ジャパンカップダート検討

去年は穴にゴールデンチケットを推して的中出来ましたが、今年も的中できるよう頑張りたいと思います。

国内では敵なしの状態のエスポワールシチーも、JBCを強い勝ち方をしたスマートファルコンも出ず、さらには外国馬も出てこないということで先週のジャパンカップよりも少し小粒な感じもしますが、エスポ、ファルコンに挑戦する馬を見つけるという意味で注目してみます。

JCDは3歳馬が古馬と1㎏しか斤量差がないため古馬が活躍できるレースといえます。しかし、マイルCSもそうでしたが、今年はゴールスキーが3着にきて悔しい思いをしましたからね。3歳=切りとはすぐに決めつけるのはよくないでしょう。

JCでも1,3着が3歳馬だったというところをみると3歳馬の芝路線はレベルが高そうです。毎年言われていることですが、スプリンターズSでもダッシャーゴーゴー降着ながらも2位入選、エリザベス女王杯アパパネが3着、マイルCSでもゴールスキーが3着、天皇賞ペルーサが2着と古馬相手に善戦しています。有馬記念も3歳馬には注目でしょう。

ただ問題のダート路線ですが、今年出走してくるのは初ダートのアリゼオと距離に不安を残すバーディバーディ、一旦地方に行き、中央に戻ってくるも満足につかえていないマカニビスティーのみです。ジャパンダートダービー地方馬に持って行かれ、レパードSの勝ち馬も出てきません。芝に比べると今年の3歳馬は小粒なのかもしれませんね。

アリゼオが芝以上にダートが強ければ問題ないですが、父シンボリクリスエス、母父フジキセキということでダートもいけそうな血統ですが、シンボリクリスエス産駒の阪神ダート1800mの成績は勝ち数こそ稼いでいますが、未勝利、500万条件まででそれ以上のクラスでは活躍できていません。シンボリクリスエス産駒のダートの代表産駒のサクセスブロッケンもJCDでは2年連続で負けています。

初ダートで魅力を感じますが、穴人気しそうですし危険かなと感じます。

さてここから本格的な検討に入りますが、まずダートの中央のG1が2つしかないということを考えた方がいいかもしれません。

ダートのG1は地方交流がありますが、大半が地方の馬で中央の馬にはかなわず実質4,5頭だての競馬といっても過言ではありません。

一方中央のダートG1はフェブラリーとJCDしかないので地方で賞金を稼いだ馬が殺到しますのでレベルは当然上がります。
しかし、人気別の成績を見てみるとJCDでは

1番人気 (4-3-2-1)
2番人気 (0-0-0-10)
3番人気 (0-1-0-9)
4番人気 (3-0-1-6)
5番人気 (1-2-0-7)
6番人気 (0-1-1-8)
7〜9人気(1-1-4-24)
10人以下(1-2-2-62)

1番人気が圧倒的に強く、着外1頭は00年のファストフレンドのみでそれでも5着です。

7番人気以下の勝ち馬は06年のアロンダイトと03年のフリートストリートダンサーです。

アロンダイトは連勝中の上がり馬、フリートストリートダンサーは外国馬と未知の魅力がありました。なのでこれまで地方、中央問わず実績を残せていない馬で人気のない馬はここでは用なしでしょう。

実績という面で一番わかりやすいのは、近1年(去年のJCDから1年)でG1の3着以内がある馬はここでは強調できる実績といえます。
以下に過去10年の3着内馬の近1年の主なG1実績を書いていきます。

