murakami Labo.

村上研究所

観劇好き向けWebサービス PLAY ALERTを更新しました。

2018年の始めごろ、プログラミングの勉強を兼ねて、観劇ファン向けのWebサービス「PLAY ALERT」を開発し、リリースしていました。

https://playalert.herokuapp.com/

 

主に東京近郊で舞台をよく観る方に向けて作成したものです。

近日中に始まる舞台の情報が一覧で表示されています。気になる公演の星マークをつけたら、カレンダーでその公演期間が表示される、というサービスです。

観たい公演が同じ月・同じ週にいくつもある場合、星マークをつけてスケジュールを整理したい、といった方に向けて開発しています。

 

年末年始の休み中、時間があったのでいくつか機能を追加し、アップデートいたしました。

大きな機能追加点は

・関西の舞台情報も扱うようにした

・星マークをつけた公演情報をカレンダーでみるときの色をカラフルにした

の2点です。

 

前回の最後のアップデートが4月くらいだったので、実に8か月ぶりくらいのリリースになります。ぶっちゃけ、現在のところほぼアクセス数はゼロに近く、ほとんど使われていない状態ではあるのですが、もしも使いたい方がいらっしゃいましたら是非ぜひガンガン使っていただきたい。そして感想等をお聞かせいただけると、また開発に力が入ると思います。

 

私もひと昔前は月に10本くらい舞台を観に行っていたことがあります。知り合いで同じくらい観劇に時間とお金を費やし、「年間200本観た」みたいなことを言っていた方もいました。年間200本観ると何が起きるか? というと、「年間300本観ている人とよく会うようになった」とのこと(!)。

そのような方はまさしくPLAY ALERTを使ってみると、観劇スケジュール作成に便利ではないでしょうか。是非ぜひお使いくださいませ!

 

https://playalert.herokuapp.com/

kindle unlimitedについて

昼の仕事に関係する読みたいプログラミング系の本が電子書籍版でしか出版されていないものがあったため、iPadを買いました。

せっかくなのでいろいろ読めると思って、雑誌「ナショナルジオグラフィック 日本版」を買ってみたのですが、これがいい感じでした。

 

ナショナル ジオグラフィック日本版 2018年7月号 [雑誌]

ナショナル ジオグラフィック日本版 2018年7月号 [雑誌]

 

 

iPad、私が買ったのは9.7インチのサイズのものですが、ナショナルジオグラフィックを眺めていると12インチサイズが欲しくなってしまいます。

これが「kindle unlimited」という、月額980円で対象電子書籍が読み放題という恐ろしいようなサービスがあり、さっそく契約してみて、ナショナルジオグラフィック以外にも本をもろもろ漁ってみました。

 

対象の書籍はピンからキリまであって、なかなか「これだ!」といった本を探すのは難しいのですが、みつけた中では以下がけっこういい感じに楽しめました。

  

ビジネスマンへの歌舞伎案内 (NHK出版新書)

ビジネスマンへの歌舞伎案内 (NHK出版新書)

 

 

もっと気軽に歌舞伎を観るべし!という歌舞伎紹介本。全編に渡って「人生楽しむべし!」というメッセージが伝わってきます。

 

〈オールカラー版〉欲望の美術史 (光文社新書)

〈オールカラー版〉欲望の美術史 (光文社新書)

 

 

美術評論家によるエッセイ集。キャンバスに描かれた絵だけではなく、子供のクレヨン絵、街中の壁に描かれたスプレー絵(イタズラ)にも美術の萌芽をみる視線が新鮮です。

 

 

 環境問題というと大気・水を想像しますが、「土」も負けず劣らず環境に重要な役割を果たしています。土は、岩・石なのの鉱物が分解され、かつ、動植物の遺体が分解されていたり微生物による反応だったり、生命活動とワンセットになっていてはじめて「土」として扱われるようです。

土についての話・・という本だと思ったら、実は地球の話だったり、農業の話だったり、歴史・気候・化学・生物等々・・いつの間にか話のスケールがどんどん広がっていくような一冊です。

 

いろいろあるんですが、Amazon公式サイトだと「読み放題対象」書籍を探すのがけっこう検索しづらいのです。という訳で、「読み放題対象」検索サイトを作ってみました。

 

