Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

2010年に読んだ本について誰のためでもない、自分のために書いておこう(そうしよう)

今は筒井康隆氏の著作『アホの壁』を読んでいますが、予想したような内容とはやや異なり、面白さに欠けるという感想。
土屋賢二氏の哲学エッセイに似ている感じを受けるとともに、土屋本の方が面白いと思えました。
完全に個人の嗜好の問題です。

藤原本ですが、藤原和博*1はスーパー・ビジネスマンとして大活躍した後、病に苦しみ、欧州(特にパリ)で成熟社会での大人の生き方を目にしてある種のショックを受けたという経緯があります。
成熟社会、つまり経済的な成長が必ずしも約束されてはいない社会で、組織に頼るだけではない生き方をするべきや!ということが書かれている本です。
昨年1度読んだ後、昨今の超多忙生活で何かを失いそうな気がしていたので書棚から引っこ抜いて再読した次第。
秋葉原のスタジオでの仕事の前に、珈琲館ならぬ珈琲大使館*2で読みました。寒い日に。

仕事については昨秋以来考え続けています。仕事観が変わり始めています。
安直ですが社会起業家という言葉を目にすることが増えたこともあり、テーブル・フォー・トゥー、ルーム・トゥ・リードといった取り組み、組織、企てへの関心も増大中です。
仕事を通じて、

  • 何を得るか(今後の糧となるものを得るのか、成長できるのか、獲得するか)
  • 何を失うのか(これまで手にしていた自由時間などを失ってしまう等)
  • 何をする機会を手にできないか(その仕事を選びとることで、ある機会を損失する)

というようなことを俎上に乗せて考える次第です。
トレード・オフ、バランス。

岡野本ですが*3、就職といえば既存組織に新入りとして参画することしか当初から頭になかったわけですが、よく揶揄の意味で就職ではなくそれは就社と言われること、それを、この本を読んで考えました。
選択肢として、既存組織に属すること以外を端っから考慮・検討しないでいましたが、そればかりじゃないだろう、ということを。可能性をね。

忙しすぎると、これでいいのか?と自問自答するわけですよね。
今取り組んでいる仕事が過去に自分がやってきた仕事に比べると最もやりがいを感じるものであるということであれば、それはハッピーなことです。
しかし過去の自分の体験に比べてハッピーな、ラッキーな、恵まれているということではあっても、それで満足?と問われれば、そういうわけじゃないかもしれない。

時間がないと何も行動できないということでディレンマがある。
揶揄、冷笑、嘲笑の対象になりやすい中田英寿氏のような人がいます。
キャッチ・コピーとしての「テイク・アクション」という氏が掲げた言葉は非常に分かりやすくて、曖昧な漠とした語ではあるけれど、勇気付けられる言葉だな、と思います。

ま、そんなこんなで5月にマスドはささやかながらもshowtimeやります。是非、足を運んでいただきたいと思っている次第です。

われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)

われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)

*1:この人の名を目にするたびに清原和博氏を想起してしまいます

*2:チェーン店です

*3:岡野雅行という名を目にすると野人と呼ばれる野性的な肉体的躍動で見る者を魅了するフットボール選手を想起せずにはいられません