まみ めも

つむじまがりといわれます

おべんと探訪記

水曜はお父さんが仕事で上京するついでに泊まっていった。夜は回るおすしに繰り出した。ビールに日本酒とカルピスと桃のジュースで乾杯。あらゆるおすしにたこ焼きやから揚げやポテトフライ、さんざんにたべて、帰り道はくるしかったけれど、冬の乾いた空気がしみとおるように気持ちがよかった。一番おいしかったのはわさびなすという漬物のおすしだった。人見知りのフーちゃんもじいじだけは特別らしく、すぐに拾った石を見せ、手をつないでご満悦だった。じいじのどこがすき?ときくと、あたま、と答えたのでわらってしまった。あたまとおめめがいいらしい。よかったね、じいじ。おかあちゃんのどこがすき?ときくと、おっぱいとおててといちごとばなな、と脈絡をうしなっていくのもまたいとしい。セイちゃんとフクちゃんはじいじのとなりに布団をしいて、こわい話をきかされて布団をかぶって寝たらしい。志ん蔵はいなかったけれども賑やかな夜だった。お父さん、ヘルニアかもしれないとしんどそうだったのが気にかかる。

おべんと探訪記

おべんと探訪記

ト。

毎朝の奮闘を写真とともに綴るお弁当日記をはじめ、駅弁探しの旅、食いしん坊たちのお気に入り弁当、料理上手に教わった弁当レシピの極意まで、お弁当にまつわるおいしい話が満載。『ほぼ日刊イトイ新聞』掲載を元に書籍化。

こどもたちのお弁当をこさえることがあるので、人のお弁当がやたらと気にかかる。伊藤まさこのお弁当は洗練されきっていない感じがわりといいと思う。できればもっとなんでもないいい加減な弁当がよくて、盛りつけにセンスのない芸能人の料理なんかをみているとワクワクする。いわゆるインスタ映えには個性がない。洋服も、おばあちゃんがそこらにあるものをとことん着てみたようなコーディネートなんのそのの着こなしにグッとくるけれど、なかなか自分ではそこまでいい加減になれないで、つまらない弁当やつまらない着こなしをしているような気がする。