まみ めも

2018-09-16 オカン、おふくろ、お母さん

連休にめずらしくレジャーにでかけたところ、ふーたんが階段から転げ落ちてしまった。しばらく様子をみていたけれどちょっと体勢が変わると痛がり、左腕をかばうので、やっぱり心配になって夜間救急にかかった。肩の脱臼や腕の骨折を疑ったけれど、たまたま肩と上腕をうつした写真に鎖骨がポッキリ折れているのがうつりこみ、痛みの原因がしれた。こどもの鎖骨骨折は固定もむずかしいので安静にするようにだけいわれ、三角巾で吊って痛みどめもしないで回復を待つしかない由。その夜は風呂も入らずバンガローに泊まったけれど朝になってごはんも食べずカルピスだけを飲み、立つことも怖がっておうちにかえりたいと泣くことしきりでどもならんので宇都宮からやまびこで帰ってきた。最寄り駅で駄菓子を買い込み、ハンバーガーショップでソフトクリームつきのキッズミールを食べ、夜もチーズバーガーを食べたいというのでハンバーグを焼いてパンにはさんだ。おおいに甘やかした甲斐があってきょうはくたびれた様子はあるもののめそめそしたぐらいであとはおとなしくしている。ふとんに入ったらくたっと寝てしまった。

ト。

角田光代重松清加藤登紀子松尾スズキ小池百合子美輪明宏…など、各界著名人87人が「母」について語った短編エッセイ集。『文藝春秋』掲載を加筆修正して単行本化。

四つの目玉 青木 奈緒

芸人顔まけ 赤井 英和

かむかい母ちゃん 芦原 すなお

絵描き嫌い 安西 水丸

洗濯物と自転車 池内

箪笥の奥の手紙 池上 冬樹

普通のような普通でない人 池田 晶子

母の結婚写真 池田 満寿夫

学校に呼び付けられた母 池辺 晋一郎

二人で一人 石橋 幸緒

母の秘密 泉 麻人

おんなの昼寝 市川 森一

旅の記憶 市田 ひろみ

こぼし酒 市村 正親

料理20人分8年 伊藤 まさこ

母の逆鱗 稲泉 連

大難は中難に 内橋 克人

東京だよ、おっかさん 大木 凡人

母娘の挑戦 太田 房江

ダンス・ミー 大前 研一

最も愛おしい人 岡部 まり

母の教え 小川 和久

うちのお母ん 荻野 アンナ

賑わいの中で 小椋 佳

トラウマって… 角田 光代

今でも現役 加藤 登紀子

自由・平等・博愛 加藤 芳郎

親鳥のまわりで 上坂 冬子

極楽トンボ 樹木 希林

先祖は海賊?宣教師? 岸田 衿子

スカーレットのように 桐島 洋子

クリームはタップリ 日下 公人

素人のクソ度胸 小池 百合

夢の導き 児玉 清

明治の女にゃかなわない 小林 亜星

おふくろ帝国主義 さいとう たかを

神様の順番間違い? 酒井 順子

引っ越しの達人 重松 清

褒めてくれる母 篠沢 秀夫

母との口論時代 清水 義範

待っている母 しりあがり 寿

アイ ラヴ ユー マリー 鈴木 慶一

呼名はカアちゃん 鈴木 清順

棺に入れるものがない 関川 夏央

母から聞いたこと 高島 俊男

子離れ 高橋 睦郎

愚直な人たち 立松 和平

やめときなはれ 谷沢 永一

絵描きと貿易商のあいだ 玉村 豊男

独裁者のいろいろ 土屋 賢二

ついたて 津本 陽

母の笑顔 常盤 新平

アップルパイ買って 徳岡 孝夫

二羽の鳩 中井 貴恵

母の手 中尾 彬

僕はいかにして楽天家になったか 中島 らも

母の“理科少年”養成 中野 不二男

一番厄介な例 中村 彰彦

不肖の娘 中村 うさぎ

砂と貝殻の土産 二谷 英明

二人のおふくろ 馳 浩

せっかちの遺伝 林 望

上の空の母 久田 恵

海棠の花 広瀬 久美子

初めて母と呼んだ日 辺見 じゅん

同級生の求婚 堀田 力

母の漢字変換 穂村 弘

聞きそびれてひさしく 松尾 スズキ

お前は虎ぞ! 松本 零士

トマトの記憶 水木 楊

たえず南へ、南へ 水野 晴郎

妖怪なる母 美輪 明宏

変な奴 群 ようこ

芯の強い人 目取真 俊

恋の季節 茂木 大輔

“火の玉”母さん 森 詠

ええかげんな母親 森 毅

意図せざる孝行 森永 卓郎

楽天的接待主義 山下 洋輔

少い思い出 山田 太一

わが道を行く 山田 洋次

疑わず、区別せず 横尾 忠則

母を想う 淀川 長治

投了後の一家 米長 邦雄

久しぶりのデート 李 麗仙

ベーコン・ライス 和田 勉

未婚の母 渡辺 みどり

私の死亡記事とおなじ文藝春秋のシリーズ。母親とは良くも悪くも因縁であり、それ以上でもそれ以下でもなく、とはいえやっぱり生まれ出づるふるさとという点で、父親とは決定的にちがうものをはらんでいるけれど、結局は父も母も自分とはべつの人間であるということ、親にもこどもにも夢をみてはならぬ。夢をみるのは現実が終わってから。

