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2012-01-20

対ボンクラーズ

米長永世棋聖が負けた。
もう対局から一週間たち、ちょっと話題に乗り遅れた感はあるけれど、個人的にとても気になることなので書き残しておく。
朝日新聞デジタル:ページが見つかりませんでした

前哨戦でぼろ負けだったという話を聞いていたので、今回も厳しいんじゃないだろうかと思っていたが、やはり実際に負ける瞬間を見るとショックだった。
二手目△6ニ玉は前哨戦に続いての趣向を凝らした一手。人間相手ならまず出てこない定跡外の手だ。
この手を奇策、逃げだという人もいるけど、対人間でも相手に合わせて戦型を選ぶというのは当然のことなので、僕はそう思わない。
むしろ相手の特徴を考えに考え抜いてひねり出した、人間ならではの手といえるだろう。
実際序盤はうまくいったようだ。でも中盤で米長永世棋聖にミスがあり、それ以降はボンクラーズが完全にペースを握り、そのまま押し切った。
人間同士の戦いならばこちらがミスをしてもまだ逆転の可能性は残る。しかし、コンピュータが相手だとそれは期待できず、たった一つの見落としが命取りの、非常に厳しい勝負となる。

さて、この結果をどう見ればいいだろう。
引退して数年が経つとはいえ、永世棋聖の称号を持つ棋士が負けた衝撃は大きい。チェスのように、コンピュータが人間を超える日がひとつ近づいたと言えそうだ。
ただ、将棋界はこれから盛り上がっていくんじゃないかなというのが終局直後の感想だ。
中盤のちょっとした手順で形勢を損ねたあとの米長永世棋聖の苦い表情。
かなり厳しい局面だという解説をしたあとの大盤解説場の沈黙。
今回ボンクラーズの代わりに駒を動かすことになった永世棋聖の弟子の中村太一五段の師匠を見つめる表情。
そして、搾り出すように発した投了の声。
どれも胸を熱くさせるものだった。

今回、この対局がニコニコ動画で中継されたことは非常に大きい。
今まではせいぜいNHKでしか見れなかった棋士たちがぐっと身近になった。
オリンピックを見て、その競技のルールが分からずとも感動することがある。それは選手たちの動きや表情が見えるからだ。

勝ち負けだけを争うものなら将棋にそれほどの価値はない。思いがけない発想やドラマチックな逆転が共感と感動を呼ぶ。感動的な俳句を作れないように、コンピューターに人間の共感を得られる将棋は指せません。チェスは今も人間同士の対局を楽しむファンの数は減っていません。
羽生善治
https://twitter.com/#!/shogimeigen/status/159989236429361152


この言葉はTwitterの@shogimeigenというbotから拾ってきたものなので、その出典は明らかではないが、まさにこの言葉に尽きると思う。
単純な強さ、という面から見れば負け惜しみに聞こえるかもしれないが、将棋の魅力はそれだけではないということは言っておきたい。

今回のニコニコ動画の中継で少しでも興味を持った人は日曜日にやっているNHK杯を一度見てほしい。
プロ棋士というのがどんな人達かに興味を持った人には以下の本をおすすめする。将棋のルールが分からなくとも楽しめると思う。実際僕自身せいぜい駒の動かし方しか知らないときに読んで、将棋にのめり込むきっかけとなった。定跡なんか覚えるのは後からでも全然構わない。

NHK囲碁と将棋 ?NHK杯テレビ将棋トーナメント?

シリコンバレーから将棋を観る―羽生善治と現代

シリコンバレーから将棋を観る―羽生善治と現代

どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語

どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?―現代将棋と進化の物語

2012-01-05

2011年の振り返りと2012年の抱負

あけましておめでとうございます。
忙しさにかまけて放置してたこのブログですが新年というせっかくの機会なので復活を。

最後の記事が9月の24日。
報知マスターズスイミング - blueprint
三か月以上も開いてしまいました。水泳の大会もこれ以降出れてません。チャンスは何回かあったもののタイミング悪く用事が重なり欠場してしまいました。

さて、肝心の昨年の振り返りですが、去年の初っ端の記事で

1.ブログの継続
2.英語、特にスピーキング
3.趣味の充実
新年の抱負 - blueprint


と書いたわけですが、1については惨憺たる有様です。ひどすぎる。忙しかったとか雑文ですら書く気力がなかったとか何とでも言えますが、さすがに酷い。切腹ものです。
今年は就活あり修論ありと文章書く機会はこれまで以上に増えるので、内容ともかく書く習慣は付けていきたいなと考えております。これも過去に何回か言っている気はしますが。

