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2007-11-06

なんだかんだ言っても、IT業界って、俺にとってはすげえ楽しいよ

他人の人生に口を出す気は毛頭ないけども

http://d.hatena.ne.jp/faultier/20071105/1194278749

タイムリーにもIT業界ってどうなのよ?って話題が盛り上がってるみたいだし、彼らが情報技術にとりたてて興味があったという話も聞いたことがなかったので、すこし気になった。で、何故その職を選んだのかとか、将来的にどうして行きたいのかとか聞いてみた。その彼らが口々に語る夢――より正確に言うならば、計画――を聞きながら、少しだけ暗澹とした気分になった。「最初は現場で1、2年プログラミングの経験を積んで、その後は出世して上流工程をしきるんだよ」「俺は金融の専門家になるんだ」「私、パソコンとか全然わかんないけどこの仕事なっちゃった」「ああ、俺も俺も。あんまよく知らん」「技術を極める人はすげぇと思うけど、別に俺はそれをやりたいとは思わないし、実装だけやってる人に将来性ないよね」「ていうか、実装は下請けの会社がやることで俺らがやることじゃないよな」… etc

 確かにこんな戯けたことほざく「なんちゃってSE」っているんだよなあ。特にリストラと縁があまりない大手Sierには。まあ、みんながみんなそういう奴ばかりじゃないけどと、零細偽装派遣から潜りこんで中堅Sierに渡って腕磨いてなんとかフリーランスで食えてる俺が言ってみたりする。

 工程プログラミングから上流工程までひととおり経験してきてるのだが、そもそも実装を軽く見てマトモなものが作れるわけがねえと思うんだよね。ウォーターフォールでも、作る前の計画立てる際に、そのモノを作るためにコスト、要員、業務適合性を考えた上でどんな技術が一番適してるかというのを見極めなければ、プロジェクトは火を噴きまくるのは目に見えてるし、設計する場合は、実装を意識しないとマトモに設計できねえと思うんだけどね。

 要するに、下流工程意識しないで作ると、途中で手戻りが発生して、何時まで経っても作れないわけで。特に最近流行りのアジャイル開発の場合は、実装知らないと話にならねえと思うんだがな。

 で、使えねえ奴はとっとと退散すりゃいいものの、ここはリストラとはあまり縁のない大手SIer

 そいつ等の成れの果てが業界の文鎮になり、的外れなこと言って顰蹙買ってるのがIPAフォーラムなんだけどね。ちょっと前の記事でも書いてるが。

 http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20071101/1193937139

 IPAフォーラムの話について、小飼弾さんも書いてるが、すげえ共感。

 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50943798.html

イメージを形にできないものに産業の名は値しない。IT産業はイメージの具現化がすべてである。人気を魅力と勘違いする人は減衰する。

 確かにそう。原材料自体「目に見えないもの」で、それを「ソフトウェア」という目に見えるものに変えるわけで。

 さらに、原材料と全く違うものができるっていうのは料理と似てる。野菜と肉と香辛料からカレーができるが如く。

 料理の場合は、原材料から何ができるかという想像の余地はあるが、ソフトウェアって原材料から何ができるかという想像がすげえふくらみすぎたり、下手すりゃイメージしづらいからなあ。それをイメージするのは技術であって、イメージを伝えるのは、エンジニアという仕事なんだろうなと。

 で、ソフトウェア開発の場合は、工程ごとに分業されてるが、各工程で完成物のイメージが共有できなければとんでもねえものができてしまうわけで。それこそ、ガンダム作りたいけど、出来上がったら上半身ガンダムで、下半身ザクだったっていう笑えない話もあるわけで。客からしたらたまったもんじゃないだろう。

 その点で、「同じイメージを共有し、具現化する」ことがプロジェクトでは必要になる。そのためのレビューだったりヒアリングだったり、ドキュメントだったりするわけで。

 じゃ、どうやって同じイメージを異なる同士で共有できるかというと、ユーザーに対するイメージング、そして違う工程に対するイメージングがうまくできて、それぞれの視点でも見る目を持たなきゃ難しい。

 それが大変だけど、そのかわりビッタリ合ったときの快感はすげえ。

 オーケストラで言えば、「完全に音が合った状態」だろうな。演奏してるほうもすげえ気持ちいいんだよね。そういうのは。プロジェクトがうまく回ってる状態ってそういう感じだと思う。

