羽生善治四冠は23位
独断で選ぶ2005年の将棋界ニュース(番外編)
今年は将棋界でいろいろなニュースがありました。「十大ニュース」は31日に回して、本日はそれ以外のニュースを振り返ります。たくさんあるので、詰将棋やチェスなどのニュースはあきらめました。また、将棋雑誌に大きく出ていますので、基本的に棋戦の結果にも触れません。
順位はつけずに、おおむね時系列順となっています。
都立中学の「囲碁・将棋枠」に4名合格
2005年4月に開校した東京都立白鴎高等学校附属中学校では、「特別枠区分B」の一部に囲碁・将棋による推薦枠が設けられています。2005年度入学者としてこの枠から4名の生徒が合格しました。
高橋和女流二段が現役引退
2月9日付で高橋和女流二段が現役を引退しました。28歳(当時)の若さでの引退は異例のことで、関係者やファンの間で衝撃を持って受け止められました。その後、高橋女流二段は10月28日に男の子を無事出産したそうです。
「ホリエモン」が「詰め将棋」発言
今年前半に世間をにぎわせたライブドア対フジテレビの対決。その中でライブドア社長の堀江貴文氏が状況を将棋に例える発言を繰り返しました。将棋がお好きなようです。そのせいもあってか、将棋世界10月号での堀江社長と米長邦雄永世棋聖の対談や、ライブドア将棋でプロ棋士の指導対局が行われる企画が実現しました。
大平武洋四段の超早指し
3月18日の竜王戦昇級者決定戦1回戦で大平武洋四段は持ち時間を消費せずに勝つという記録を作りました。1分未満の考慮は記録されないため、全ての手を1分未満で指せば消費時間0分で終えることができます。これが作戦としての早指しならば何の問題もなかったのですが、大平四段が大ファンであるZONEの解散コンサートに間に合うように早指ししたと見られるため波紋を呼びました。なお、大平四段は余勢を駆って竜王戦で5組昇級を果たしており、年明けにはランキング戦2回戦で大平-窪田戦が控えています。
森内俊之名人が「アタック25」で優勝
3月20日放送の「パネルクイズ アタック25」の1500回記念大会に出場した森内俊之名人は、見事優勝しフランス旅行を獲得しました。そういえば、実際にフランスに出かけたんでしょうか。
丸山忠久九段が結婚
4月3日に丸山忠久九段が結婚式を行いました。お相手が12歳年下で元グラビアアイドルの村川浩子さん、しかも挙式の事実が直前まで周囲に知らされなかったため、近年の棋士の結婚の話題の中でも一番の衝撃度でした。
番勝負の千日手規定で「一局完結方式」導入
昨年秋に、森内俊之三冠(当時)が継続的に主張してきた千日手規定「一局完結方式」導入の提案が本格的に検討され始めました。その後全棋士へのアンケートを経て、4月からすべての番勝負でこの方式が採用されています。
日本将棋連盟の収支計算書データがウェブ上で公開
4月18日に「将棋ビジネス」考察ノートで日本将棋連盟の収支計算書データが公開されました。この書類は文化庁の情報公開制度を通じて取得されたもので、印紙代などを支払えば誰でも入手可能です。
本来は日本将棋連盟自らがこのような公開を行うべきであり、このように個人に先に公開される結果となったことは、それなりの規模のある公益法人として恥ずべきことだと受け止めてほしいと思います。
「からくりTV」の将棋少年
TBS系列で放送されている「さんまのスーパーからくりTV」で将棋の好きな少年が登場して好評を博しています。将棋が取り上げられている番組の中では、最も影響が大きいかもしれません。
将棋マンガ『コマコマ』
週刊少年マガジンで8月に連載開始となった将棋マンガ『コマコマ』。マガジンは読者数が多いですから、影響力が期待されます。現在は第1巻が発売中。
2004年度の先手勝率が5割5分超え
8月に出版された2005年度将棋年鑑で、2004年度の先手勝率が5割5分を超えたことが明らかにされました。史上もっとも先後の差が開いたと思われることから、将棋のバランスがこれで良いのかと議論になりました。
金沢孝史四段に出場停止処分
8月15日の王座戦の対局に金沢孝史四段が寝坊により不戦敗となりました。これが通算5度目ということで、金沢四段には全棋戦半年間の処分が科されました。