2については微妙なところ。
正直言ってスピーキングに関してはあまり伸びてません。留学生だらけの大学院にやってきてもうすぐ一年。いまだに留学生としゃべるときはキョドる始末。もうちょっと落ち着けよと。愛想つかされないうちに何とかしたいところです。
ただ、TOEICの点数はかなり伸ばせたので、リーディングリスニングに関しては達成したと言ってもいいかなと思います。当初の目標からはややずれますが。ちょっとくらい自分を褒めないとやっていられない。
最後にライティングですが、これは年末に出た英語レポートの出来がひどすぎて先生からのフィードバックでボロボロにされること請け合いなので今から泣きたい気分です。圧倒的にアウトプットが弱すぎる。典型的な受験英語野郎です。

さて最後の3。
まぁ趣味の充実ってのも尺度が難しいところではありますが、これも一応達成できたんではないかと。水泳の大会も出たし、将棋は相手してくれる友人もできましたし。自炊は最近サボりがちですが。


さて、ここまで振り返ってきたわけですが、今年はどうするか。
修論就活頑張るってのはまぁ当たり前の話なんで置いとくとして、とりあえず昨年から継続するものとしては
ブログ継続
これはどんな雑文でも良いから続けていきたいです。前述しましたが、どうせこれからESなり何なりで書くこと多いので、せめて習慣だけでも付けたい。ちょっと慣れたらテーマ決めて作文とかしてみてもいいかもしれない。
・英語のスピーキングとライティング
これも前述のとおり。何とかせねばならない。

趣味に関しては今年はわざわざ明言することもないでしょう。これまでどおり、楽しんでいきます。将棋大盤解説会とかは一度行ってみたいですね。
で、次の一つは今年から付け足しで
・迂闊な発言をしない
ちょっと抽象的な感じになりましたが、そのまんまです。前年、本当にものを考えずに話すことが多かったように感じます。どうも調子に乗ると喋るすぎる悪い癖があります。後から振り返って(ノ∀`)アチャーとなることもしばしばでしたので、今年はそこんところ気をつけたい。勢いだけで喋らず、かといって黙り込まず。


それでは、2012年もまたよろしくお願いいたします。

2011-09-24

報知マスターズスイミング

9月19日の月曜日、報知マスターズスイミングに参加してきました。
7月のジャパンマスターズは都合で参加できず、8月は海外実習でケニアにいたりで、6月の大阪長水路以来ほぼ3ヶ月振りの大会参加。
自分がエントリしたのは50mバタフライのみです。最近はメンバがうまく集まらずリレーが組めなくて寂しい限りです。
100mを長水路で泳ぎきれる自信は今はないし。

3ヶ月振りだから気合入れて…いきたかったんですが、8月の海外実習での出費が響き、プール利用料も思うように払えない始末。それでもなんとか3回は練習し、いざ本番。


まぁ、そんな準備で結果が出るはずもなく、ベストからは2秒ほど遅れてゴール。
2秒て。
50mのレースで2秒て。
練習不足にしてもこれはひどい。順位も年齢別で最下位だったし。


唯一の収穫はスタートと浮き上がりで失敗しなかったことくらいですかね。
上手くいったとも言いがたいんですが、前回は15mラインオーバーで失格くらったこと考えるとだいぶマシかと。
一度ビデオで自分の泳ぎをチェックしてみたいもんです。

しかし、本当に泳ぎ方を変えないといけないんだなと実感。
現役時代はパワーに任せて泳いでましたけど、今は当時ほどパワーがあるわけでもなく。そうなると当然テクニックを磨かないといけないわけです。

まぁパワーの維持も大切なんですが。泳ぎ的にも見た目的にも。
この大会、名前のとおり報知新聞が協賛していて、カメラマンがレースの写真を撮ってくれるってサービスがあるんですね。現像してもらおうと思ったら当然お金かかるんですけど。
それを大会終了後にネットで見たら自分のヒョロさに愕然としました。自分ではそんなに筋肉落ちたつもりないんですけど、客観的に見ると全然違うもんですね。これはタダでも現像したくない…。

帰りに本屋寄って『swim』購入。
特集がタイムリーだったのと、表紙が寺川綾だったので。インタビュー見た感じ、寺川選手の引退はなくなったみたいですね。上海のときは、これが最後の世界大会、みたいな話をしてたんですが。
好きな選手なので良かったです。
しかし、買う雑誌が『スイミングマガジン』から『swim』になったことで自分の立ち位置の変化を感じる。
『swim』の方がhow to記事が多くて、今の自分には合ってるのかなと。『スイマガ』の方がトップ選手の記事が多くてテンションは上がるんですけどね。

2011-08-02

マチュピチュの劣化

twitterでも若干書いたのだけど、個人的に興味のある話だったのでブログにまとめておく。
asahi.com(朝日新聞社):マチュピチュ劣化深刻 日本の研究者に保存・修復依頼 - 文化トピックス - 文化

