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2009-12-23

「オーガズムの男女差」と「エロゲの演出」について

| 01:15 | 「オーガズムの男女差」と「エロゲの演出」についてを含むブックマーク 「オーガズムの男女差」と「エロゲの演出」についてのブックマークコメント

mp_f_ppそうか!射精フラッシュって時点でその一人称視点は男性のものだわな。女性一人称視点でエロシーンにおけるオーガズムで、射精フラッシュ(として衆知されているかどうかが関わるが)を用いたら射精だから違うし、射精フラッシュを用いないだけというのは演出に書く。「オーガズムハレーション」とか?link
mp_f_pp女性と男性のオーガズムが違うとはよく言う話で、実際厳密にどうかはさておき、射精によるオーガズム射精によらないオーガズムは大概異なるだろう。その違いの描写は、文章においては普通に意識されているように見受けられるが、演出レベルでは意識が足りないのでは?link


エロゲでひろく用いられている演出の一つに「射精フラッシュ」というのがある。

エロシーンでキャラクターが射精する時に画面を数回真っ白に点滅するというもので、男性的オーガズム(すなわち射精)を簡単な演出で効果的に示すものとして様々なエロゲで用いられている。射精のときの男性の感覚をよく示すだけでなく、真っ白になった画面が精液を想起させたりもするので、それ自体とても面白い演出技法と言える。


ところで、オーガズムには男女差がある。

「男性と女性は性的興奮における盛り上がり方が異なる」とか「女性のほうが男性の〜倍気持ち良い」とか「男性の射精は一瞬だが女性のオーガズムは数十秒続く」とかそういった話だ。

オーガズムの男女差は個人の経験によってある程度変わると思われるが、「射精」という現象は男にしか存在しないため、根本的なところでオーガズムに男女差が存在するという考えに疑念を差し挟む余地はないだろう。


射精」という男性のみが経験しうるオーガズムAVGの演出に置き換えたものが「射精フラッシュ」であると言える。画面が一瞬真っ白になる演出とはつまりオーガズムが一瞬であることを示すため、射精フラッシュは「射精」を表すものであって、ある程度の時間続く女性のオーガズムを表すものでないと考えられる。

よって射精フラッシュという演出は男性の視点が土台にある描写と言えるだろう。

しかし、しばしばエロゲにおけるヒロイン(女性)のオーガズムシーンで射精フラッシュが用いられていることもある。これはただ単に演出技法を流用した場合であるとか、女性的オーガズムを男性的オーガズムに当てはめて視点人物が理解している場合などが想像される。


ここでオーガズムに男女差があるというのは衆知の事実であるということを思い返したい。

オーガズムの男女差は経験的に理解できない事柄であるため頻繁に話題にされるし、その男女差を意識的に書き分けている事例には事欠かない。(例:主人公の射精オーガズム)が一度であるのに対して、何度でもイっちゃう(オーガズムを得る)ヒロイン。)


さてそこで「射精フラッシュ」であるが、前述のように「射精フラッシュ」は男性的(射精の)オーガズム

を土台にした演出である。女性のオーガズムのための演出技法が確立していないのだ。

エロゲにおいてもテキストのレベルではオーガズムの男女差が書き分けられていることは珍しくない。しかしその演出技法として射精フラッシュを用いてしまった時点で、そのオーガズムの場面は「男性(射精)」の視点に束縛されたものとなり、男女差の書き分けは意味がなくなる。つまり女性一人称視点や三人称視点でオーガズムを多様なものとして描くのであれば、男性的な演出技法である射精フラッシュとは異なる演出が必要となるわけだ。


