこの変化で、佐藤棋聖は羽生四冠に2度敗れています。香得と、働かない馬と、どちらが大きいのでしょうか。

その後よくわからない手順が続きましたが、結果は先手勝ち。佐藤棋聖がまず一勝をあげました。

[] プロアマ戦(続)

NHK囲碁・将棋ジャーナルを見る。

今週は、神吉宏充六段の解説で朝日オープンのプロアマ戦が紹介されました。神吉六段のしゃべりは本音とお世辞の区別があまり付かないので、将棋の内容はよくわかりませんでした。しかし、竹内氏の時間切れの真相が聞けたのは良かったです。

竹内俊弘氏が席を立ったあと、佐々木慎四段はすぐに着手したのかどうかに興味があったのですが、神吉六段の話によると、佐々木四段はすぐに指しただけでなく、手洗いに向かう竹内氏に駒音を聞かれないようにそっと飛車を動かしたそうです。よくもまあというか、そこまでやるかというか、すごいですね。もうなりふり構っていられないというところでしょうか。竹内氏は40秒くらいで戻れるつもりだったそうですが、実際に戻ったら記録係に「1分3秒です」と言われたそうです。

そのあとの、西尾明四段対桐山隆氏の解説の最後に「ということで、桐山さん、実力通りの勝利というところかもしれませんけどね。」と言ったのは、きつい一言でした。

また、たぶん昨日あたりに更新された「よみくまの八面六臂」1日付け日記では、「プロの5勝4敗。やや負けすぎの感もあるが、去年に比べればプロ善戦である。*」と皮肉混じりの評価がされています。

さらに竹内氏の時間切れに関しては、「「千駄ヶ谷の常識は世間の非常識」なので、いまさら驚くことはないが、やはり将棋界は変なところである。*」と書いています。そのずれをどれだけ認識できるかが問われるのでしょうね。

[] ぶっちゃけ

米長邦雄ホームページの「スケジュール」にて。

俺もいよいよ60才か。ぶっちゃけ、いろいろ交錯せる心情です。

米長邦雄ホームページ スケジュール

「いろいろ」の中身を具体的に書いてくれないと、全く「ぶっちゃけ」でない気がします。

[] 「将棋と認知科学」を聞く

(6月8日 追記、9日 誤字訂正など、10日 リンク追加、11日 リンク追加、13日 リンク追加、14日 リンク追加)

認知科学会全国大会20回大会の一部として行われた「将棋と認知科学」の講演を聞いてきました。羽生善治四冠とコンピュータ将棋の分野でも有名な松原仁氏の対談です。

講演は、はじめに松原氏からコンピュータ将棋について簡単な解説があったあと、羽生四冠が松原氏の質問に答える形で進められました。羽生四冠はさすがに質問され慣れているだけあって、面白い視点を交えながらよどみなく答えていました。あからさまなファンサービスの答えはないのですが、ボキャブラリーが豊富でしっかりした考えに裏付けられているため、頭に入りやすかったです。二時間がとても短く感じられました。

この講演の様子を知りたい方は、次のページが参考になります。

この下に、ぞんざいなまとめを書いておきます。

はじめにコンピュータ将棋などに関して、松原氏による簡単な解説がありました。

  • 将棋は終盤になると手が広がる性質がある。(divergence game)
  • チェスよりも将棋の方が場合の数が大きいため、コンピュータにとって難しい。
  • 必勝法を見つけるためにおおよそどのくらいの局面を読む必要があるかというと、チェスは10120、将棋は10220(≒80115)、囲碁は10360
  • これよりもずっと小さいチェッカーですら、必勝法は見つかっていない。将棋の必勝法が見つかることは半永久的にない。
  • 数千の棋譜を調べた結果、一つの局面で指せる合法的な指し手の数は平均80くらい。終局までの手数は平均115手くらい。この結果から上の数字が計算された。
  • コンピュータ将棋では、評価関数の要素10〜20で7〜10手を先読みしている。
  • あまり指摘されないが、金銀のような小駒の多さも、コンピュータ解析が難しい原因の一つ。小さな動きで局面が良くなったか悪くなったかを判断するのが難しい。
  • 初めてのコンピュータ将棋対局は1979年に指された。電話で指し手を相手に伝えたため、一局終わるのに2ヶ月かかった。
  • 現在のコンピュータ将棋の実力はおよそアマ4.5段だが、その中身は序盤アマ2,3級、中盤アマ2,3段に対し終盤はアマトップを上回るというバランスの悪い構成になっている。
  • (ここで第13回世界コンピュータ将棋選手権本戦のIS将棋 対 YSS の棋譜が紹介される。)
  • 「コンピュータ将棋は大駒を抜くのが好きなようです。この将棋でも何度も出てきます。」