 たぶん公式サイトのものより、上記URLのほうが調べたいワードですんなり検索できるはずです。

 

ブログを書かなかった4年間をふりかえる

はてなダイアリーがなくなってしまうそうなので、はてなブログに引っ越しました。

前回の記事は舞台出演のお知らせをしたまま実に中途半端なかたちで中断しておりましたので、不安になったりご心配になられた方はおそらくいらっしゃらないと思いますが、もしおられましたらたいへん失礼いたしました。無事生存しております。

舞台のほうは2014年のはなしになりますが無事幕を閉じ、2016年7月に1本出演した(「女体道場」というものすごい名前の劇団さん・・)

nyotaidoujou.wordpress.com

でした。日中の仕事と夜は舞台活動を長く並行してやってきましたが、今後は日中の仕事と家庭と舞台と、という並行はなかなか体力的にきびしくなり、いまは舞台は休業状態に。

とはいえ、いまは無事に過ごしています。猫の世話がたいへんですが。

 

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2015年10月に新しく迎えいれた猫(近所でひろった。推定1〜3歳(当時))。

夜中にウンコする直前に部屋じゅうをダッシュで走りまくる。

 

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こちらは古参、ずっと昔から奥さんの家にいた猫。21歳(!)。まだまだ元気。たまに朝6時ごろ「メシくれー」と私を起こしにくる。

 

舞台『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』オクムラ宅に出演します!

久しぶりになりましたが、舞台に出演します!
以前もチェーホフ『かもめ』でお世話になったオクムラ宅での出演です。

チェーホフ先生の名作・『桜の園』という名で親しまれている舞台の新訳での公演。
チェーホフ先生の本はなかなかに手ごたえがあって、会話があえて噛み合っていなかったり、突然歌いだしたり、どう考えても謎な意味不明のせりふがあったりするのですが、今回集まっている役者さんは強者揃いなので、なんとか面白くなるでしょう。

■オクムラ宅公演『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』

 
日程:
2014年9月19日(金)〜 9月28日(日)

場所:
上野 御徒町 古民家ギャラリー しあん

作:
チェーホフ

翻訳:
堀江新二
ニーナ・アナーリナ
群像社刊・『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』)

演出:
奥村拓

出演:
石本径代
日野あかり(アンティークス)
藤田早織
古村勇太(T1project)
鈴木克昌
植田祥平
室田渓人(劇団チャリT企画)
SaChan
村上佳久
渡邊百桃
家田三成
横手慎太郎(シンクロ少女)

タイムテーブル:
2014年9月
19日(金) 19:00
20日(土) 12:00 / 17:00
21日(日) 12:00 / 17:00
22日(月) 休演
23日(火・祝) 12:00 / 17:00
24日(水) 19:00
25日(木) 休演
26日(金) 19:00
27日(土) 12:00 / 17:00
28日(日) 12:00

チケット:
前売 2,500円(全席自由・税込)
当日 2,700円
高校生以下 1,000円(要学生証提示)

劇団の次回公演ページ:
オクムラ宅:次回公演 チェーホフ『さくらんぼ畑 四幕の喜劇』

村上扱いのご予約フォームは
http://ticket.corich.jp/apply/57308/011/

ご予約・ご来場を心よりお待ちしております!

『兵士は起つ 自衛隊史上最大の作戦』

兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦

 
すげー面白かった!
 
2011年3月11日以降、その現場にて自衛隊がどのように救助活動に取り組んでいたかが丁寧に書かれている本だ。
最初の数十ページに渡って津波にぶつかってしまった自衛隊隊員たちの話だが、描写が細かく具体的に書かれていて、その場面をしっかり想像し追体験してゆくと、読みすすめるのはつらい。しんどい。日頃から訓練を重ね、有事の際に国民を守るのが使命であるのが自衛隊であるとはいえ、あの状況で寝ない、休まない。そのプロ意識が凄い。自衛隊に対する意識が変わった。
 
津波の去ったあとのまだ氷のような水が引いていない町の中を救助に向かう隊員の話も迫力があるが、そのあと、膨大な遺体を運ぶ任務の描写もあり、読むのはほんとにしんどい。しんどいけれど、日本人として向き合うべき内容。
 
