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2014.08.26 Tue 舞台『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』オクムラ宅に出演します!

久しぶりになりましたが、舞台に出演します!
以前もチェーホフ『かもめ』でお世話になったオクムラ宅での出演です。

チェーホフ先生の名作・『桜の園』という名で親しまれている舞台の新訳での公演。
チェーホフ先生の本はなかなかに手ごたえがあって、会話があえて噛み合っていなかったり、突然歌いだしたり、どう考えても謎な意味不明のせりふがあったりするのですが、今回集まっている役者さんは強者揃いなので、なんとか面白くなるでしょう。

■オクムラ宅公演『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』

 
日程:
2014年9月19日(金)〜 9月28日(日)

場所:
上野 御徒町 古民家ギャラリー しあん

作:
チェーホフ

翻訳:
堀江新二
ニーナ・アナーリナ
群像社刊・『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』)

演出:
奥村拓

出演:
石本径代
日野あかり(アンティークス)
藤田早織
古村勇太(T1project)
鈴木克昌
植田祥平
室田渓人(劇団チャリT企画)
SaChan
村上佳久
渡邊百桃
家田三成
横手慎太郎(シンクロ少女)

タイムテーブル:
2014年9月
19日(金) 19:00
20日(土) 12:00 / 17:00
21日(日) 12:00 / 17:00
22日(月) 休演
23日(火・祝) 12:00 / 17:00
24日(水) 19:00
25日(木) 休演
26日(金) 19:00
27日(土) 12:00 / 17:00
28日(日) 12:00

チケット:
前売 2,500円(全席自由・税込)
当日 2,700円
高校生以下 1,000円(要学生証提示)

劇団の次回公演ページ:
オクムラ宅:次回公演 チェーホフ『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』

村上扱いのご予約フォームは
http://ticket.corich.jp/apply/57308/011/


ご予約・ご来場を心よりお待ちしております!

2014.01.24 Fri [本のメモ]『兵士は起つ 自衛隊史上最大の作戦』

兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

 
すげー面白かった!
 
2011年3月11日以降、その現場にて自衛隊がどのように救助活動に取り組んでいたかが丁寧に書かれている本だ。
最初の数十ページに渡って津波にぶつかってしまった自衛隊隊員たちの話だが、描写が細かく具体的に書かれていて、その場面をしっかり想像し追体験してゆくと、読みすすめるのはつらい。しんどい。日頃から訓練を重ね、有事の際に国民を守るのが使命であるのが自衛隊であるとはいえ、あの状況で寝ない、休まない。そのプロ意識が凄い。自衛隊に対する意識が変わった。
 
津波の去ったあとのまだ氷のような水が引いていない町の中を救助に向かう隊員の話も迫力があるが、そのあと、膨大な遺体を運ぶ任務の描写もあり、読むのはほんとにしんどい。しんどいけれど、日本人として向き合うべき内容。
 
自衛隊といったら突き詰めればやはり「兵士」であり、「兵士」であればもし戦争に巻き込まれた場合は他人に危害を加えるし、場合によっては殺すこともあるかもしれない。もし私に子供ができた場合は絶対にやらせたくない職業。と思っていたのだが、人命救助という面では頼ることになるかもしれず、助けられることもあるかもしれず、単純な見方をしてはいけないと反省する。

2013.12.10 Tue [本のメモ]『キレイゴトぬきの農業論』

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

 
事情があって節約を心がけなければいけなくなって、節約のため読む本の半分以上は図書館で借りるようになった。でこの本も図書館から借りた。予約がいっぱいで、現時点で14件くらい予約されている人気の本だ。
図書館を使うのは節約のためだったのだが、酒の本を読めばその本に載っている酒が呑みたくなり、農家の方が書いた本を読めばその方の作った有機野菜を買いたくなってしまい、ちっとも節約にならない。
 
茨城県で有機農業を営んでいる方の書いた本だ。有機野菜の売りのポイントは、無農薬な点ではない。農薬を使って育てられた野菜も、昔の時代なら危険なものがあったが、今は安全に管理されていて、危険度はほとんどないという。
野菜の味を決めるのは「栽培時期」「品種」「鮮度」の3種類であるそうだ。旬を無視して一年じゅう出回るよりも、その野菜が育ちやすい時期に育ったもののほうがおいしい。育ったあとも保存期間・配送方法等によって鮮度が落ちる。著者の作っている野菜は限られた範囲の土地で、旬の野菜を約50種類育てて、消費者に直接販売しているそうだ。うまそうだ。食いたい。
 
最近は食品偽装の問題が話題になっていたが、食べる側の立場としてはちょっとくらい偽装されても分からない。少なくても私は芝エビと○○エビを見分ける自信がない。こういう事件があったからこそ、本物にこだわっている人がしっかり得をする世の中になってほしい。いいものを食べよう。久松農園のサイトから、さあ注文だ!

