ここにいるよ

どうも長らく放置しっぱなしだったもなかが、公開になってるといいな、なってなくてもまあいいかと思って、つらつら近況をネットに向かって呟いておきたいの。

異国にひとりでふらりと来て、1年半が経ちました。とある職につけたので、なんとか最低収入を得ながら暮らしています。いつまでいられるかわからないけれど、ここで生きていけたらいいのになあって今のところ思ってる。
妹が死んで、色んなものが立ち行かなくなってしまった。

今までの自分ではなくなってしまったのに、誰にいえるわけでもなく日々を続けていくのが苦しかった。その年のスケジュールを全部失敗して、目の前にあったチャンスも自分のキャリアもその先にあったであろうものも、自分で台無しにしてしまった。敗北感が苦しかった。みんなに言いたかった。だって妹が自殺したんだもんって言って言い訳をしたかった。でも、私はよく笑顔で耐えたと思ってる。乗り越えられはしなかったけれど、新しく始めることはできた。

私は妹に憎まれてはいなかっただろうか。恨まれてはいなかっただろうか。なぜ私や兄弟あての遺書は残してくれなかったのだろう。どうして助けを求める妹に笑って大丈夫だよとしか言わなかったのだろう。寂しがる妹よりも自分を優先してきた。それは当たり前のことだと今でも思っているけれど、それでもどうして私を置いて行ってしまったのだろう。何もかも放置して死んでしまったのだろう。

私はきっと妹を何度となく知らない間に傷つけて来ただろう。でもおあいこだと思ってる。人生の最後に思いっきり人を傷つけて苦しめたんだから。でもそれでも、幽霊でもいいから会いたいし話がしたいと今でもごくたまに思う。人知れず苦しかったであろう人生を終えて、どう思っているのか聞きたい。文句も言ってやりたい。もにちゃんすごいね頑張ったねって言ってもらいたい。

そのまま潰れていってしまう自死遺族も多いのをなんとなく知ってる。私は冷たくて自分中心な人間だから、死者にとらわれて生きていくのは絶対に嫌だっただけ。自分の人生を立て直すために日本を出て新しく始めたかったんだけれど、こんなに運に恵まれてなんとかなってしまうものなのかと、振り返ってもすこし驚くくらいだ。誰も知らない、此処ではない何処かに行って、新しい人生を始めてみる。誰でも想像はしてみることを、実際やってのけた自分は頑張ったと思ってる。

すごく自由になった。異国の田舎で、外国のマスコットみたいな立ち位置でそこそこ可愛がられて、一人で気ままに暮らして、ものすごく自由だ。でも時々、我慢できないくらい孤独で悲しくなる。一人で生きていくのは気楽なはずなのに、こうやってうっすらと周囲に壁を作ってにこにこ生きていくのが、どうにも処理できないくらい悲しくて寂しい。
今ちょっとだけなんとなく、そのピーク。だからもなかは残しておく。
でも基本的に私はものすごく幸せで自由に異国で暮らしてるの。ここまで来れた自分が誇らしいとも思ってる。運を味方につけてきたことも、その運を全部自分で掴んできたことも誇らしい。半年先も見えないけれど、一人身なら何とでもなる。といいな。って思っていたいの。
だからもなかは残しておくつもり。ネットに穴掘って、王様の耳はロバの耳