しゃぼん玉

しゃぼん玉

しゃぼん玉

相変わらず朝がつらい私。もうちょっと、もうちょっとと思いながらついつい本のページをめくっているうちに夜中の2時近くになっていた、なんてコトが以前よりも多くなっている私はどうにかしている。


凄い量の本を乱読している私が、読み終わったあとすごーく爽やかな気持ちになれた本がある。乃南 アサ著の 「しゃぼん玉」。図書館に新刊として入荷した直後に予約を入れたのだが、珍しくハンパじゃない予約者たちがたくさんいて、ごく最近ようやく私の手元に届いた。予約した本が入ったからすぐ取りにこーい、というメールが来たときは(きっともうボロボロのお姿だろうな)と覚悟をしていた。


実は私、図書館をこよなく愛し、支払っている県税の元をとっているようなヤツだけど、人の手で汚れている本は苦手なんである。だからいつも素早くネットから予約を入れ新刊ばかり読んでいる。でも、今回渡された本はとってもキレイ。さすが、県立図書館は太っ腹である。図書館は予約者があまりにも多いと途中でまた同じ本を何冊か買ってくれるので、私みたいに予約戦争に出遅れたのがかえってラッキーってな場合が多々あるのである。


この小説を読んで、人間は環境次第でやり直せるかもなぁ、と思った。確かにもうDNAレベルで救い様の無い畜生もいるけど…。暖かいご飯を食べて、暖かい人たちに接していれば気持ちも暖かくなっていくに違いない。「しゃぼん玉」のようなひったくり常習犯が自分の居場所を見つけるまでナンとも言えない魅力で読者を惹きつけていく。さすが乃南 アサ。


な〜んか最近心がささくれてるのよね、という子持ちのアナタにオススメの本です。