ところが、職人はどの産業が興亡してもやっていける。客は代わっても職は代わらないのだ。製造業のような、一見産業と心中しそうな職ですら、岡野雅行のように生きられるのだし、ましてやソフトウェアエンジニアというのは、およそ職人の中で最もつぶしが利くものの一つだ。ありとあらゆる道具がハードウェア直接のロジックではなくソフトウェアを経由して動くようになりつつある現在、職にあぶれるということはまずありえない。

 確かに選ばなきゃ職にはあぶれないっすね。俺、東京から関西に来てもまずまずの仕事にありつけてるし。色んなところに住むのが好きな俺にとってはいい。てか、関西が気に入ってるからなあ。

 つーか、状況次第では、九州に住むことも考えなきゃならんので尚更いい。

確かに、きつい。どうきつい、どうしてきついかはまた別entryで書くが、職人世界というのはどこもかしこもそうだ。しかし、おなじきついでも、それは自分が鍛え上がっていく時のきつさであって、今日も明日も同じきつさの繰り返しでは決してない。もしそうだとしたら、それは職人以外の何かが混じっている証拠だ。そういう時には躊躇せず職場を変えること。

 別エントリに期待するが、俺の場合、好きなことやって飯食ってるから逃げたら自分が自分でなくなりそうな感じがするし、それに、ゴールというのがない業界だ。覚えなきゃならないことは日増しに増えていくし、やればやるほど仕事の密度は濃くなっていく。その辺はたしかにきつく感じることがある。自分を追い込んじまうんだよね。

 そうなると、マラソンやってる人ならわかると思うが、マジで歩き出したくなるぐらいしんどい状態のような感じになることが多々ある。それを超えると楽になる、だけどまたデッドポイントがやってくる。その繰り返しだ。

 だけど、苦しさの質も違うし、感じでいえば「一段と高いレベルでの苦しみ」っていう感じになるのかな。それってヤマを超えたときに気づくことが多々あるんだけどね。

 そして、このような快感を感じることがあるからたまらない。

しかしきついから逃げないで職に打ち込んでいると、ある日気がつくのである。自分がどれだけ鍛えられているかを。こりゃ堪らんよ。堪えられないよ。こいつは残念ながらどこにも売っていない。職人が作ったものなら金だせば買えるけど、自分でつくれなかったものがつくれるようになった時の気持ちは、どこにも売ってないんだぜ?

 自分で作れなかったものが作れる嬉しさって、マジでたまらないものがある。

 そういえば、俺がプログラミングにはまったきっかけが、たまたま昔の職場放置されてたMS-DOS機があって、色々触ってくうちに面白くなって、当時既にこの業界に入っていた友達から色々教わってくうちに、C言語を覚えて、独学で組んだプログラムエラーがなく思ったとおり動いたのがすげえ快感だったからってのがある。

 それこそ「Hello,World」にちょいと毛の生えたプログラムなんだけどね。

 で、それを仕事としてからも、作ったものが無事カットオーバーしたときって、達成感があるしな。それが止められねえから今でもやってるわけで。

残念ながら、誰もが職人になれるわけではない。IT産業もそれは同じ。でももし君がそれに魅せられて、あの堪えられない気持ちの味を知ってしまったのであれば、匠に弟子入りしてみる価値はある。ましてやIT産業だ。技術は一子相伝門外不出なんてことはないし、何人もの匠に同時に弟子入りすることだって無理なくできる。

人気企業とやらに逝くのは、そのあとでいい。なに、そんな難しくない。正社員にこだわりさえしなければ。

 俺は匠になれるほどスキルもない。今のところは。てか、いつその境地になれるかすらわからないな。

 いつなれるかわからねえけど、好きな仕事だからやる。やってるうちに何か見えてくるだろうなと。で、振り返ったら俺の後ろには道ができてて、歩く奴もいるわけで。持ってる技術は高が知れてるが、出し惜しみはしない。というよりも俺が身につけた技も、技を囲い込まない先達がいたから身につけられたわけで。

 で、今日も俺は道を歩いているんだ。まだ先は見えない。てか、前にある道を逸れて自分で道を作るかもしれない。先がわからねえから楽しい希望的観測で歩けるしな。

 どこまで行けるかわからないが、楽しいからそのまま歩いて行こうって感じだ。この業界をね。

あざーすあざーす 2007/11/07 23:12 やる気出ました。
ちょっとだけ

muffdivingmuffdiving 2007/11/09 02:30 ありがとうございます。俺も更新するのにやる気が出ました。

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