女性的オーガズムのための演出については、そういった可能性があると指摘するにとどめたい。

テキストのレベルでは一人称が女性であることなどから生まれる男女差を意識して作られた作品は多いのに、演出にまでは及んでいないと思われるのはもったいないことだ。

とはいえ、射精フラッシュという演出があまりに早く完成された状態で世に広まっただけとも思える。可能性はこれからだ。




・まとめ

射精フラッシュは男性的オーガズムをあらわす演出技法であるため、オーガズムの男女差を書き分けるためには異なる演出が必要である。

黒田如風黒田如風 2009/12/26 14:53 >女性のオーガズムのための演出技法が確立していないのだ。

 私の作品の場合。
 『イベントCG→約5秒くらい掛けて画面を白に反転→白画面を約5秒→再び約5秒時間を掛けイベントCGを表示』
 以上の演出方法で、女性のオーガズムを表現しました。
 テキストもそれに併せて『意識の混濁→オーガズム→意識を少しずつ回復』という感じにしています。
 『白濁→イベントCGへの画面反転時』に、効果音として激しい呼吸音を入れるのも『聴覚の回復→視覚の回復』と少しずつ現実回帰する表現としては良いかもしれません。
 基本的に女性のオーガズムは、男のように一瞬ではなく、徐々に駆け昇り始め、到達した後はゆっくり現実へ、という過程を辿るので、演出方法も同じように行えばそれらしく表現できると思います。
 また、男とは違い女性は一瞬意識が飛ぶので、『意識を取り戻したら毛布を掛けられていた』という時間軸の変化で演出する方法もあるかと。
 もっとも、女性視点のゲームなんて少数ですけどね。

mp_f_ppmp_f_pp 2009/12/27 21:41 コメントありがとうございます。
実際のゲーム作成にあたってどうであったかという視点からのお話はたいへん興味深いです。

>効果音として激しい呼吸音を入れるのも『聴覚の回復→視覚の回復』と少しずつ現実回帰する表現としては良いかもしれません
これは特に非常におもしろいですね。
視覚効果やテキストでの女性的オーガズム演出に比して、聴覚に関する演出はより行われていないという印象があります。
激しい呼吸音を用いて聴覚の回復を示すとして、その時BGMはどうするのか。射精の演出では精液の排出を(非現実的な)水音で強調することがしばしばあるが、女性の場合はどうか。
オーガズムの推移ですと、女性にはご指摘のように意識が飛ぶようなオーガズムがあると思われますが、忘我の状態というのをどう描くかは難しく面白い問題だと思います。
>『意識を取り戻したら毛布を掛けられていた』
という状況から一気に昨晩の状況を思い返す、なんてのは漫画などでは定番の演出ですが、はたしてそれが忘我に至るほどの感覚の描写として十分なのかなど。
あと完全に女性視点のゲームとなると確かに少数派かと思われますが、ゲーム内のワンシーンで女性視点を用いている作品まで目を向けると意外と数も少なくない気がします。


こちらでまとめて返信いたしますが、クラシックを用いたエロゲ作品へのご指摘ありがとうございます。
早速リストに追加いたしました。

色々とお話いただき感謝いたします。また何かありましたらどうぞコメントいただければ幸いです。

かいがかいが 2010/09/21 17:00 射精フラッシュでしか演出できないのは、
射精がフラッシュでしかないくらいの快楽しか味わえない人を対象としたゲームだからではないでしょうか。

男性でも女性と同じく長い快楽はありますし、
ただそういった私生活のあるひとはエロゲーにハマりません。
作る側もおそらくそういう性生活を経験できずにいる方がつくっているから、
フラッシュでしか表現できないのでしょう。

ヴァーチャル・リアリティーの限界はそういうところにあるのでしょう。
性生活ができない障害を持った方も、
エロゲーをすることもあるでしょうが、団鬼六やセックスボランティアなどにせっするなかで、やはりヴァーチャルはリアリティーを超えないことを知っっている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

mp_f_ppmp_f_pp 2010/09/23 01:18 コメントありがとうございます。
フィクションで描かれるセックスがどれほどリアルであるのかは難しいですね。フラッシュでの表現はヴァーチャルの壁を感じさせるものであるかもしれませんが、一方で簡便で理解しやすい記号的な表現として割り切った扱いやすさも感じられます。

sdfsdf 2013/07/16 15:46 女性のアクメの波が男性と違い、いくら極端な起伏に終始しないとはいえ、
それに達した時のリアルな女性の反応は、紛れもなく瞬発的に始まる痙攣です。
それは男性の射精感が続いているのとは違うのでしょうが、女性から言わせて
見れば、それは確かにあるそうです。
よく聞く、緩やかに上がって、緩やかに収束していくと言うのはあくまでも
絶頂の前後の高揚であり、それを纏めてオーガズムに達すると言うにはリアリティーに掛ける表現になります。
従って、女性の絶頂表現については、呼吸が激しくなる→射精フラッシュを
改良した効果→痙攣描写→収束で良い気がするのですが・・・