りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

クラウドクラスターを愛する方法

クラウドクラスターを愛する方法

クラウドクラスターを愛する方法

★★★★★

「輝くような人生の流れに乗るためのボートは、どこにあるんだろう」。
誕生日を間近に控えた大晦日の朝、3年間一緒に暮らした彼が出て行った。
その原因は……

デビュー作で山本周五郎賞を受賞した実力派作家が「家族」を描く、待望の第3作。
表題作書き下ろし。

前作二作より小さな物語だけど私は好きだな。
子どもって親を必要としているんだよなぁ。大人の顔色も見てるし空気も読むから適応してるように見えるけど、ものがわかるようになってくると恨みが吹き出したりするのだ。
同情はされたくないし知ったようなことも言われたくない。でもわかってほしい。特に好きな人には。
この叔母さんのように両方を見ていて緩く受け入れてくれる存在がいたらいいよね。

ヒリっとするけど少し暖かい読後感がいい。