自衛隊といったら突き詰めればやはり「兵士」であり、「兵士」であればもし戦争に巻き込まれた場合は他人に危害を加えるし、場合によっては殺すこともあるかもしれない。もし私に子供ができた場合は絶対にやらせたくない職業。と思っていたのだが、人命救助という面では頼ることになるかもしれず、助けられることもあるかもしれず、単純な見方をしてはいけないと反省する。

『キレイゴトぬきの農業論』

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

 
事情があって節約を心がけなければいけなくなって、節約のため読む本の半分以上は図書館で借りるようになった。でこの本も図書館から借りた。予約がいっぱいで、現時点で14件くらい予約されている人気の本だ。
図書館を使うのは節約のためだったのだが、酒の本を読めばその本に載っている酒が呑みたくなり、農家の方が書いた本を読めばその方の作った有機野菜を買いたくなってしまい、ちっとも節約にならない。
 
茨城県有機農業を営んでいる方の書いた本だ。有機野菜の売りのポイントは、無農薬な点ではない。農薬を使って育てられた野菜も、昔の時代なら危険なものがあったが、今は安全に管理されていて、危険度はほとんどないという。
野菜の味を決めるのは「栽培時期」「品種」「鮮度」の3種類であるそうだ。旬を無視して一年じゅう出回るよりも、その野菜が育ちやすい時期に育ったもののほうがおいしい。育ったあとも保存期間・配送方法等によって鮮度が落ちる。著者の作っている野菜は限られた範囲の土地で、旬の野菜を約50種類育てて、消費者に直接販売しているそうだ。うまそうだ。食いたい。
 
最近は食品偽装の問題が話題になっていたが、食べる側の立場としてはちょっとくらい偽装されても分からない。少なくても私は芝エビと○○エビを見分ける自信がない。こういう事件があったからこそ、本物にこだわっている人がしっかり得をする世の中になってほしい。いいものを食べよう。久松農園のサイトから、さあ注文だ!

『もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら』

もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら (幽ブックス)

もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら (幽ブックス)

著者の身の周りにあった霊的体験や不思議な出来事を集めたエッセイ集。怖い話といったらそんな演出の小説やら表紙がいかにもな本を予想してしまうのだが、この本はかっちりと「ノンフィクション」という枠組みにあるのが珍しい。
 
まえがきとして、著者がノンフィクションを書くにあたって心がけているのが「嘘をつかないこと」「盗作をしないこと」の2点であるという。作家になりたての頃、友人からアドバイスとしてその忠告を受けたそうだ。著者の身に起きる不思議な体験を描くにあたり、怪談の類の本は一切読まなかったという(ただし、著者が伝記を書いたラフカディオ・ハーンの『怪談』は除く)。
 
そのスタンスのもとで不思議なはなしが15篇書かれていて、まあ怖いです!
余計な恐怖を煽るような演出がなくて、日常のたんたんとした風景のなかにじわじわとあの世のもの・あちら側の存在がさりげなく存在するわけですね。怖いですね。恐ろしいですね。
 
幸いにして私自身はその種の存在にはまだ出会っていなくて、今後もなるべくなら出会いたくない。直接目にしたらやっぱ怖いだろうと思う。なにぶん未経験なもので。
 
しかし著者の場合はさすがに違う。そちらのお方たち(?)とのお付き合いも堂々としたものである。昔骨董屋で購入した古い甲冑が、家に置いておくと夜中に勝手に動くという。よくみると甲冑には血がついていた。戦で使われたものらしい。勝手に向きが変わったりしているらしい。付き合いのある知人から、あれはお祓いしなさいと般若心教を渡された。頂いたお経はありがたいものだ、という前置きのうえで。

 実のところ、私は一度もこのお経を読み上げたことがない。甲冑が気ままに動きたいのなら動かせてあげたいと思い、それを封じるのは止めた。何が起きても、あの世の人たちにはあの世の理由があろうと考えて、追い払わないことにしている。
 つまり彼らと、うまく共存したいのである。
(本書77ページ「三島由紀夫の首」より引用)


なぜ怖いのかを考えるに、やはり彼らはこの世に恨みとか憎しみとかのネガティブな感情のもとに出てくる方々が多くて怖がられるんではないか。明るく楽しい彼らは出てこないのか。その種の写真で、カメラに向かってピースサインをしているやつとか。