ペルーマチュピチュの一部がかなり劣化してしまっているという話。
素材になってる花崗岩に風雨や、100年前にこの遺跡を発掘したハイラム・ビンガムの焚き火のせいで亀裂が入ってしまっているらしい。
屋外の遺跡なんだから、風雨の問題は仕方ないとしても焚き火の話はいまいち意味が分からない。燃やすにしても別の場所はなかったのか…。

100年前の失敗を責めても仕方ないので、目の前のことに対処しなければならないんだが、問題はその方法。
今回ペルー政府は日本に保存修復を依頼してきたんだけど、人材は出せるけど、資金は出せないという条件。
虫のいい条件だが、昨年の集中豪雨による道路封鎖で観光収入は減少しただろうし、今回の修復でルートの変更や、最悪立ち入り禁止になってしまえばまた収入が減少することは免れない。もともと裕福な国というわけでもないし。

今回、仮に資金調達がうまくいって修復がされたとしても、しばらくしたらまた同じ問題が立ち上がってくる。
そのたびに資金援助を頼むわけにもいかない。そこで一つ考えられるのは、花崗岩とは違う、風雨に強い素材を使って修復をしてしまうということ。自分は材料に詳しくないので、新しい材料の価格がどうなるかは分からないけど、何回も修理するよりかは安くつく可能性はある。
ただ、マチュピチュ世界遺産に指定されているということもあって、今度はオーセンティシティの問題が立ち上がってくる。どこまで元々と異なる材料の使用が許されるか、明確な基準は定かではないけれど、あんまり大々的にやってしまうと今度は世界遺産登録が危うくなる。そうなるとまた観光収入に影響を及ぼしそうだ。

やはり記事にもあるように、現地の人が自力で、必要になるたびに補修をしていくっていうのがベストではあるんだけど、やはり問題になるのは資金面。
このあたりをマチュピチュの観光収入からうまく補修用に資金を配分できるようなシステムが作られれば良いんだけど。しかも昨年のような天災による長期間の立ち入り禁止や、大規模修復が必要になる可能性を考えると、定期的にストックをし続けるような形がベストか。
その仕組みが簡単に作れればどこも苦労はしないんだけども。

一度マチュピチュ関連の収支がどうなってるか調べてみよう。どこまで公開されてるかは分からんが。

2011-08-01

世界水泳上海

本当は当日に書きたかったのだけど、時間がなかったので。

今年の世界水泳上海ということでほとんど時差もなかったので、結構な割合で観戦することができた。
見られなかった分は一応録画はしてあるけど、見るのはいつになるやら…。録画したやつって一気に観るモチベーション下がるから。
そんなわけで全部見られたわけじゃないんだけど、感想を少し。


何より嬉しかった、というか安心したのは今大会で水着規制導入後はじめて世界記録が出たこと*1
200m個人メドレーでのライアン・ロクテ選手、最終日1500m自由形の孫楊選手。
個人的に高速水着に関しては、契約や選手の国籍などによって生じる不平等以外は特に問題がないと思っていた。
どんなスポーツの選手だって、自分の力が最大限発揮できる道具を選ぶのは当たり前の話だろう。そりゃルール違反ということであれば問題だろうが。
だから「水泳は水着の勝負になってしまった」なんてくだらない批判を吹き飛ばすような2選手の快泳にはかなり興奮した。


反面ちょっと悔しかったのが最後のメドレーリレー
バタフライまでトップで泳ぎながらも自由形で逆転されてしまった。日本の自由形の弱さを浮き彫りにしてしまった形に。もちろんレベルは上がってるんだけど、それ以上に他国の進化が早い。
長距離では1500mで宮本選手が決勝に残るまでになった。400mではアテネで松田選手が決勝に残った。
短距離でも決勝に残れる選手が出てきてくれれば、他3種目ではトップレベルの選手を擁してる日本はアメリカともいい勝負してくれるようになるんじゃないかなと。
アジア人でも短距離で勝てるってのはパクテファン選手が証明しましたし*2。日本人選手もそれに続いてほしい。


最後に。
北島選手の勝負強さには感動すら覚えた。
結果としては4位と2位で、本人的には納得いってないだろうとは思う。ただ、国際大会の大舞台、どんなコンディションであれ、これだけコンスタントに結果を残し続けてる選手は他にいないだろう。
国内大会では負けたとしても、大舞台ではやってくれる、という期待感を持たせてくれる選手は他にいない。


今回は見てて本当に楽しかった。
学部生のときは離れてしまって、自然観戦することも減ったのだけど、現役復帰*3した今あらためて観るとやはり楽しいし、テンションも上がる。修造のテンションにも慣れた。
身近に一緒に水泳を楽しめる人がなかなかいないのが残念すぎるな。やっぱりスポーツの中じゃマイナーな部類に入るからなぁ…。

*1:個人種目で。リレーでは出ていた

*2:200mでの話だけど。100mで決勝に残ったアジア人はまだいない。準決勝には残ってる

*3:といってもなかなか練習時間も取れない状況なんだけど