2018-09-13 Love Letter

ひそかに動向を伺っていたきのこたけのこ総選挙の結果が出て、毎度ながらたけのこが勝った。政治や宗教の話はタブーとはよくいうことだけれど、おそれず立場を明らかにすると、断然にきのこ党派ということになる。いつだって少数派。会社にはいりたてのころに居室できのこたけのこ論争になったことがあり、そのときにいつもクールな先輩がきのこ党員だった。そのときに「たけのこの里はおこさまのおやつです」と放ったひと言が忘れられない。ひるがえって、きのこの山はおとなのおやつです。示唆に富んだお言葉。

Love Letter (幻冬舎文庫)

Love Letter (幻冬舎文庫)

ト。

この手紙が、あなたに届きますように。今、最も輝きを放つ11人の作家が、それぞれの「ラブレター」に想いを込めて描く恋愛小説アンソロジー電子書籍配信サービス『Timebook Town』連載を単行本化。

ありがとう 石田 衣良

空 島村 洋子

ラブレターなんてもらわない人生 川端 裕人

再会 森福 都

ミルフイユ 前川 麻子

音のない海 山崎 マキコ

水槽の魚 中上 紀

虫歯の薬みたいなもの 井上 荒野

竜が舞うとき 桐生 典子

永遠に完成しない二通の手紙 三浦 しをん

きまじめユストフ いしい しんじ

ラブレターというものに甘く切ない予感を馳せるものの、実際には封筒や便箋のセンス、文字の造形にことばの連なりと、要求を満たすにはかなり高いハードルをこえなければならないし、なにより物的証拠を残すのはおそろしい、ラブレターなんてもらう可能性がないこともないというぐらいがちょうどいいのかもしれない。といいつつ、もらうとしたら中島敦からもらいたいです。一人称は俺でお願いします。

2018-09-10 猫はしっぽでしゃべる

帰り道でガレージの軒先に「ご自由に お持ち下さい」と黒のマジックで書かれたうす汚れた段ボール箱がおいてあって、中に名状しがたいセンスのおもちゃが詰まっている。それをみつけたセイちゃんが、いいものがあるよと目をきらきらさせて、こどもたち、三人で迷いながらひとつずつ選んできた。ラッコ、かも、キティちゃんのぬいぐるみ。いずれも完成度が低く変なしみがついていて、気の毒さがわいてくる。週末に洗濯したらしみは取れたけれども、気の毒さはなくならない。キティちゃんはどう考えても頭と体のバランスが知っているものとは違うのだけれど、ちぎれかけたタグにはSanrioと書いてある。Sanrioだけれどメイドインチャイナ。いずれにしてもこどもたちは気に入って、ままごとに登場させたりふとんに連れていったりしている。なぜか気の毒なぬいぐるみにはわたしも勝てる気がしない。いつまでもここにいていいのだよと思っている。

猫はしっぽでしゃべる

猫はしっぽでしゃべる

ト。

熊本の小さくて不便な本屋「橙書店」。看板猫と共に日々店に立ち、人と人、人と本とをつないできた店主が、本と猫と記憶について綴った、初めてのエッセイ集。『アルテリ』等掲載に書き下ろしを加え単行本化。 

猫をだされると弱い。新着資料からタイトルで予約。こういうふうに手の届く仕事がやれるというのは、大変にはちがいないけどやりがいのあることなのだろうな。

2018-09-06 秘密と友情

嵐の日は、雨がひどくなる前に風の吹く中を帰ってきた。夜のふとんで、雨と風の音、往来をなにかが転がっていく気配が眠りのなかに混じってくる。レム睡眠のないマウスのことを考える。夢をみないマウスは物覚えが悪いけれど生きるのには問題がない由。iPhoneを何度も落っことしていたらひび割れがひろがり少しずつ面が落剥して中身があらわになってきた。いまのところ機能には問題がないらしい。生き物も機械もタフさと脆さの狭間でなんとかやっておるよ。

秘密と友情 (新潮文庫)

秘密と友情 (新潮文庫)

ブ。108円也。

他者との不器用な関わり方、地への足の着かなさ加減など、互いによく似ていることを感じとり、友情を結んだ精神科医歌人が、14の概念について語り合う。世界にいまだなじめないあなたにおくる、微笑と屈託の連続対談集。

うまくやっていない人びとに安心してしまうわが身の頼りなさよ。なじめる予感のしない世界との接点をできうる限り少なくしてひっそりと息づいていたい。

2018-09-03 知識人99人の死に方

パッとしない天気の週末。焼き菓子が食べたくなって電車でふた駅のアングランパに行き、ガトーバスクをふたつ買った。デパートにはほしいものが見つからない、金木書店にいく。三島由紀夫豊饒の海四冊がビニール紐で括られて千円なので買って帰る。四冊ぶんの重たさにビニール袋が指にくい込む。早めにお風呂をすませてまみふみまみで串カツ田中に繰り出す。生ビール4杯分の宴、とけてぐずぐずになったソフトクリームのコーンで〆て小雨に降られて帰宅。

知識人99人の死に方 (角川文庫)

知識人99人の死に方 (角川文庫)

ブ。108円也。

淡々と穏やかに、あるいは壮絶にもがき苦しみ…。戦後に死んだ99の死のドキュメント。手塚治虫有吉佐和子永井荷風、渋沢竜彦、森茉莉三島由紀夫今西錦司寺山修司他、死の準備のために。

99人分の死にカタログ。お好きな死に方をこの中からどうぞ、というのは冗談だけれど、死ななかったいのちはないのだよなあ。九十九どころではない数多のいのちのさきっぽに自分。