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The Sounds Of Science

2017-11-19

Queens Of The Stone Age / Villains

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マシニックなギター・リフは相変わらずだが

その耳触りの良いクリアなディストーション・サウンド(変な表現だが)や

シンセを始めコーラスにオルガンストリングス

チェロサックス等の多様な音色による装飾といった豪奢でメジャーなプロダクションには

確かにMark Ronsonの存在感が張り付いている。


とは言え元よりThe Kinksをカバーするようなポップ志向が

特徴の一つであったバンドだけに然したる驚きは無い。

この15年間にどのような音楽的変遷があったか知らないが

「Song For The Deaf」と大した違いがあるとも思えず

海外メディアの反応が概ね好意的なところを見ると

もしかすると久方振りの原点回帰的な作品なのかも知れない。


しかしそれにしてもアメリカでの根強い人気の高さや

ミュージシャンズ・ミュージシャンとして指示される理由がさっぱり理解出来ないのは

背景にストーナー文化があるからなのだろうか。

個人的にJosh Hommeヴィブラートを効かせた無駄に男前な歌声はやっぱり苦手だし

冗長なサイケデリック・ロック路線やM7のような最早AORみたいな曲は退屈極まりない。


それでも21世紀のポップ・ミュージックに於いて

この絶滅寸前の旧態依然としたハード・ロックのギター・リフのシンプリシティに

心の底からは否定し難い快楽があるのも確かで

M5のような衒いの無いオールドスクールロックンロールには

どうしても身体が反応してしまう。

音楽性は違えどAt The Drive-Inと言いMogwaiと言い

90年代から活動するロック・バンドの近作に

最早時代性との間で試行錯誤した痕跡が全く見当たらないのは

最早ロック・ミュージックが自分のような特定の好事家だけに向けて作られる音楽になった

という事の証左のように思えてならない。

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