まみ めも

つむじまがりといわれます

買い物とわたし

場所中は帰り道の乗り換え駅で走る。そうすると8分はやい電車に乗り継ぐことができて、うまくいけば家に着いてすぐテレビのスイッチをいれると大関戦に間に合う。遠藤が白鵬を寄り切りでくだした取組をオンタイムでみたのはすごく興奮した。いい相撲だった。思わず実家の親に連絡してしまう。お父さん、ちょうど出張で九州にいて、福岡国際センターで観戦していたらしい。うらやましくて地団駄。チケットを記念にとっておくと言っていた。お父さんの乙女な一面を垣間見た。きょうはコンビニでスポーツ紙を買ってきて、裏一面を飾った遠藤と白鵬の記事を読む。追手風親方「お相撲さんはアスリートではなく勝負師」のセリフにびりびりしびれる。

ト本。

安くてカワイイから卒業した著者が、迷いながらも選び抜いたものたち。「何を買うか」の先にある、「現代の消費」や「処分の仕方」にも踏み込んだ、新世代お買い物エッセイ。『週刊文春』連載を加筆・訂正して文庫化。 

同年代の北陸出身ということもあるのか、身に覚えのある話が満載。中年女性の普遍がギュギュッと詰まっていて、笑えるけれどもやっぱり悲哀。川原瑞丸のエッジの効いたイラストがいかす。それにしても、おいせタンっていうと萌え系ネームになってなんとなくよろしい。新宿の伊勢丹は自分だけ空間に異質で省かれそうな気がして入るのも気がひけるけれども、最寄りの伊勢丹はちょっとくたびれていて居心地がいい。いつかキタムラのダサかわいいバッグとかが似合うおばさんになりたいのだけれど、十中八九なれないだろう。陳列された犬や家の形をパステルに模したファンシーさぎりぎりのバッグを羨望の思いで眺め続ける、そういう一方通行の夢が許されるのが百貨店だと思う。