m.r.factory

2008-11-03

[]停電

外市」疲れを癒すため、銭湯に行こうと思う。西武池袋線中村橋駅で降りる。駅から歩くこと3分ほどの銭湯「ニュー銭湯和倉」へ。マンションの1階にあるイマドキの銭湯なのに、マンションの裏手には大きな黒い煙突がにょっきりと立っている。入ると広めのロビーがある。フロントで入浴代を払い、右手の女湯ののれんをくぐる。マンションの1階にあるため、脱衣所も洗い場も、その天井が低い。明り取りの大きな窓もないため、電気はついているものの、なんだか暗い感じがする。洗い場に入る手前右側には、別料金のサウナがある。洗い場に入ると、左手の壁には、飲料水用の蛇口と、足洗い専用のシャワー、その横には立って浴びる用のシャワーが3台並んでいる。カランは、上から押す式の関東風ではなく、向こう側に押す式の関西風。湯船は、数も種類も多く、ここでも関西の銭湯を思い出す。右手の壁に沿って「く」の字型の湯船には、電気風呂、泡風呂、寝風呂が並び、左手の壁に沿って「く」の字型の湯船には、ジェット系と打たせ湯がある。右手と左手の湯船の真ん中には通路があり、その奥の扉をあけると、露天風呂がある。露天と言っても、空は見えず、外気は入ってくるが、四方は壁で囲まれている。露天のお湯は乳白色で、顔につけると目がしみるような気がする。壁に貼ってある紙を見ると「塩の湯(海)+湯の花(山)」と書かれており、目にしみるのはこの塩のせいなのかもしれない。珍しいのは、イマドキの銭湯なので諦めていたペンキ絵が、この露天風呂の壁にあったこと。正面から左手の壁にかけて「く」の字型に、どこかの海の絵が描かれている。海の中には、大きな岩と小さな岩が並び、それがしめ縄のようなもので結ばれている。これは、よく観光地の海で見る、「夫婦岩」とかのたぐいではなかろうか。大き目の岩の上には、赤い小さなお堂があり、岩の真ん中は、波で侵食したのか、大きな穴が開いていて、穴の向こうには海に浮かぶヨットが見える。この夫婦岩の周りには、赤白の帆の小さなヨットがたくさん浮かんでいる。富士山ではないけれど、期待していなかった分だけ、ペンキ絵があるのはとてもうれしい。湯から上がり、脱衣所で着替えていると、銭湯中の電気が一斉に消えた。しばらく待っても電気は点かず、ロビーに出てみると、銭湯の人、近所の人が集まり、騒いでいる。どうやら銭湯だけでなく、この一帯の電気が全て消えたようで、停電なんて珍しいので、ロビーのソファに座り、この騒動を眺めることにする。湯上りで柔らかいソファに身を沈めていると、心地よくて眠たくなってくる。10分もしないうちに、電気は復活し、目の前のテレビでは夕方からの水戸黄門が映し出されている。水戸黄門のテーマソングを聞きながら、このままこのソファに沈んでしまいたい。
ニュー銭湯和倉