m.r.factory

2008-12-06

[][]月の湯、大掃除

旅猫雑貨店の金子さんに誘われて、目白台銭湯月の湯」の年末大掃除に参加する。「月の湯」は春と秋の古本まつりで「わめぞ」がお世話になった場所。そのお世話になったお礼、そして銭湯の大掃除をする機会なんてめったにないことなので、喜んで参加させていただく。頭に手拭い、口にマスク、手にゴム手袋の重装備で、まず天井や高いところに溜まっている埃を落としていく。女将さんが裏に生えていた竹を切ってきてくれて、脚立に乗っても届かないような、格天井や、格天井から釣り下がる電気のチェーンや、高いところの窓枠を、この竹の葉ではらっていく。年末に竹の葉っぱですす払いをする京都だか奈良だかのお寺の映像をテレビで見たことがある。竹なんかでそんなに落ちるものかしら、とその時は不思議に思ったものだが、こうして実際に使ってみると驚くほどよく埃が落ちる。永年の積り積った埃たちが雪のように舞い落ちて古い木の床に溜まっていく。すす払いが済み、窓や窓枠、扇風機、ロッカー、と目に付くところを全て拭きまくる。自分の部屋でさえこんなに一生懸命に掃除をしないのに、銭湯だと力が入ってしまうのは何故だろう。午後1時から3時半まで掃除をし、その後予定があるので、一旦抜けさせてもらう。

自転車目白通りを走り抜け、椎名町の居酒屋へ。某デザイン会社さんの忘年会に呼んでいただき、ありがたくこちらも参加させていただく。4時少し過ぎに店に入ると、すでに数十人が酔っ払っている。4時からはじまった呑み会とは思えないほど、場が盛り上がっているのはなぜなのだ。空いていたテーブルに混ぜていただき、はじめての方が多かったので、名刺交換をし、自己紹介をしつつもビールを飲み、どれを食べてもおいしいツマミを片っ端から平らげていく。はじめましての人たちと話せたこともうれしかったし、久しぶりに会った同業者のSさんといろいろと話せたのもうれしかった。こちらの呑み会は7時でお開き。2次会に行く人も多かったが、私はまた「月の湯」に戻ることにする。

月の湯」に戻ると、男湯の脱衣所で掃除の打ち上げ兼忘年会をしている。掃除に参加していた「わめぞ」民はすでに引き上げたようで、「月の湯」の旦那さんと女将さんチーム、そして近所の人たちが楽しそうに盛り上がっている。それを横目に見つつ、掃除の後に入ってね、とわざわざ沸かしてくれていた女湯に入ることにする。隣りの男湯では宴会、その声を聞きつつ女湯で1人裸になり、洗い場に突入する。なんだか恥ずかしくもあるが、すがすがしくもある。体を洗い、湯船に入る。冷え切った体がじんわりと温まっていく。ボイラー室から、湯加減はどうお?と声がする。少しぬるくなっていたお湯を「月の湯」の旦那さんがわざわざ温めなおしてくれているのだ。ちょうどいいです、と返事をしながら、今このお湯は自分ひとりのためだけに沸いているのだと思うと、うれしくてプルプルしてくる。今年1年いろんな銭湯に入ってきたけれど、こんな贅沢なことは一度もなかった。風呂から上がり、男湯の宴会に参加する。いろんな話を聞きつつ、話しの合間に歌も飛び出す。「高校三年生」を歌い、「炭鉱節」を歌う。飲みながら歌いながら、さっき掃除した天井や窓枠を見上げ、きれいになったなと今日一日の自分の仕事に満足する。