2013.12.02 Mon

[]『もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら』 00:09

著者の身の周りにあった霊的体験や不思議な出来事を集めたエッセイ集。怖い話といったらそんな演出の小説やら表紙がいかにもな本を予想してしまうのだが、この本はかっちりと「ノンフィクション」という枠組みにあるのが珍しい。
 
まえがきとして、著者がノンフィクションを書くにあたって心がけているのが「嘘をつかないこと」「盗作をしないこと」の2点であるという。作家になりたての頃、友人からアドバイスとしてその忠告を受けたそうだ。著者の身に起きる不思議な体験を描くにあたり、怪談の類の本は一切読まなかったという(ただし、著者が伝記を書いたラフカディオ・ハーンの『怪談』は除く)。
 
そのスタンスのもとで不思議なはなしが15篇書かれていて、まあ怖いです!
余計な恐怖を煽るような演出がなくて、日常のたんたんとした風景のなかにじわじわとあの世のもの・あちら側の存在がさりげなく存在するわけですね。怖いですね。恐ろしいですね。
 
幸いにして私自身はその種の存在にはまだ出会っていなくて、今後もなるべくなら出会いたくない。直接目にしたらやっぱ怖いだろうと思う。なにぶん未経験なもので。
 
しかし著者の場合はさすがに違う。そちらのお方たち(?)とのお付き合いも堂々としたものである。昔骨董屋で購入した古い甲冑が、家に置いておくと夜中に勝手に動くという。よくみると甲冑には血がついていた。戦で使われたものらしい。勝手に向きが変わったりしているらしい。付き合いのある知人から、あれはお祓いしなさいと般若心教を渡された。頂いたお経はありがたいものだ、という前置きのうえで。

 実のところ、私は一度もこのお経を読み上げたことがない。甲冑が気ままに動きたいのなら動かせてあげたいと思い、それを封じるのは止めた。何が起きても、あの世の人たちにはあの世の理由があろうと考えて、追い払わないことにしている。
 つまり彼らと、うまく共存したいのである。
(本書77ページ「三島由紀夫の首」より引用)


なぜ怖いのかを考えるに、やはり彼らはこの世に恨みとか憎しみとかのネガティブな感情のもとに出てくる方々が多くて怖がられるんではないか。明るく楽しい彼らは出てこないのか。その種の写真で、カメラに向かってピースサインをしているやつとか。

2013.11.27 Wed [本のメモ]『わたしたちの体は寄生虫を欲している』



honzhttp://honz.jp)という世にも恐ろしい書評サイトがあり、面白すぎてもう最近は意識的に見ないようにしているのだが、うっかり覗いたらもう最後。読みたい本だらけでどうしましょう。最近のわたしの読む本の半分くらいはこのサイトに載っていた本だろう。この本もhonzでけっこう前に紹介されていた本だ。2013年8月第1刷発行。
 
瀬名秀明の序文にもhonzの書評(http://honz.jp/29929)(ううリンクを張っちまった、おれなんかの文章よりこっちのほうが面白いよ!)にもあるように本書の前半の話題はだいたいタイトルからも想像できる。人類は長い歴史のなかでお腹のなかの寄生虫と共存していた。歴史的にみれば寄生虫と共存していた時代のほうが長くて、その虫はキモチわるいとはいえ身体に害だけではなく益をももたらしていた。寄生虫がいなくなったことにより、ヤツがいたときには無かった病気になるようにもなった。旧き良き時代のように、お腹に再度寄生虫を入れてみるのはどうか。
 
というような話題が(私には新鮮だったのだけれど)わりとよくある話らしく。実際にブタの寄生虫の卵を呑みこんで育てる実験なんかが紹介されている。それである種の病気が治ったという。しかしこの本がほんとうに面白いのは後半のほう。自然と人類の関係性を考えるうえで新しくて重要な仮説が続々と紹介されているのだ。

  • 人と牛乳について。もともと人には牛乳を消化する酵素をもった遺伝子はなかった。牛が多く繁殖し、人は最初は食糧に困って仕方なく牛の乳を飲んでみた。たまたま突然変異で牛乳を消化できる遺伝子になったものが自然淘汰で生き残った。
  • 生物のなかでいちばん進化しているのは人間、という考え方がメジャーかもしれないが、他の生物との相互作用によって生きている。
  • 人はつい最近まで他の生物(トラとか大型動物)に食べられていた。長い間、他の生物に食べられまいという恐怖の感情があるほうが自然な状態だった。現在、食われる心配がなくなった代わりに、精神障害やストレスなど別の症状が生まれた。
  • どんな外敵がいるかという環境の影響を受けて、人は眼が発達し、その代わり嗅覚や聴覚は鈍くなった。
  • ついこないだまで人の体は毛むくじゃらだったけど、今はツルツルなのは、体毛のなかにシラミなど病気を媒介する生物を防ぐためだったのではないか。
  • しかしツルツルになったことによって皮膚の色が黒くなり(黒人)、体内でビタミンDを生成することができなくなって、くる病になる人が増えた。その後に白人が生まれる。
  • 外国人を怖いと思うのは、よそからの病気を防ぐためではないか。
  • 現代の都市のなかに理想の自然を取り戻すには。限られた土地で増えた人口を養うために考えられた垂直農園とは(「垂直農園」というワードで画像検索すると近未来の絵が!)

というようなエピソードが山盛りで、読み応え満点である。
 

これはしばらく前に読んだ本だけど、これを思い出した。奥さんが農薬の影響で倒れてしまったため、無農薬でリンゴを作りたいと考えだした木村さん。農薬がないと当然リンゴの木の周りに害虫が飛んだり、周りの農家から文句を言われるようになったりと苦戦の連続だった。生活を回すこともままならず、ひとりひっそり死のうと深夜に山に登ったら、そこには野生で勝手に育っている元気なリンゴの木があった(あとでこれはドングリだったことが判明する)。この姿にヒントを得て、まったく雑草も取らず、虫も飛び放題、ノーケアでリンゴを育ててみたら、野性味あふれるおいしいリンゴができた、というような本だった。この方、たしかUFOをみたとか、若干トンデモ系の発言をしていたみたいだけど、リンゴの育て方は『わたしたちの体は〜』の主張と通じるものがある。