これで松原氏の解説が終わり、ここからは松原氏が羽生四冠に質問する形で対談が進められました。

  • 将棋を覚えたのは6歳のとき。しかし、当初はそれほどのめり込んではいなかった。
  • 初めて道場に行ったときは15級と認定された。
  • その後1年でアマ初段になり、さらに1年後にアマ4段になった。
  • その間は週に一度道場で実戦を指すほかは、本や新聞など普通の勉強しかしなかった。将棋に関して誰にも教わらなかった。
  • 12歳でプロを目指すことを決めた。奨励会に入っても将棋を上達するためにすることは基本的に同じ。レベルが上がる以外は、普通のことしかしていない。
  • プロになって一年目、持時間の多い将棋で突き詰めて考えたことにより、実力が大きく上がった。
  • 将棋のプロを目指すのに早く始めなければならないということはないが、10代の前後半でその人の将棋の骨格が決まるので、そこでの土台をどれだけ大きなものにできるかが重要。
  • 特に将棋の「感覚」は10代前半での鍛え方が影響する。
  • 将棋を遅く始めた人は常識的な手を選ぶ傾向が強いが、早く始めた人は子供のような自由な感覚を残していることが多い。
  • 子供が指しているのを見ると、駒運びの積極性・論理性などから上達の早さがわかる。
  • しかしそれはアマ上位までの話で、プロになるかどうかは努力を継続できる力があるかどうかが大事。
  • 将棋界には職人的なところがあり、師弟制度で師が弟子に教えることはほとんどない。
  • しかし、最近は「心配なので」(会場笑)教えることも多くなってきた。
  • 記録係をするのも勉強の一つ。
  • プロになった頃までは読みを訓練することに重点を置いていたため、序盤は苦手だった。
  • 序盤が体系化され細かい手順が大事になってきたのはここ10年くらいのこと。
  • そのため、最近は知識の勝負の比重が高くなってきている。
  • 最近は詰将棋を解くときもあまり長いものは敬遠して、序盤研究に時間を使うことがある。
  • ある局面を読むときは、最初から2つ3つに手を絞り、そこから読みを深める。
  • 斬り合いの局面ならどんどん先に読み進めるが、構想が大事な局面では一手ずつ確認しながら読み進める。
  • ルール上指せる手がたくさんある局面でも、ほとんどはマイナスの手。それをはずせば読む量を減らすことができる。
  • ある手に対応する手が決まっているとき、それを後回しにするかなどを考えることにより読みの量を減らせる。
  • 相手に先に何かやってもらってそれに手を返す方がいい。いかにしてうまく手を渡すか。
  • 陣形が最善に近づいていくとプラスの手が減っていく。動かせる駒をいかに残しておくかが重要。
  • 互いに最善になったときに手番を持っている方が困る。
  • 読む力は25歳くらいの方が深くまで読めるが、今の方が「ずるさ」(会場笑)があるので今の方が強い。
  • 1000局以上指した現在では、多くの局面は昔の局面と類似したものとして扱えるため、経験が生きる。

ここで、前もって行われた記憶実験の結果が松原氏から紹介されました。将棋の局面をどれだけ記憶できるかというテストです。

  • 普通の実戦で出てくる局面のテストでは、プロはほとんど正解でき、初心者はあまり正解できない。中級者は序盤ではほとんど正解できるが、中盤以降の局面になると正解率が急に低下する。
  • ランダムな局面では、棋力と正解率は無関係。
  • 羽生四冠はほかのプロ棋士をやや上回る成績。ただしサンプル数が少ないので有意ではない。

