読売ウイークリーで羽生善治三冠の記事

11月13日発売の読売ウイークリー11月26日号掲載のコラム「茂木健一郎の脳から始まる」で「羽生将棋が教える失敗に学ぶ大切さ」と題した記事が出ています。

やはり「打つ」はどうしても出て来るみたいですね。

将棋倶楽部24譲渡額は「タダ同然」

11月12日更新の米長邦雄の家で次のような文章が掲載されました。

将棋倶楽部24は会員数20万人というサイトです。席主の久米宏さんは善人中の善人で、本当に将棋が好きという典型的な好人物です。
米長「このサイトを日本将棋連盟で運営したい」
久米「いつかはそうなると思っていました。只で差し上げます。理事会へのプレゼントです」
米長「買えば数億から2ケタになる筈です。それを値切って買いたいのですが」
久米「絶対に売りません。只なら差し上げます」
これが本当の話なのです。困り果てた私はサクセスという会社の社長が共通の友人でしたので、仲介役を頼みました。金額は公表しませんが、一応は買い取ったのです。タダ同然で申し訳ない。

問題は今後です。
久米さんには引き続き今まで同様の運営を頼んであります。
私は一人でも多くのファンに楽しんで対局していただけるように、無料維持が信念です。「米長先生が好きです」という人が多ければ無料。あんな男は駄目だという人が多ければ有料にします。冗談、冗談。
ただ、今後は有料会員を募って、その人達にはサービスを良くするというアイデアは持っております。あくまでも、ネットは無料が原則。しかしそれとは別に面白い事業も始めて若い人達のプレゼントにしたい。
若人よ。久米宏さんにお礼状を頼む。

実際にこういう対話があったというよりも、様々な形のやりとりを米長邦雄永世棋聖が咀嚼して米長永世棋聖なりに会話文体にしたのが上の鍵かっこかなと私は思いました。基本的にはこれまで通り久米氏が運営を行うというのは、日本将棋連盟にそれ以上の人材がいるわけでもないでしょうから妥当ですね。譲渡金という形で一時に入らなくても、運営委託費という形で定常的に支払われれば問題はないと思います。これまでの貢献も含めて十分な報酬を出してほしいものです。日本将棋連盟の名前を利用できるようになれば、広告を集めるのもこれまでより容易になるかもしれません。

事業譲渡による実質的な効果は、新規投資に乗り出すときは日本将棋連盟がお金を出すという点です。とはいえ、米長永世棋聖の文章を読む限り現在以上のサービスをどうするかはまだまだこれからの課題のようです。譲渡という具体的な動きに乗り出したからにはすでにある程度の準備ができているのかと思っていたのですが、そうでもなさそうですね。下手に動いて失敗するよりは、これまで通りを続けていた方がいいかもしれないという気になってきました。ただ、久米氏がときには休暇を取れるように、作業を代行できる人を育成しておいてもらいたいというのはありますが。

公式サイトという位置づけになると、事業展開以外にも考えるべきことが出てくるかもしれません。

ただ、改善しないといけないと思う大きな問題が、2つあると思います。

  1. 反則を出来ないようにプログラムしてあるから、絶対反則しない事になります。実際に指す時に戸惑ってしまうかも。
  2. 相手が目の前にいないから、負ける時にマナーの悪い人がいます。良く見るのは、詰まされる直前、相手の手番なのに投了してしまう人や、玉を取られるまで指している人(例えば、頭金を同玉とする)等。これは、インターネットの弊害なのかもしれません。

このようなルールやマナーを厳しくしたら、指す人はかなり減ってしまうのでしょうか?数年後の将棋界を考えると、取り組まないといけない事だと思います。

1つ目については、反則ができないことよりも、マウスがすべって意図しない手を指してしまうミスの方が頻度が高く問題になると思います。四間に振るつもりが三間に振ってしまう程度ならいいのですが、▲2四同飛と指そうとして▲2五飛と指してしまったりすると将棋が終わります。指してしまった当人はミスした自分が悪いと割り切ることもできるかもしれませんが、プロ同士の対局のように観戦者が多数ついている場合は興ざめになってしまいます。その意味では、一部の反則になる手が指せないのはそのようなミスを防ぐ意味もあって役立っているとも言えます。

2つ目については、将棋倶楽部24は久米氏がイエローカードの機能を設けるなどしているために、他の無料対局サイトに比べてマナーの質は高い方だと思います。それでも対局者の増加に伴ってマナーの悪い人が目立つようになったことは否めません。ただ、下位の場合、投了ということを知らないために本当に悪気なく故意の王手放置をしている人もいそうに思います。それから、相手の手番での投了がマナー違反というのは知りませんでした。私自身はやったことはないと思いますが、対局相手が飛車取りを見落としてしまって、こちらが何か罠があるのかと考えている途中で投了されたことはあります。そのときは特に嫌な気持ちにはなりませんでしたが、状況によっては嫌われることもあるのかもしれません。

マナー違反としては、暴言とか中断関係のトラブルの方がより問題視されることが多いような気がします。しかしそれも含めて、「マナーを厳しくする」というのが具体的にどうするのかなかなか難しい問題です。基本的にはケースバイケースで対応するしかありませんが、会員数が多い中では手間がかなりかかります。現在でも久米氏がかなり苦労して対処しているわけで、普通の人であればとてもそこまではできないと思います。ただ、マナーは厳しくできるのであればそうした方が好循環になるはずなので、可能なら歓迎です。

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