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「高校無償化」措置を朝鮮学校に適用することを求める大学教員の要請書

2010-03-13

「高校無償化」措置を朝鮮学校に適用することを求める大学教員の要請書

○要請書(PDFファイル)はこちらからダウンロードできます。

要請書.pdf 直

New! 한국어판을 작성했습니다. 이 페이지 아랫 부분을 보십시오. 賛同者のお一人が朝鮮語訳してくださいました。ありがとうございます。

musanghwa.pdf 直


 「高校無償化」の就学支援対象から朝鮮学校を除外しないように求める大学教員の要請書を作成しました。

 要請書をお読みいただき、ご賛同いただけるようでしたら、3月15日(月)までに下記の要領にて、 メールでお送りください(事の緊急性に鑑み、期日までに届いた分を16日(火)には提出したいと考えています。短い期間ですがご了承ください)。

宛先: msk_univ@yahoogroups.jp

(↑@マークを半角にしてください)

お名前:

所属大学:

職位(任意):

メッセージ(任意):

*提出する署名にはお名前と所属大学のみを記します。職位(教授、准教授、非常勤講師等)はデータの客観性を担保するために念のために確認させていただくものです。不記入でもけっこうです。

 すでにいくつものの声明が出されていますのが、今回の呼びかけは「大学教員として」という立場からのものです。この場合の「大学教員」は広く「大学の教育・研究に携わる者」として、常勤、非常勤、有期雇用などの区別を問わないこととします。もちろん国籍や居住地も問いません。

*メッセージをご記入いただいた場合、政府に提出するとともに、報道関係者に公開する可能性があることをご了解ください。不記入でもけっこうです。

*最新情報は下記ブログにて更新予定です。

http://d.hatena.ne.jp/mskunv/


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2010年3月16日

内閣総理大臣 鳩山由紀夫 様

文部科学大臣 川端達夫 様

内閣官房長官 平野博文 様

「高校無償化」措置を朝鮮学校に適用することを求める大学教員の要請書

 「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律」案(以下、「高校無償化」法案)が国会で審議される状況の中、鳩山内閣が朝鮮学校高級部(以下、朝鮮高級学校)をその適用対象から除外する方針を固めたとの報道がなされています。私たちは、大学の教員として教育・研究に携わる者の立場から、朝鮮高級学校のみを適用の対象外とすることに反対します。

 現在、少なからぬ朝鮮学校出身者が国・公・私立大学において学んでいます。私たちは、大学の「国際化」という観点から、朝鮮学校出身者を含めて、多様な民族的・文化的バックグラウンドを持つ人びとが相互に対話できる空間を創造することこそが、大学人の責務と考えています。2月末には国連人種差別撤廃委員会において朝鮮学校の除外は人権保護の観点から問題があるという見解が表明されましたが、「子どもの権利条約」(1994年日本批准)において「民族上、宗教上もしくは言語上の少数者、または先住民が存在する国においては、当該少数者または先住民に属する子どもは、自己の集団の他の構成員とともに、自己の文化を享受し、自己の宗教を信仰しかつ実践し、または自己の言語を使用する権利を否定されない」(第30条)と定めていることを思い起こす必要があります。私たちは、教育の理念は、「子どもの権利条約」や「人種差別撤廃条約」に示された普遍的な人権に基礎づけられねばならないと考えます。

 高校無償化の対象から朝鮮学校を除外するとすれば、すでに公立学校・私立学校にくらべて大きな経済的負担を強いられている朝鮮学校の関係者に、さらに大きなハンディキャップを課すことになります。くわえて高校無償化の財源を特定扶養控除の圧縮によって確保することになれば、朝鮮学校生徒の保護者にとってはむしろ負担増となります。個々人の出自や信条にかかわらず、多様なルートで高等教育にアクセスする機会が日本社会に在住するすべての若者に等しく保障されねばならないと私たちは考えます。

 朝鮮高級学校の除外案が、「拉致」問題と朝鮮学校とを結びつける発想から出てきていることは明らかです。外交ルートで教育内容を確認できるかどうかという基準は、朝鮮学校の排除という方針を別のことばで表現したものに過ぎません。また、政府が第三者評価組織を設け、朝鮮高級学校の教育内容が「高校の課程に類する課程」であるかどうかを判断するとの報道もありますが、すでに多くの国立大学が高等学校専修課程の基準(修了に必要な総単位時間数2590単位時間以上、普通教科の総単位時間数420単位時間以上)を準用して朝鮮学校の入学資格を認め、文科省もこれを認めてきた以上、これはすでに解決済みの問題です。つまり今回の政府案は、外交上で解決されるべきことがらを教育問題に不当にすり替えるものに他なりません。

 のみならず、私たちは、朝鮮高級学校の排除が、今日の日本における排外主義的な風潮と軌を一にしていることを憂慮しています。近年、在日朝鮮人に対して公然と差別的な言動を行なう動きが現れています。最近では、数名のグループが京都の朝鮮初級学校に押しかけて、「朝鮮学校を日本から叩き出せ」などの罵詈雑言を浴びせる出来事が起こりました。朝鮮学校除外を主張する日本政府および政治家の姿勢は、そうした排外主義的・暴力的な行為の裏付けにすらなりうるものであり、鳩山首相が所信表明演説で述べた「友愛」の精神を自ら投げ棄てるに等しいものです。

 私たちは、鳩山由紀夫内閣総理大臣および川端達夫文部科学大臣、平野博文内閣官房長官に対し、高校無償化制度について、朝鮮高級学校を含む全ての外国人学校を対象とする制度とするよう強く求めます。

呼びかけ人(あいうえお順)

板垣竜太(同志社大学)、市野川容孝(東京大学)、鵜飼哲(一橋大学)、内海愛子(早稲田大学)、宇野田尚哉(神戸大学)、河かおる(滋賀県立大学)、駒込武(京都大学)、坂元ひろ子(一橋大学)、高橋哲哉(東京大学)、外村大(東京大学)、冨山一郎(大阪大学)、仲尾宏(京都造形芸術大学)、中野敏男(東京外国語大学)、藤永壮(大阪産業大学)、布袋敏博(早稲田大学)、水野直樹(京都大学)、三宅晶子(千葉大学)、米田俊彦(お茶の水女子大学)

※署名の呼びかけに先立ってお願いしながらメールの不通などで連絡のとれなかった方に限って、呼びかけ人のお名前を追加いたしました。

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