次にある局面において次の一手をどう指すか考えさせるテストが紹介されました。『読みの技法』のような感じでしょうか。(私には局面がよく見えませんでしたが、http://www3.tky.3web.ne.jp/~kayaken/jcss.html がそれだそうです。香山さんありがとうございました。)『これが最前線だ!』218頁D図(▲中原△羽生 全日本プロ 1995年)から▲7六飛△5四角▲6六飛と進んだ局面の先後逆です。プロでも意見が分かれる局面で、次の一手問題としての正解はありません。http://hp.vector.co.jp/authors/VA012620/habu0607/Htmls/PICT0324.html が羽生四冠が局面を見ながらしゃべった内容です。(山下氏撮影)

  • 嫌な形になりそうなら、その先は読まずに、その形を避けるようにする。
  • この局面の場合、▲4七歩を打たされると角との関係が嫌な形。
  • その形に対する判断が棋士によって違うところ。

そしてまた普通の対談に戻りました。

  • 相手によって手を変えることは基本的にしないが、序盤が決まっている人に対しては指し手を決めておくこともある。
  • 20人程度の限られた相手としか指さないので、相手の得意戦形をはずしても、次はどうするのかということになるため、意味がない。
  • よく指す相手なら、しぐさ、駒の並べ方、手つきなどを見ると、相手の調子がわかる。
  • 藤井システムのように独創的な手は誰にでも指せるというものではない。新手でも従来の手を少し変えただけのものが多い。
  • 児玉七段のような独創的な手は100年かかっても指せない。
  • 独創的な手を指すだけなら簡単だが、それで有利にするのは難しい。
  • 序盤では結果よりも有利さを求めて良い棋譜を残そうとするが、どこかで悪手を指したあとはその場をいかに何とかするかを考える。
  • 頭の中で読み進めるとき、指し手は符号で進み、駒が頭の中で動くことはない。最後に局面を判断するときになって、局面が浮かんでくる。
  • (これに対する松原氏のコメント)そろばんについての研究によると、そろばんがうまい人は頭の中でそろばんが動く。もっとうまい人は頭の中にそろばんが出てくることはない。そろばんが出てくると速度が制限されるから。羽生四冠は「もっとうまい人」にあたるのでは。
  • 記録係から棋譜用紙を見せてもらうのは、現局面までの指し手の流れを見るため。それが次に指す手のヒントになる。
  • 局面が有利になれば時間がなくてもいいので、基本的に時間を使っても有利を目指したい。しかし、先が長くなりそうなときは、わからなくても決断して急いで指すことがある。
  • (これに対する松原氏のコメント)コンピュータ将棋では時間の設定の仕方が難しい。
  • 形勢判断そのものには時間はかからない。ほとんど直観的に判断できる。
  • しかし難しい局面では思わしい手が見つからずに思考が止まることがある。
  • (不調を意識したときはどうするかと聞かれて)自分とあたる人は好調な人が多いので(会場笑)、自分も一緒に良くなることが多い。
  • 勝率は特に気にしていない。連勝していても連敗していても「あ、そうか」という感じ。
  • ある局面での読みなど個々の部分では、プロ同士の差はない。
  • 勝率が低い棋士でも、一般に思われているほどの差はないと思っている。
  • チェスは将棋でいう序盤がなくて、いきなり中盤から始まる感じ。
  • チェス以外に韓国・中国の将棋などもあるが、日本の将棋が最も変わり者、ユニーク。他への応用が利かない。
  • チェスは終盤になると駒が少なくなり静かになっていく。将棋とは終わり方が違うので本質が違う。

ここで、あらかじめ対局した羽生四冠対激指の棋譜(平手戦)が紹介されました。横歩取り8五飛戦法でしたが、定跡をはずれたとたん激指が△6一金型のまま△3一玉△2一玉と寄ったのが、素人目にもバランスが悪く、そのあと激指も粘りましたが左辺の金銀が働かないのをとがめられて順当に負けました。

  • 玉を寄った手のように、コンピュータ将棋はマイナスの手を指すことがあるが、そこから容易に崩れない。受けがしっかりしている。
  • 大悪手はないが、戦略としておかしいことがある。
  • コンピュータ将棋相手に二枚落ちだと大変そう。
  • コンピュータが名人並みに強くなっても、将棋そのものの魅力が薄れることはない。

