12555手詰のばか詰

昨日詰将棋パラダイス3月号が届きました。私の目当てはもちろん森茂氏のばか詰特別出題「龍の顎(りゅうのあぎと)」。手数は12555手でした。少し考えるうちに全体のシナリオはなんとなく見えてきましたが、まだうまく手が進みません。

念のための注釈ですが、「ばか詰(協力詰)」とは先手後手が双方協力して後手玉を詰ます詰将棋です。後手はできるだけ早く詰むように、逃げたり合駒したりします。

手順が非限定なしで1万手超えとは、私の予想のはるか上を行っていました(これまでの非限定なしの兆手枢機録長手数記録は、437手)。例えば、http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/kato/fbaka4.htmにある19447手詰の「寿限無」にはどうしても避けられない非限定があります。超長手数のばか詰には非限定が避けられないとなんとなく思っていたのですが、「寿限無」の機構にある非限定箇所を削るかわりに新たな仕掛けを導入することで1万手超えを達成できたようです。恐れ入りました。

間違いなく歴史に残る作品です。普段はばか詰を解かない方もぜひ解いて下さい。加藤徹氏の「寿限無」をご存じない方は、鑑賞すると何かの手がかりになると思います。