m.r.factory

2008-04-05

[][]月の湯、でした

朝9時過ぎに目白台の「月の湯」へ。脱衣籠に入った古本、洗い場のケロリンの黄色い桶に入った古本。銭湯の女湯のあちこちに古本が顔を出している。前日の手伝いに来れなかった私の目の前に、銭湯なのに銭湯でない異空間が広がっている。ここは、本当にあの「月の湯」なのだろうか。呆けていても仕方がないので、とりあえず男湯の喫茶スペースに陣取り、焼酎お湯割の仕度をする。仕度と言っても、いいちこと梅干を並べてお湯を沸かすだけ。で、11時の開店をむかえる。ものすごい人。どこの駅からも遠い、この目白台の路地奥に、こんなに人が来るとは思ってもいなかった。喫茶の呼び込みで精一杯で他を見る余裕はほぼなく、でも女湯の喧騒はこちらにも伝わってきて、なんだかすごいことが起こっている気配だけはわかる。後で聞くと、月の湯に入るのにも、本を買うのにも行列ができるほど、ものすごい人だったらしい。その点、男湯の喫茶スペースは和やかにまったりと、まずムーズ・ア・ポアンさんのケーキが売り切れ、古書ほうろうさんのチキンライスも第一陣が売り切れご飯が炊けるの待ちになり、乙女湯のおいしい日本酒と温かい中国茶も好調で、1番しょぼい売上は私の焼酎のお湯割でした。とほほ。ま、いいんです。みんなが楽しければ。みなさん、チキンライスやお酒を片手に男湯の洗い場に敷いた座布団の上でくつろいでいる。ペンキ絵の富士山を見ながら、楽しそうにご飯を食べ、おしゃべりをし、写真を撮っている。岡崎さんのトークも、エンテツさんと大竹さんのトークも盛況で、何の話をしているのかは聞こえなかったけれど、ときどき起こる笑い声でみんなが楽しんでいるのがわかる。イベントをやっている我々も、来るお客さんたちも、みんなこの珍しい光景を楽しんでいる。それがとても良かった。

書ききれないほどいろいろあった1日でしたが、印象に残ったいくつかを。

ラジオの中継で来ていたラッキィ池田さんが、テレビで拝見するよりも100倍くらい格好良く、ダンディで、オシャレで、中継しているときもそうでないときも、とても素敵な人なのに驚きました。東京人の特徴の1つに、芸能人を見ても騒がない、というのがありますが、このときも表立っては一切騒ぎませんでしたが、心の中では「すげーカッコいい!」と叫んでおりました。

寅さんが来たのにも驚きました。あの腹巻にジャケット姿で突然現れ、岡崎さんのトーク前に乱入し、例の口上で笑いをさらっていきました。格好は寅さんだけど顔は毒蝮さんに似ている、とは古書ほうろうの宮地さんの談です。いったいあの人は誰だったのでしょうか。

打ち上げは、池袋駅前の居酒屋でした。座って暖かいお絞りで顔を拭いたとたん、鼻血が出ました。ここ数日の疲れが限界に達したようです。このまま死ぬのかと思いましたが、そのまま元気に飲みつづけました。野人の体力に乾杯。

ご来場いただいた皆様、遠い場所まで本当にありがとうございました。「月の湯」、そして銭湯という場所の面白さを再認識していただけたら尚うれしいです。現在東京都銭湯はいろいろな理由で週に一軒の割合で廃業しています。近くにがんばっている銭湯があれば、ぜひ入りにいってみてください。「月の湯」は現在週3日、火・木・日曜の営業です。今回のイベントに来られた方も、そうでない方も、ぜひ一度はお湯に入りに来てください。裸で湯につかると、見える景色もまた違いますよ。
月の湯・雑司が谷 Pick Up