『ゆめまぼろし百番』の書評

若島正氏による『ゆめまぼろし百番』の書評。

昭和に入って、詰将棋の世界が華やかな進歩を遂げ、アマチュア詰将棋作家たちが輩出したとき、彼らがまず目標にしたのは看寿と宗看であり、『図巧』や『無双』を超えることであった。ここで取り上げる、昭和を代表する詰将棋作家である駒場和男の『ゆめまぼろし百番』は、そのような夢を実現した、後世に伝えられるべき作品集である。

この続きはぜひ全文を読んでいただきたいと思います。私もこの作品集を買って読んでみたのですが(解いてはいません)、何というか圧倒されて言葉が出ませんでした。『図巧』や『無双』と違うのは、本の中に作者本人のことばが含まれていること。その部分を読むだけでもすごさが伝わってきます。

普通の将棋の本に比べて価格は高いのですが(3,990円)、十分その価値に見合うだけの内容があります。過去の経験から言ってこのような作品集でも数年で品切れになる可能性が高いと思いますので、購入はお早めに。