ウクライナ問題(備忘)

去年の今頃、ウクライナが現在のようなことになるとは全く想像していなかった。自分の想像力なさ、洞察力の欠如が恥ずかしい。

今ここで、この「唐突」に大問題となってしまったウクライナ問題を整理しておきたい。今回のウクライナ問題を調べてみて出てきた単語が「EUの東方パートナーシップ戦略」。この東方パートナーシップ戦略、解説を読んでも説得力があまり感じられない。およそロシアがそのまま受け入れそうにないこの戦略、EUはいったいどのように考えて実行プランに練り上げていったのか不思議である。

歴史的経緯、利害関係を踏まえたものだったのか?ロシアからの反応は事前にどのように分析されていたのか?ヤヌコービチ政権の政権遂行能力の見通しはどうであったのか?また、ウクライナ経済の現実はどの程度まで正確に分析されていたのか?実効性の乏しい戦略では無かったのか?また戦略推敲に関しても拙速では無かったのか?等々疑問はつきない。

また、軍事的衝突が収まらない仲で、3月にはヤツェニック首相はEUと連合協定(AA)に署名、さらにはポロシェンコ大統領はDCFTA包括的自由貿易協定に署名するが、さすがにその実行は無理と考えたのだろうか?9月12日の三者会議(EUウクライナ、ロシア)では今年中の発効を諦め、2015年末発効を目指すことで合意がなされたようである。