そしてまた質疑応答の形に戻りました。

  • 以前は将棋は先手有利と思っていたが、今は後手でも最低互角にはなると思う。囲碁のコミのようなものが必要になることはない。

ここでYSSを開発した山下宏氏が登場。IS将棋との対戦で3五歩をなぜ取らなかったのか、松原氏から質問される。(人間なら▲3五歩△同歩に▲同角しか考えないが、どうしてほかの手を指したのか。)

  • △7五歩から角筋を使った攻めを恐れたため▲6六歩の方が良く見えた。
  • (羽生四冠のコメント)3五歩を取らずに別の手を指しても、後手が歩を守りきれないこともあるので、一手一手考える方がよいこともある。この将棋ではだめだったが。

ここで時間がなくなってきたため、会場での質問に移りました。

  • 2つの別の手順を同時に読むのは無理。
  • 先に目標とする手順が見えて、そこから現局面に線をつないでいくことはある。
  • (攻めと受けは根本的に違うものかという質問に対して)攻めは見た目よりも難しい。間違えたときの被害は攻めの方が激しい。受けの方が楽。
  • しかし、攻めなければ将棋は終わらないので、攻めるときは攻める。有利な局面を想定してそこから線をつなぐということに関しては、攻めも受けも同じ。
  • 多面指しのときは局面を覚えてはいないが、歩がずれたりすれば自分の局面でないことはわかる。
  • (中盤や序盤で勝ったと思うことがあるかという質問に対して)「勝ちやすい形」というものが一般的にある。
  • 有利不利まではわからなくても「好きな流れ」はある。しかし少し手が進むと思いもよらない局面になることがあるので、早い段階での予感はあてにならない。
  • 終盤でなら予感が当たることはある。例えば自玉が詰まされそうだと思ったら、読み切れていなくてもたいてい詰まされる。(会場笑)

mkomiyamkomiya 2003/06/08 23:39 非常に面白く読ませて頂きました。ありがとうございます。m(_ _)m

mkomiyamkomiya 2003/06/08 23:40 局面が類似して見える/最善になるとプラス手が減る/そろばんが頭から消える/このあたりは特に興味をひかれました

mozuyamamozuyama 2003/06/08 23:59 お読みいただきありがとうございます。もう少し細部まで書いてみました。

うさぴょんの育ての親うさぴょんの育ての親 2003/06/09 02:39 実は申し込んでいたのに行けなかったんです(−−;

うさぴょんの育ての親うさぴょんの育ての親 2003/06/09 02:40 細部までありがとうございます。

某プロ棋士某プロ棋士 2003/06/09 08:50 とても参考になりました。こう考えられているだろうという予想以外にも、新たに聞いた話題も多かったです。

オジサンオジサン 2003/06/09 12:53 とても良く整理されていて感心しました。

オジサンオジサン 2003/06/09 12:53 会場に行ったような気分を味わいました、ありがとう御座います。

白髪頭白髪頭 2003/06/09 14:25 判り易くまとめていただき、よく内容がわかりました。ありがとうございました(^^)

百日紅百日紅 2003/06/09 17:27 いや、これは面白い。資料が欲しかったので助かりました。

mozuyamamozuyama 2003/06/09 23:23 皆様ありがとうございます。誤字訂正などを行いました。

2003年06月06日

34手目 △6四歩まで

[] A級順位戦

▲谷川浩司王位 △三浦弘行八段 の対局は、後手の三間飛車美濃に先手の居飛車穴熊。7九に蟄居していた先手の飛車が、最後に働いて光速の寄せが決まりました。先手谷川の勝ち。(棋譜

一方、▲久保利明八段 △島朗八段 の将棋は、先手四間飛車に後手は2二玉型の左美濃。先手が玉頭攻めから飛をうまくさばいて快勝となりました。(棋譜

先日の藤井-鈴木戦では、対局後数日間棋譜が途中までしか掲載されませんでしたが、今度はちゃんと掲載されています。一歩ずつでも、水準に近づくのは大事なことです。

ところで、次の中継はいつでしょうか?順位戦中継は謎が多いです。

[] 佐藤流左美濃

矢倉愛好会指定局面戦(佐藤流左美濃)の一局面。この△6四歩が成立するかどうか、以前から気になっていました。実戦は▲7六銀 △6五歩 ▲同銀左 △6四歩 ▲7六銀 となって、言い分は通った形。▲4六角 の筋が気になりますが、何とかなっているでしょうか。

