本の整理で出てきたもの

未読と既読と感想を管理する日記の記法をいいかげんなんとか考えたい。
ぱっと見積んでるh.c.(他にも沢山あるが)

積んでるp.b.

  • たくさん

メモ:七王国の玉座

七王国の玉座はゲームの予習…予習として壮大すぎるでしょうか…それ以前に僕は大河ドラマみたいなものが苦手なのでちゃんと読めるかどうか疑問。50ページくらい読みましたが、まったく免疫がないので、自分にとってはキャラクター類型の学習帳みたいな感じです。皆、腹に一物持っているようでこれには読書意欲が湧きました。

なんと、このシリーズのはてなグループがありました。→g:martin-fan

A Game of Thronesのゲームはファンタジーフライト社というところが出しているのですが…今見たらDOOMがありました…

それはそうと、舞台の地図はイギリスに見えますが、実は超未来みたいな話なんでしょうか…ウルフばりの…。翻訳に岡部宏之(さん)というのが伏線とか*1…。

*1:新しい太陽の書の訳者あとがきでは、「ファンタジーはあまり好きではない(が、ウルフのこいつはSFだ!)」といった意味のことを書いていたと思う

十選(アナログ)エントリー

http://sanjuan.g.hatena.ne.jp/mutronix/20050106#p1

点数でオモシロを評価したい部分と、システムを評価したい部分とがあって、去年は5/5ずつそれを分けてピックアップしました。今年はさらにその傾向に拍車がかかっているかも(プレイではいろいろ文句を言われたがシステムが愉快とか…極端な話インストしてるオレだけが楽しいゲームとか…)

判断基準

  • 「日本でこれが発売されたことを評価したい」とか業界半可通的な判断を持ち込んだり、プレイやシステム以外のメタレベルで(ゲームについてのおしゃべりで)面白かったものに得点を与えるとかいうのを警戒すること。
  • 挙げて「あーこれ絶版だもんな残念」とかいうのは読み手としてはムカツクので今ショップで買えるものを選ぶ。

今年のゲーム十選・アナログゲーム部門(1)

やはりめったくそ長くなるので分けます。まずは10分の5つ。

ことし「やった」ゲームであり、ことし「でた」ゲームとは違います。つまり自分語り上等であり、レビューに対して公平なバイヤーズガイドみたいなものを期待してる方は、以下読むと目がつぶれます。

1.乗車券

ドイツ年間ゲーム賞・大賞受賞作。カードを引くか、引いてためたカードを使って線路を引くか、という、ただそれだけのことなのだけど、目的地が秘密なこと・早い者勝ちなこと、と相まって、考えどころのあるゲームになっている。

初回のプレイでは「なんってことないゲームだな」程度の感想だったが、プレイを重ねるごとに評価は上がった。

あんまり考えなくても遊べるけど、しようと思えば、工夫できるところがいろいろある。人の動きを注意して見る。既に捨て札になったカードの色傾向をちょっと気にしてみる。そういった気配りの積み重ねが、ちょっとずつ勝利を引き寄せる。

10選んだ中では最も家族向けだと思います。ただし、目的地カードに、地図と一緒に英語の地名が書かれているので、そのへんが問題といえば問題。こういうの、サプリメントとして日本語化したカードだけ売ったりすれば売れると思うけどどうなんだろう…そんなに母数でかくないですか…。

2.サンファン

プエルトリコの主都「サンファン」に建物を建てて、勝利点を取っていくゲーム。早くにプレイすることができたこともあって、「図書館強い」「いやギルドホール強い」などの理論がつぎつぎと現れ、昔の格闘ゲームのような「攻略」の熱気の中でプレイできた。

特殊カードの寄せ集めでできているようなゲームだが、「これ引ければ勝ち」というオールマイティカードは存在せず、どれも対処方法がある。

本作はプエルトリコというゲームの「カード版」として登場した。プエルトリコの将棋ライクな方向性とは異なったゲーム性があり、そのことが、プエルトリコのファンの方に「所詮引き運」的な印象を与えたかも知れない。ちょっと残念。

折角なので、この場を借りてちょっと弁護しておこう。引き運は大きいが、なんとかできないことはないし、カードの引き運以上に手札枚数や生産のマネジメントが非常に大きいファクターになってくるので、あまり運を頼んでいるプレイ感覚はない。つねに手札枚数でキリキリしている感じ。

とはいえ、プエルトリコをやり慣れてくる(最初のセットアップのやり方とかを覚えるくらいプレイする)と、確かにサンファンって運の要素は大きいよなぁ…と思える。どちらがいい悪いということはないし、サンファンプエルトリコの代わりにはならない。プエルトリコを換骨奪胎(言葉が変だな…見た目を保ったまま再構成)して、手札マネジメントゲームという別のゲーム性を組み上げたということは、評価していいんじゃないか。

2人プレイがまともに楽しめるゲームとしても、実は、貴重な存在。2〜4、どの人数でも遊べる。

g:sanjuan というグループをつくるくらいやった(1000回やった人もいるヨ)。僕自身は、集中力や勝ちへの意識が乏しいのでそんなにやってないけど…。

日本語版として遊べる(カードに書いてあることを読めばまぁ意味がわかる)というのも、高評価。

3.エル・グランデ

邪魔のできる占拠ゲーム。多数派工作をするという意味では選挙ゲームでもある。

入札、資源マネジメント、特殊カード大暴れ、心理戦、記憶…さまざまな要素が組み合わさっている。そのくせ、風呂敷を拡げすぎるということがなく、収まるべきところに全ての要素が収まっている。ものすごくよくできた幕の内弁当。

思考と混乱と笑いの2時間が楽しめる。あらゆる意味でドイツゲーム的。

木枠で作られた「塔」のコンポーネントや、「王」の駒が、無意味に巨大で、楽しい。シミュレーションゲーム的な堅苦しさから逃れるための配慮かも知れない。塔を持ち上げて中身を確認するフェイズでは、それまで無造作に投げ入れたはずの騎士チップが、きちんと枠の中に整列して出てくる。このへんのほっとする感じも、よい。

「人生ゲーム」しか知らない人に教えたいゲームというものがあるとしたら、僕にとっては「Q-Jet(これについては、後日)」ではなく、これだと思う。

もちろん「カタン」しか知らない人にも教えたいゲームでもある。

4.チャイナタウン

(入手難)
エル・グランデでフォローしていない要素「交渉」を大フィーチャーしたゲーム。いっせーのせ、で交渉時間スタート→はい終了。そして交渉結果に従って配置。「意志決定」するのがほとんど交渉の時間だけ、というところがものすごい。

多人数で交渉ができるゲームも貴重。アドリブで3面交渉を成立させたときの快感は、なにものにも代え難い。(口車とも言うけど…)

ただこのゲーム、現在絶版なので、次点として「ジェノバの商人」をお勧めしときます。

5.サンクトペテルブルク

金を勝利点に変換する。勝利点は累積していく。…たったそれだけのゲームがなぜこれだけのカオスを生み出すのか。

「貴族を集めるゲーム」であり、効率のいい貴族カードを誰が取るか、で、勝負の趨勢が決まる。しかし、貴族を集めなくても勝ち筋は存在する、というところが、このゲームのミソ。この裏の勝ち筋が存在することで、通常のプレイも裏に走るプレイヤーを警戒しなければならない。このことが、ゲームを単なる収支バランスゲームから、奥深いものに変えている。

「カードを3枚まで手に握っていい」というルールが与える深みと合わせて、ゲームシステムの不思議さを体感できる。

勝ちにもこだわれる。今なら入手も容易なので是非。