24のレーティング分布

将棋倶楽部24のレーティング分布がまとめられています(対局数100以上)。このようなデータをとるのは大変なので、全体を俯瞰するのにちょうどいいですね。

1つだけ補足しておくと、低いレーティングの人が極端に少なくなっているのは「200点以下の方は負けたら通常の半分減ります。ただし0点以下(マイナス)には下がりません。」という措置の影響です。

左図が、その正規化した値を用いて作成したグラフである。本来なら正規分布曲線に近い形になる筈なのだが、大量に低い方にシフトしている。

24のレーティングが正確な実力を反映しているとは必ずしも思いませんが、会員全体のレーティング分布がどうなるかは会員の実力がどのように分布しているかに依存する問題ではないでしょうか。相対的に実力の低い人が大量に参入したとすれば、ヒストグラムが低い方にシフトするのは当然のことだろうと思います。

これを見て思うのは、実力以上の段位で登録している者は少ないと言えば少ないが、逆に実力以下で登録する者が極めて多く、10級前後の級位は、むしろ激戦区になってしまっているということだ。実際に実力があれば対局をこなしていくうちにレイティングが上がっていく筈だが、大袈裟に言えば「初段の実力はあろうかというような10級前後のユーザ同士で星を潰しあって、なかなか上れない」という現象が起きているのではないかと推測できる。

この部分は同感です。私は実際に10級前後で対局したことはないので実感はありませんが、級位者においてレーティング差ほどは実力差がないのではないかという声をよく聞きます。原因の一つとして言われているのは、初期状態で本来の数字からかけ離れたレーティングで初期登録してしまうことです。24ではどんなに不適切な初期レーティングであっても、本来のレーティングに落ち着くまで何百局もかかってしまうことがあります。登録当初のレーティング計算に別の式を採用することで、この影響を大きく緩和できるという話があるので検討してほしいと思っています。

自分のレーティングが本来の実力からかけ離れていると感じたら、久米さんにメールすれば再登録してもらえます(登録直後に限る)。このように各人が自分の実力にあったレベルで指すように努力することがレーティングの信頼性を上げることにつながります。