その後いい勝負が続いたものの、最後に詰まない玉を詰ましにいって負けにしてしまいました。残念。

[] 事なかれ主義

インターネット将棋定跡の「千駄ヶ谷日記」4,5日分から。

安食総子の将棋ポケットで使うために、将棋世界の表紙画像の利用申請をしたところ、却下されたという話。何もわかっていないというか、事なかれ主義もここに極まれりという感じですね。

2003年06月05日

[] 『極光II』を読む

第2番とか第90番とかをよくあるルールで作ろうとして苦労していたことがありました。そのようにすればすっきりと図化できるわけですね。自分で作ったのはどんな図だったか、と、探したのですが、どうやらHDDがクラッシュしたときになくなってしまったみたいです。まあ、わざわざ取っておくほどのものでもなかったのでいいのですが。

『極光II』は何部くらい売れたんでしょう。わずかな人にしか読まれないのは実にもったいないと思います。

[] IEセキュリティホール修正パッチ

5月19日に書いたバグなどを修正するプログラムが出ました。

ウイルスを作る人にとって便利そうな、って要するに危険なバグなので、Windows Update などを利用して修正プログラムを適用しておきましょう。関連記事を挙げておきます。

それとは直接関係ありませんが、ウイルスに気をつけましょうということで下の記事もご参照下さい。

マイクロソフトが修正プログラムをリリースするのは、日本時間水曜深夜のことが多いようですね。

[] 「無題ドキュメント」って何?

「無題ドキュメント」だけでなく、タイトルが設定されていないページはよく見かけます。例えばKANSAI-SHOGI.COMには、タイトルのないページが多くあります。

あまり知られていませんが、HTMLで書かれた文書で唯一省略できないのがtitleタグです。ページを作る方は必ず設定しておくようにしましょうね。

さて、ここで一つ問題。 http://www.ryuoh.jp/index.html で設定されているタイトルは何でしょう?*1

[] Infoseeklycosを統合

Lycos Japanがなくなっても特に困りませんが、Lycosが運営していた無料ウェブスペースのTripod Japanがなくなるのは、ちょっと嫌ですね。tripodを使っていた人は多いので、URLが変更になるといろいろと面倒です。Infoseekはこれまでいくつも他のサービスを吸収してきましたが、そのたびにURLが変えるのはやめてほしいです。

と思っていたら、同様にInfoseekに買収されたCOOL ONLINEシステム改定によるサービス変更のお知らせなる文章が。メールを使っていた人は痛手ですね。Infoseekとの関連は書かれていませんが、嫌な予感がします。

[] 今度こそ

昨日「「仮運用中」の文字ははずしてみました。」と書いて、頭の文章を変更したつもりだったんですが、見直してみると元のままでした(汗)。ということで、今日こそ。

*1:正解は「vercheck1.20」です。google検索の結果を見るとわかります。これがどのような不利益をもたらすかは、書くまでもないでしょう。

2003年06月04日

[] 『極光II』届く

上田吉一氏のフェアリー作品集『極光II』が到着。まだ少ししか読んでいませんがやはりすごいですね。様々なフェアリールール・フェアリー駒を自由自在に使っています。(ご本人に言わせると、まだほんの一部なのでしょうけれども。)

本当は詰将棋パラダイスのフェアリーランドにフェアリーを主導してもらいたいところですが、ばか自殺ステイルメイト程度で解答者が減るようではまだまだということでしょう。

なお、若島正氏のページで余詰指摘が出ています。また、コーヘイ天国の乱!日記も必見です。

[] 将棋のプロの知名度

別件で検索していたら、プロ棋士の知名度アンケートなるものに偶然行き当たりました。羽生善治が圧倒的なのは納得ですが、どうして選択肢に谷川浩司を入れなかったのでしょうね。

[] 一ヶ月

ここで書き始めてから一ヶ月になりました。ということで、「仮運用中」の文字ははずしてみました。ここまでは毎日更新できましたが、今後はそうはいかなくなるかもしれません。

2003年06月03日

[] 王位戦挑戦者争いは羽生対屋敷の対決に

昨日、王位戦挑戦者決定リーグ最終戦が行われ、紅組は羽生善治四冠が、白組は屋敷信行八段が挑戦者決定戦へ進出しました(勝敗表)。森内九段はまた羽生にいいところで止められましたね。

