(310)世界の官僚奉仕を求めて第20回自然エネルギーが創る富の蓄積のない社会(1)1万年以上持続した縄文文明から学ぶもの(私の見た動画12)

現在の日本社会は負債が止めどなく膨れ上がり、破綻の危機が迫り来るだけでなく、世界も気候変動阻止のリオ決議や京都議定書にもかかわらず二酸化炭素排出量を益々増大させ、また核不拡散決議にもかかわらず実質的核保有国を増大させ、終末戦争が迫って来ているように思えます。
しかも庇護を求める人々の救済を掲げるEU諸国でさえ、シリア難民の増大を切っ掛けとして極右(国家社会主義)が台頭し、さらには
これまで表向き世界平和と民主化を掲げるアメリカも、トランプ政権を誕生させ自国最優先を明言しています。
このような現在の世界は、20世紀はじめ先進国が国民国家を解体して「帝国主義の時代」に突入したように帝国主義の復活であり、すべてにおいて最早規模的にも限度を超えていることから、人類絶滅の危機といっても過言ではありません。
このような危機の根源は農耕文明に発する富の蓄積する社会にあり、その富を力で奪う人間の渇望にあると言えるでしょう。
これまで富の蓄積がない狩猟採集文明は貧しく原始的な暮らしに明け暮れていると考えられてきましたが、上の動画で見る三内丸山の縄文人は栗園栽培で定住し、縄文ポシェットや翡翠などの装飾品に見られるように文化的にも豊かな暮らしをしていたことが明らかになって来ています。
そこでは所有欲や競争心が抑制され、自ずと平等な分かち合いがなされていたことが検証されています。
すなわち富の蓄積されない社会では力による支配を必要としないことから、1万年以上も持続可能な縄文文明が築かれたと言えるでしょう。
そして今化石燃料産業社会が終焉に向かって疾走するなかで、かつて2000年頃私が訪れたことのある農業しか生業のない貧しい北ドイツの過疎の村々は、下のデータに見るように電力自給を成し遂げるだけでなく、数十倍の電力を生み出し、富の蓄積を必要としない未来社会を垣間見せてくれます。

(2015年8月24日現在のDSGドイツ太陽光協同組合資料による)
Vollstedt村(人口167人)電力生産7693%(年間村内消費電力1235メガワット時、生産電力95071メガワット時〈太陽光371、風力91227、ビオマス3472〉)
Ellhöft村(135人)4934%
Sprake Büll村(218人)4866%
Almdorf村(535人)4812%
Joldelund村(745人)4120%
Galmsbüll村(663人)3765%
Bosbüll村(208人)3448%
Horstedt bei Husum村(741人)2999%