09年
エスポワールシチー
南部杯 1着

シルクメビウス
JDD 2着

ゴールデンチケット
JDD 3着

08年
カネヒキリ
近1年出走なし。しかし、それ以前にG1を4勝

メイショウトウコン
JBC 3着

ヴァーミリアン
JBC 1着

07年
ヴァーミリアン
JBC 1着

フィールドルージュ
JCD 3着

サンライズバッカス
JBC 3着

06年
アロンダイト
初G1

シーキングザダイヤ
JBC 2着

フィールドルージュ
初G1

05年
カネヒキリ
ダービーグランプリ 1着

シーキングザダイヤ
南部杯 2着

スターキングマン
近1年G1実績なし。過去に東京大章典1着はある。

04年
タイムパラドックス
JBC 3着

アドマイヤドン
JBC 1着

ジンクライシス
初G1。3歳馬。当時は古馬と2㎏差

03年
フリートストリートダンサー
外国馬

アドマイヤドン
JBC 1着

ハギノハイグレイド
当年G1で3着内なし。過去に川崎記念2着、JBC3着あり。

02年
イーグルカフェ
当年G1で3着内なし。

リージェントブラフ
川崎記念 1着

アドマイヤドン
JBC 1着

01年
クロフネ
ダートG1初出走。NHKマイルでG1は勝っている。当時は古馬と2㎏差。あの着差では同斤量でも圧勝はしていたと思うが。

ウイングアロー
JCD 1着

ミラクルオペラ
初G1

00年
ウイングアロー
南部杯 2着

サンフォードシチー
初G1

ロードスターリング
外国馬

今回の出走馬で近1年にG1で3着以内があるのは

アドマイヤスバル
ヴァーミリアン
シルクメビウス
オーロマイスター

上位人気であればこれらの馬の好走はほぼ期待できるといっていい。他の条件で絞り込めばいいだろう。

G1実績がなかった馬は以下のように分けられる

1. 初ダートG1出走
2.1年以上前にG1実績
3.外国馬

と分けられます。外国馬の出走は今年はないので1と2を検討すればいいでしょう。

1. 初ダートG1出走について
初ダートG1出走の馬は

サンフォードシチー
クロフネ
ミラクルオペラ
ジンクライシス
フィールドルージュ
アロンダイト

古馬相手に2㎏もらっている時代に好走した3頭

クロフネ
ジングライシス
アロンダイト

は斤量の面で恵まれているということもある。ただ、クロフネは7馬身も2着以下に離していて、たとえ同斤量でも勝っていたであろうとは予測はつく。しかも同馬は芝とはいえG1を勝っている。前走の武蔵野Sでも古馬相手に圧勝。

ジンクライシスはダートの成績が(4−4−0−0)と連対率100%で、上がり1位を6回、3位を1回記録していた。前走も準OPとはいえ、古馬相手にトップハンデで0.3秒差をつけ圧勝している。

アロンダイトは4連勝中の上がり馬で前走同じ条件の準OPで古馬相手に勝っていた。

3歳馬はダートで底を見せていない、古馬相手にOP級の力を示していた馬がJCDで3着以内に入れる条件といえる。

他の初ダートG1の馬
サンフォードシチー
ミラクルオペラ
フィールドルージュ

サンフォードシチーはダート成績(8−6−4−4)とダートでは高い複勝率を誇り、上がりは(13−4−3−2)と常に上位の上がりをつかえていました。中央のダート重賞でプロキオンS3着、武蔵野S1着と実績も残せていました。そして武蔵野Sではアグネスデジタルに勝っていました。常に相手なりに走れる馬だったということでしょう。

ミラクルオペラはダート成績(7−2−2−1)とこの馬もダートでは安定した成績。そして重賞2連勝を含む3連勝中。地方の2戦はわかりませんが、中央のダートでは常に上がり3位以内を記録。

フィールドルージュはダート成績(5−3−1−3)着外3回は初ダート、不良馬場、初重賞の時と理由を探せばあります。上がりが(8−0−3−1)と常に上がり上位、4位以下の1回は不良馬場の時。

これらをまとめると、

ダートで安定した成績、常に上がりが上位である

ということが言えます。しかし、これらの3頭から勝ち馬は出てきていませんので、相手に抑える程度でいいでしょう。

初ダートG1でいきなり好走できる馬は

・ダートで安定した成績
・常に上がり上位
・3歳なら古馬相手にOP級の実績

といえますね。

今回の出走メンバーで初めてダートG1に出走するのは

アリゼオ (0−0−0−0)
キングスエンブレム (3−1−0−2)
クリールパッション (8−4−3−14)
ダイシンオレンジ (6−2−2−4)
トランセンド (6−2−0−3)
カニビスティー (2−0−0−2)
マルカシェンク (0−0−0−1)

横に書いてあるのはダート成績です。
アリゼオ毎日王冠古馬相手に勝っていますが、ダート実績もなく、最初に書いたように血統からも狙いづらいです。
ダート成績で推せるのは
キングスエンブレム
ダイシンオレンジ
トランセンド

ですかね。キングスエンブレムは着外2回は屈腱炎での休養明け2走で調教も坂路で最後14秒台とさすがに体調が整ってなかったみたいです。前走馬なりの調教で明らかに緩めに仕上げてありますので巻き返しは必至です。そして凡走した2回以外は上がり上位で他の好走条件にも合います。

ダイシンオレンジは着外4回と少し多いですが、複勝率は高いです。ただ、京都のダートで崩れたことのなかった馬が前走大敗を決しているのは少し不可解。着外4回中、前走以外は騎手が主戦の川田でないというのが2回、トップハンデを背負っているというのが1回と理由はつきます。前走にしても休み明けですので変わり身があるかもしれません。ただ、上がり面について気になる。ダートの上がり3Fの成績は(2−3−2−7)と過去の好走馬と比べると物足りない。他にプラスの条件があれば抑える程度で十分か。

トランセンドは着外3回は古馬初対戦が1回と4コーナーで3番手以降に位置していたのが2回とあまり上がりが速い方ではない。
しかし、4コーナーで2番手いないで回れば
(6−2−0−1)
とほぼ完璧の成績。今回の逃げると思われるので、ここでは有力。

初ダートG1組では
キングスエンブレム
トランセンド
はかなり有力。ほかにもプラス条件があれば
ダイシンオレンジ
も抑える必要あり。

次に
2.1年以上前にG1実績について
マコトスパルビエロが回避したので今回のメンバーでは該当する馬がいない。よって検討は進めていかない。