挑戦者決定戦は16日(月)の予定。どちらが挑戦者になっても面白い7番勝負になりそうです。

[] 将棋世界七月号発売

立ち読みしてきました。今月は読むところが多いように感じましたが、やはり目玉は島朗八段の名人戦観戦記ですね。「これだけお互いを理解し合えることが、日常でどれほどあるだろうか。」(うろ覚え)というのは、他の人にはなかなか書けないと思います。

[] HTMLメールはやめようIT Pro

賛成。将棋タウンのisodaさんは添付ファイルのあるメールを自動的に拒否しているそうです。私はそこまでは徹底しませんが、メールのHTML部分は完全に無視しています。メールボックスの容量が圧迫されるだけなので、テキストのメールが一番ですね。

2003年06月02日

[] 詰パラ到着

詰将棋パラダイス」到着。

私が一番楽しみにしているのは、もちろん「神無一族の氾濫」なわけですが、今回はばか詰特集ということで、解答者増が見込めますね。とりあえず前半3作を解きました。

これにあわせて、神無太郎氏がご自身のばか詰集「AWAKEN」を発表されています。氏のばか詰はどれも独特の狙いを見せているので、手順を眺めるだけでも楽しめると思いますよ。

[] Onsite Fairy Mate

Onsite Fairy Mateの今月の出題に解答。手数の割に容易に解ける作でした。そういうのを作るのが、実は難しいんですよね。

2003年06月01日

[] アマ側が今年も健闘、4勝5敗 朝日オープン将棋(asahi.com : 将棋

第22回朝日オープン将棋選手権の開幕プロアマ戦10局のうち、9局が今日行われました。開幕戦特集のページによると、プロの5勝4敗ということです。竹内俊弘氏が時間切れ負けというのが惜しいですね。プロアマ戦残り1局は、8日(日)に行われる予定です。

棋譜は上記ページから3局が見られるほか、KANSAI-SHOGI.COMの中継ページでも3局を見ることができます。

ほぼ五分の結果ということで、私が思ったよりアマが健闘した印象でしたが、アマ代表の実力からするとこのくらいが妥当な結果なのかもしれませんね。深浦康市朝日オープン選手権者が「プロはもっと勝たなくてはいけません*」と述べているのは理念的に正しいと言えますが、現実にはすでにプロの絶対的な権威はなくなったことが、改めて明確になったということでしょう。雑誌などでの手順解説が楽しみです。

[] 24掲示板にて

将棋倶楽部24の掲示板は最近読んでいて楽しくない書き込みが増えてしまいましたが、久しぶりに面白い書き込みがありました。24での最近の風潮を知らないと、意味がわからないかもしれません。

[] Mainichi INTERACTIVE 棋譜速報

Mainichi INTERACTIVE 将棋で棋譜速報が有料化されてから一ヶ月が経ちました。名人戦が終わり新年度のA級順位戦が始まり、棋譜速報もA級順位戦に切り替わりました。月額500円という価格からすると、全局で棋譜速報があって良さそうに思いますが、実際には「要所要所の対局」のみだそうです。

ここで問題なのは、「要所要所の対局」を具体的に書いていないことです。6日に行われる2局については棋譜速報があるようですが、他の対局についてはわかりません。ひょっとするとその2局で終わりでしょうか。

この棋譜速報サービスでは、いつ加入しても月末までの料金として500円を請求されることになっています。ということは、少なくとも一ヶ月分は対局速報のスケジュールを確定してもらわないと困ります。「この袋の中にパンがいくつかはいっています。500円で買いませんか?ただし、個数は秘密です。」と言われて買う人がいるでしょうか。この棋譜速報サービスには問題点が多々ありましたが、これは致命的だと思います。

はっきり書きます。

毎日新聞は将棋ファンをなめています。そんな姿勢で商売がうまくいくはずがありません。さっさとやめるべきでしょう。

[] はてなダイアリーいろいろ

はてなダイアリーではキーワードやリンク元解析で、普通なら縁のなさそうなほかの利用者の文章を読めるのが魅力の一つです。そんな形で知ったものを二つほど紹介。

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